「ホワイトドワーフ」作品解説
本作は2024年6月のMARIMOカフェ干支展に向けて創作した作品です。
数日以内に折図を描きあげてBOOTHおよびpixivFANBOXで公開(有料)する予定です(ただ、組み方については作者本人もイマイチ理解が追いついていないのでザックリ解説するだけになります)。折図をBOOTHおよびpixivFANBOXで公開(有料)しています(6月9日更新)。
BOOTHは¥500で単品です。本作の折図のみのご購入を希望の方はこちらをどうぞ。
pixivFANBOXでは¥800/月のご支援をいただいている方限定で2024年6月限定公開としています。このプランでは毎週金曜日に新作の折図を公開しています。6月9日時点で本作の他に6作品の折図がダウンロード可能です。単品でのご購入よりも大変お得になっています。
BOOTH:
pixivFANBOX:
本記事では作品情報と制作の流れを解説します。
使用した紙
マットメタリック(*1) 15㎝*15㎝ 30枚
接着剤不使用
作品名について
「ホワイトドワーフ」”White Dwarf”は白色矮星の英語名です。
白色矮星は「恒星の成れの果ての姿であり, 恒星が内部の燃料(水素)を使い果たし,一度膨張して巨星となったあと,外層を放出して中心に残った高密度の天体」(*2)です。
紙の白面をメインに使った高密度の星型作品にぴったりな名前と思いました。
全体の構造
多面体の構造としては「干渉する10枚の正三角形」で、5月のデザインフェスタで購入したAKIRAさんの木製パズル(*3)にインスピレーションを得たものです。
木製パズルの組み立ては材のしなやかさと通り抜けるスキマの狭さの兼ね合いに難儀しましたが、継手の存在により正三角形同士の位置関係は必然的に決まっていって混乱のしようがないという利点がありました。
一方ユニット折紙で同じ多面体を組む場合、全てのユニットを組み切るまで厳密な位置関係が確定できないという厄介を抱えることになります。
折り工程
小さな正三角形の辺が2本伸びて細長い板になったような構造を目指します。
左右の板の幅が微妙に違うのが重要で幅が太い方をポケット、細い方を手として使います。
太さの違いは「ぐらい折り」ではなく明確な折り基準があります。
ユニット3個で正三角形を組みます。
正三角形のサイズは”可変”で、全体をゆるく仮組みした後でギリギリまで「圧縮」することで本来であれば組む作業が人間の手では許されないような狭い空間でユニット同士を接続することができます。
組み工程
最初の15ユニット(正三角形5個)を組んだら、とりあえずマスキングテープでグルグル巻きにして仮留めします。
この5個の正三角形は、「そのうちどの2個を選んでもからみ合っていて外れない」ような関係になっています。
すり抜けるスキマを慎重に考えながら残りのユニットを組んでいきます。(それでも組み上げてみたら数箇所間違っていたので部分的にバラして組み直しました。)
ここから完成まで一切写真がないのが心の余裕の無さを示していますね。
全てのユニットが正しい位置関係で組めたら、全体的にゆっくりと「圧縮」してユニットがズレ動くスキマを無くします。
これで完成です。
参考文献
*1 http://www.showa-grimm.co.jp/product/special/23-2260.shtml
*2 https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/page/7203
*3 https://x.com/Robo_akira