追悼 オリビア・ニュートン・ジョンの回想
オリビア・ニュートン・ジョンが先日亡くなった。
73才死去。
本当にショックだ。
30年以上にわたるガンの闘病はおそらく大変なことだったに違いない。
身体が良好な時はステージやアルバム製作をこなした。
その努力は計り知れないだろう。
オリビアといえば、フィジカルのスポーティーなディスコビートの効いたロック、あるいはザナドゥやグリースのような華麗でノスタルジーなミュージカルに魅了された人が多いと思う。
私の場合はオリビアはむしろカントリー&ポップス時代に最も影響を受けた。
特に1975年発表の「そよかぜの誘惑」と「クリアリーラブ」は忘れ難い作品だ。
○そよかぜの誘惑
オリビア初期のヒット曲。
天は二物を与えずというが容姿も歌も素晴らしい。
この時代、カントリーと中間のポップスを手がけていたというとカーペンターズの名前が浮かぶが、オリビアの音楽も同じ印象を持った。
実際カレン・カーペンターとオリビアは友人であったそうなので音楽観も一致していたに違いない。
○クリアーラブ
ウルフカットでアウトドアなスタイルに変えたオリビア、そよかぜの誘惑と同年発表のクリアーラブのタイトル曲
特にこの頃の楽曲はそれを強く感じる。
それとカバー曲でのオリビアの個性が際立っている
翌年の作品、「水の中の妖精」には私の好きなカバー曲としてドリー・パートンのジョーリン、グリーンスリーブス、ビートルズのザ・ロング・ワインディング・ロードが収録されている。
大ヒットしたジョリーンも良いが、私はビートルズのこのカバーが一番好きである。
○ザ・ロング・ワインディング・ロード〜レノン&マッカートニーの究極のバラード。
オリビアはややスローテンポで歌い上げている。
そして以降オリビアはコンスタントに作品を発表し、映画へも進出する。
ザナドゥはミュージカルファンタジーの傑作だ。
コラボしてるエレクトリック・ライト・オーケストラはこれ以前から聴いていて好みのバンドである。
このバンドは弦楽器を入れてプログレ的な側面を持っていた。
リーダーのジェフリンはポールマッカートニーの影響を強く受けていてメロディアスなポップスも得意としていた。
オリビアとの音楽はうまく合うのかというイメージだったがうまくまとまっていたと思う。
○ザナドゥ
女神に扮したオリビアが踊るファンタジックな映像は豪華絢爛だ。
映像に強く関心を持ったオリビアが次のフィジカルに行くのは必然だった。
○フィジカル
華麗さから野生的な音に変わったオリビア。
今のエアロビックダンスの原点ともいえるダンサンブルなナンバー。
80年代歌手として頂点を上り詰めたオリビアだが90年代、ガンを患い、先に書いたように活動が制限されてゆく。
しかしそれでも歌えるときに歌うという姿勢を崩さなかった。
東日本大震災の折にも福島でコンサートを開いて10回以上の来日を果たしていた。
彼女の声を最後まで生で聴くことはなかったがその歌声は永遠に響くことだろう。
では最後に
私の最も好きなオリビアの曲を!
○愛の告白
グラミー賞2部門を取りビルボードトップワンに輝いた名曲。