連載 タイムラブ 愛に時間を 青い光①
富士山でのアース教団との闘いから既に1か月が過ぎようとしていた。
‥涼、大丈夫かしら‥
夕子はこのところ仕事に身が入らなかった。
ふと考えてる最中に連絡が入った。
上司の藤島からだ。
「真木村君、至急第三会議室まで来てくれるか?」
この会議室は緊急を要する案件だ。なんだろう?
アース教団がまた動きだしたのだろうか。
「課長入ります。」
夕子がドアを開けるとそこには見覚えのある顔があった。
‥涼‥
「きみがアース教団のアジトから救出した台場涼君だ。」
藤島は涼を紹介した。
「真木村さん、その節はありがとうございました。
あなたのおかげで僕は教団の洗脳から解放されました。」
「いえ、私はアース教団が許せなかったんです。
あの闘いで私の仲間が亡くなりました。
絶対に許せない存在なんです。」
‥涼はまだ記憶が戻ってない。私が誰だかわかってない。
「ところで香月所長から聞いてるかと思うが、アース教団の新しい探索地点が判明した。
連続の任務で申し訳ないが、再度指揮を取ってくれるか?」
藤島は頭を下げた。
「課長、頭を上げてください。アース教団がどれだけ恐ろしい存在であるかは先の作戦で思い知りました。」
夕子はそれに対応した。
「ところでこの探索には台場涼君にも参加をしてもらうことになった。彼は記憶を取り戻すために我々に強く頼んだ。」
捜査情報局は涼は色々組織での記憶を取り戻してて、過去のこともおそらく思い出すに違いないと判断したのだろう。
「真木村さん、よろしくお願いします。」
涼は昔のように快活な声に戻っていた。
‥涼に告げるべきだろうか。
でもら昔の私のイメージとは違うし、それに記憶がどこまで戻っているかわからないし‥
夕子の心の中は複雑に交錯していた。
○H 2O〜思い出がいっぱい
あだち允の漫画をアニメ化したみゆきのエンディングテーマで爆発的ヒットをよんだ名曲。