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ジョージハリスン〜ギターはイントロで泣いている!
元アンチビートルズだった筆者がなぜビートルズへ向かったのか?
それはポール・マッカートニーの「バンド・オン・ザ・ラン」とジョージハリスンの「ジョージハリスン帝国」がきっかけであった。
さんざんビートルズでないロックは糞、ビートルズだけが本物、周りにどれだけビートルズ信者が多かったことか。そのことでずいぶん遠回りした。
しかし、この2枚のソロアルバムで理解できた。
ビートルズもブリティッシュロックバンドなのだと。
しかしそれでも色々まだ疑問があったのだ。
ホワイトアルバムの中の一曲「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のギターソロをなぜエリック・クラプトンに弾かせたのか?
本当にジョージハリスンはギターをまともに弾けないのかという疑問。
ところが、これもそうではなかった。
ジョージは弾けるのに弾かない。
おそらくビートルズではジョンレノンとポール・マッカートニーが主導権を握っていて、マルチミュージシャンであるポールは時には曲によりギターを弾いていた。
そんな中でジョージもビートルズ後期に至るまで個性やギターを抑えていた。
だから弾けるのに弾かないギタリストであった。
○1987年プリンセストラスト・コンサートで共演するエリッククラプトンとジョージハリスン。
ジョージのソロはクラプトンと対等に渡り合ってる
そんなジョージもソロ活動をすることによって自分というものをどんどん出していく。
ジョージハリスンというとスライドギターのイメージが高い。
彼のスライドはブルースというよりまるで歌ってるかのようなボーカルライクなスライドだ。
○アルビンリー〜ブルースト・ブルースから
2分15秒辺りから入るジョージのスライドギター。胸を抉るような音に耳を奪われる。
アルビンリーも偉大なギタリストだが、この曲については主役を食っている。
○マイ・スイート・ロード
盗作問題で裁判沙汰になったいわくつきの曲だが、イントロのスライドのインパクトはジョージでしか出せないだろう。
確かエリッククラプトンははスライドギターをやってなくて、デュアンオールマンに影響を受けてやり出したというのを聞いた記憶があるが、ほんとのところ、ジョージから大部分を教わったのではないだろうか?
本当は弾けるのに弾かない。
というかジョージにとっては曲を一番に考えていてギターはそのためのツールであった。
彼の曲はイントロが印象的。
サムシングに代表されるようにイントロのスライドギターでその世界観にはまってしまうのだ。
○慈愛の輝き
このスライドの絶妙感はジョージならでは?
晩年は引きこもりと闘病の生活の毎日であったが、彼の残した音楽は今も生きてる。
最後にジョージの最も良き友人であったエリッククラプトンは今もステージで彼の曲をカバーしている。
○慈愛の輝き
ほぼジョージのバージョンに同じ。
まるで乗り移ったかのような演奏だ。