自分に合った歩行補助具で快適な毎日を!
こんにちは。
荒木魁人(あらきかいと)です。
今回は歩行補助具について書きます!
歩行補助具とは?
歩行補助具と言って思いつくのはなでしょうか?
すぐに思いつくのは杖ではないでしょうか。
歩行補助具とは、読んで字の通り歩くのを補助する道具です。
歩行補助具は主に杖と歩行器と歩行車の3種類あります。
杖
杖には大きく分けて5種類あります。
T字杖、多点杖、ロフストランド杖、松葉杖、サイドウォーカーがあります!
・T字杖
上部に地面と水平なグリップ(持ち手)が付いている、まっすぐな杖です。
最も手軽に使える一般的なタイプで、不要なときにはバッグ等にしまえる折りたたみ式や伸縮式のものもあります。
・多点杖
地面と接する杖の先が3点や4点に分かれていて、平らな場所で使用すると安定の良いタイプの杖です。
坂道や凹凸のある場所での使用には向いていません。
・ロフストランド杖
上部に腕を通す輪っか(カフ)があります。上から1/3あたりにある、地面と水平なグリップ(持ち手)を握って使う杖です。
・松葉杖
脇当てを脇で挟み、上から1/3あたりにあるグリップ(持ち手)を握って、体を支える杖です。
2本ひと組で使用するとグリップ(持ち手)でしっかりと体重を支えられるため、足にかかる負担をかなり軽減できます。
・サイドウォーカー
多点杖よりさらに安定性の高い、屋内での立ち上がり補助、歩行補助に使用する折りたたみ式の4本足の歩行補助具です。
地面と水平な上部のグリップ(持ち手)を健側の手で握り、一歩歩くごとに軽く持ち上げて前にずらして置き、使います。
歩行器
歩行器は主に以下の4種類に分類され、それぞれ使用方法が異なります。
・ピックアップ歩行器
安定性が高いピックアップ歩行器は、固定型歩行器とも呼ばれ、左右のフレームを握って歩行器全体を持ち上げて前進させて、それを追うように歩きます。特に、片足に痛みがある場合には、痛みがある側の足から踏み出し歩行器に体重をかけることで、負担を軽減することができます。
しかし、段差がある場所では安定性を失いやすいため、使用時には注意が必要です。
・交互型歩行器
交互型歩行器は、左右のフレームがそれぞれの動きをするタイプの歩行器です。
片側のフレームを前方に押し出し、動かしたフレームとは反対側の足を踏み出して歩きます。
その後は、手と足の左右を替えながら一連の動きを交互に繰り返すだけです。
ピックアップ歩行器と比べるとバランスを保つのが難しいため、スムーズに歩けるまでに少し時間が必要かもしれません。
・車輪付き歩行器(2輪タイプ・4輪タイプ)
ピックアップ歩行器のような固定されたフレームで、脚に車輪が付いているタイプの歩行器です。
車輪の数によって、さらに前輪歩行器(2輪タイプ)と四輪歩行器(4輪タイプ)に分類されます。
前輪歩行器は、前脚2脚だけに車輪が付いたタイプ。
ご利用者さまは後脚を持ち上げて前輪を進め、フレームに体重をかけることで後輪のストッパーを作動させ、安定した歩行が可能になります。
4脚すべてを持ち上げる必要があるピックアップ歩行器よりも簡単に進める点もポイントです。
4脚すべてに車輪が付いているタイプは、四輪歩行器と呼ばれます。
四輪歩行器は持ち上げる必要がないため、前進や方向転換がスムーズに行えることが大きな特徴。
後輪にストッパーが付いていることが一般的ですが、一度に進めすぎないよう注意が必要です。
・立ち上がり歩行器
立ち上がり歩行器は、フレームの高さが2段式になっているタイプです。
椅子やトイレから立ち上がるとき、また腰をかけるときにも役立ちます。
車輪はなく安定性が高く、歩行時にはピックアップ歩行器と同様に使うことが可能です。
歩行車
歩行車は、基本的に4脚すべてに車輪が付いています。持ち手の形状によって以下の2種類に分類されることが一般的です。
・ハンドル型歩行車
自転車のようなグリップ型のハンドルを左右に備えているタイプです。
保持したハンドルの内側に身体を寄せることで、安定感を保ちながら歩行できます。
ハンドルにはブレーキも付いているので、速度調整をしながら無理のないペースで歩けるのもポイントです。
・馬蹄型歩行車
馬蹄型歩行車は、ご利用者さまを囲むようなハンドルの形が馬蹄(=ばてい:馬の蹄を守る装具)に似ていることからこのように呼ばれています。
ハンドルの形状によっては、「U字型」「コの字型」などと表されることも。
ハンドルの前面に体重をかけることで車輪を動かし、前進します。
高さ設定
最後に高さ設定についてです。
それぞれの歩行補助具によって適切な高さがあります。
高さ設定を間違えていると安定性の向上どころではなく、転倒リスクが高くなるため高すぎても低すぎてもいけないため、使用する際は専門家に高さ調整し練習してから使いましょう。
使う頻度が高いT字杖と松葉杖の高さと使い方について説明します。
・T字杖
大腿骨(太ももの骨)の外側にある出っ張りを大転子と言い、大転子の高さに杖の高さを合わせます。杖は健康な足と同じ側の手に持ち、つま先から前へ15cm、外へ15cmの所に杖をつきます。
2動作歩行と3動作歩行と2パターンあり、2動作歩行は①杖と患側の足を同時に出し、②健側の足を出します。3動作歩行は①杖を出し、②患側の足を出し、③健側の足を出します。
・松葉杖
脇から2横指〜3横指下になる長さで、握り手の高さは松葉杖を斜め前に着いた時に肘が伸びきっている状態になるようにします。
手に体重をかけるようにしましょう!脇の下には腋窩神経が走っており、圧迫すると腋窩神経障害が出現する危険性があるため、脇には体重をかけないようにしましょう!
ここまで読んでいただきありがとうございますʅ(◞‿◟)ʃ