贈る言葉で伝えたかったこと

 本日卒業式が行われ、46期の先輩方が卒業されました。誠におめでとうございます。46期の先輩方には様々なところでお世話になり、憧れの存在でした。

 特に僕が生徒会に入ってからはとてもお世話になりました。

 今年度の文化祭。感染症上の制限があり思い通りのものにならなかったと思いますが、とても思い出に残るものに僕はなりました。特に自分がチーフを務めたオープニングに関してはとても印象に残っています。あの約2時間の作品には先輩方の必死の努力が詰まっています。僕もその作品を最高の状況で提供しようと演出を直前の直前まで考え、当日のアドリブにも対応してくれて、もう最高のオープニングになって、感激です。

 次なる大行事、体育祭。コロナも落ち着いてきたかな?と思ったら次は天候不良。2度の延期を経て実施されることになったが、目玉の部対抗リレーがない??。陸上部の先輩方と署名活動を行い、どうにか実施に漕ぎ着けたと思ったら、当日も天候不良。。。結果的には部対抗リレーは実施されなかったが署名活動がきっかけで全校の意識も変わったと思います。

 こんな感じに46期の先輩方にはたくさんお世話になりました。でも今日でお別れ。どんなに泣いても嘆いても今日でお別れ。

 そんな時に卒業式の在校生代表の言葉「送辞」の依頼が回ってきました。先輩方に感謝を伝え、先輩方の門出を祝うのはこの機会しかありません。失敗しないためにも入念に考えようとしていました。だがそう甘くはいかず、生徒会企画の授業準備と重なり考える期間がなく、曖昧な状態で1回提出してしまいました。

 提出してから数日。とある高校の友達の送辞を拝見し、僕の文章の未熟さを実感。先生に無理を言って、書き直しました。

 そこで気をつけたのが「型式にそった文章」を変え「オリジナルを出す」ことです。送辞となるとすごく堅苦しい文章のイメージがあり、正直聞くのが飽きてしまうこともあると思います。

 どうしても最後まで聞いてほしいと思い、なるべく柔らかい言葉を意識した文章が完成しました。

 ここでまた問題発生。オリジナルすぎて、担当の先生に却下されてしまいました。どうしてもオリジナル文章を読みたい僕は先生と3日ぐらい話し、どうにかオリジナル文章を元とした送辞を作ることができました。

 以下は卒業式当日実際に読ませていただいた文章です。

 桜の木の枝に、小さな赤い芽がつき、春の準備を始める季節となりました。3年生の皆様、本日はご卒業おめでとうございます。在校生を代表し、心よりお祝い申し上げます。
 先輩方は成田国際高校の生徒として過ごした日々をどのように振り返っていらっしゃいますか?新型コロナウイルスの猛威と重なった3年間。 思い描いていた高校生活と言い難い状況でも、先輩方は様々な場面で私たちを支えてくださり、常に私たち後輩の前を歩き、お手本になってくださいました。その先輩方の背中は私たちにあきらめないことの大切さを教えてくれました。    

 先輩覚えていますか。文化祭を成功させようと毎日遅くまで残り、大変な中でも私たち後輩たちにも気をかけてくださったこと。先輩覚えていますか。連日の不安定な天候の中、体育祭を実施させるために奮闘した日々を。    雄飛祭文化の部では感染症上の制限があり、一般公開ができないなど普段とは違った雄飛祭になりましたが、先輩方は出来る限りのことを皆で企画し、悔いのない雄飛祭にしようと努力なさっていました。特にオープニングは、先輩方の努力なしではあれほどの盛り上がりはなかったでしょう。毎日夜遅くまで飛び交うLINEの通知。その一つ一つに文化祭を成功させようという熱意が感じられました。出演してくださった皆様だけではなく、客席側も一丸となって盛り上がり、先輩方にとってもまた私たち後輩にとっても一生の思い出に残る行事になりまいた。「楽しくなければ成国じゃない」という伝統のスローガンをまさに体感できた瞬間でした。

 まもなくこの成田国際高校が開校してから50年を迎えます。今まで先輩方が作り上げてきたこの成田国際高校の伝統や校風を私たち1,2年生がつないでいき、またこの成田国際高校をより良い場所として守っていくことを約束します。

   先輩方はこれから、それぞれ新たな道に進んで行かれることと思います。ときには道が険しく、挫けそうになったり、不安になったりすることもあると思います。そんな時こそ、3年間成田国際高校で共に過ごしたかけがえのない仲間、私たち後輩、そして先生方の笑顔を思い出してください。先輩方はいつまでも私たちの憧れです。これからも私たちにとって、輝き続ける存在でいてください。私たち在校生も、先輩方のように挑戦する心を忘れずに、より良い学校を作っていきます。

   改めて卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。私たちの先輩でいてくれてありがとうございました。いつの日かこの成田で、今とは違う形でも今と変わりない気持ちで再会できることを楽しみにしています。    最後になりましたが、卒業生の皆様のさらなるご活躍をお祈りして、在校生代表の贈る言葉とさせていただきます。
  2023年3月8日  在校生代表 成田国際高校第47代生徒会長 大保海翔

 改めまして、卒業生の皆様ご卒業おめでとうございます。ありがとうございました。


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