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四間飛車の急所#1基本図



1.はじめに

最近後手番でやる作戦が無いので、後手四間飛車でどこまで粘れるか検証していきたいと思います。
*ここで言う粘れるは-200点くらいで中盤を乗り切れると定義します。

タイトルの「四間飛車の急所」は藤井猛九段の名著から拝借しています。
恐れ多いですが、今は将棋ソフトで研究できるので丁寧に検討すれば一定の質は担保できると思ってます。
それでは後手四間飛車の世界を観ていきましょう!

2.基本図

色々四間飛車側の構想はありますが、基本図は△4三銀△7二玉としたい。
この陣形であれば美濃囲い、ミレニアム、金無双、穴熊等囲いを使い分けられるため一番柔軟な布陣と言える。

囲いを組み替えられる布陣

3.右銀急戦対策

1番先手で積極策は右銀急戦である。
これで先手が良いならそもそも作戦として破綻しているが、現状は四間飛車-200点くらいに収められるとみている。

一番の積極策

4.四間飛車側の対応

四間飛車側としては△3二飛+△1四歩で待ち受けるのがベターと考える。
△5四歩も自然だが▲5五歩~▲5八飛などを誘発するので敢えて先手に選択肢を与えなくても良い気がする。

△3二飛△1四歩で待ち構える

5.なぜ後手は△1二香&△1四歩型だと良いか?

ここは余談になってしまうが四間飛車側は△1二香&△1四歩型だと捌きやすい。それぞれの駒の配置の利点を観ていこう。

①△1二香の意味:▲2二角が香取りにならない
②△1四歩の意味:△1三桂の余地ができる

それぞれ地味な利点だが、捌く上では重要なポイントとなる。
△1二香と△1四歩の利点を活かす攻め筋を観てみたい。

6.△1二香&△1四歩型を活かす△3五歩からの捌き

ここからは実際の捌き方を観ていきたい。
四間飛車の王道の捌き方として△3五歩▲同銀△4五歩という捌きがある。
この際に△1二香△1四歩型がフルに活かせる。

ここから△3五歩から捌く


王道の捌き

先手の手段で手ごわいのが▲3四歩、△同銀、▲4四銀である。

以下、▲4四銀に△3一飛と引けるのがポイントである。
※実はここで△3二飛だと▲2四歩、△4三銀、▲6六角が一例で先手が良くなる。
この構想が有力なので先手の攻めが注目されてるのではないかと推測している。

1二香型を活かして3一飛と引ける

△3一飛と引いた後は▲2二角△3二飛▲1一角成に△4三銀と飛車先を通す。
以下▲4三同銀、△同金に▲3七銀が一例だがここから△1三桂と逃げられるのがポイントでこれで後手互角以上である。

1四歩型を活かして1三桂と逃げる。

以下▲2一馬には△4二金として、後手は△3五飛や△3三角などを軸にバランスを取っていく。
後手番でこれくらいならまずまずと見たい。



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