見出し画像

裏クラプトンを聴け!〜名曲は心の中にある!

エリック・クラプトンといえば、デレク&ドミノスの「愛しのレイラ」やアンプラグドブームを巻き起こした「ティアーズ,イズ・ヘヴン」、あるいはクリーム時代の「サンシャインラブ」や「ホワイトルーム」、コアなブルースファンはステージでよくとる「ハヴ・ユー・ラブド・ウーマン」や「フーチークーチーマン」が一般的に知られるところだろう。

クラプトンはソロアルバムだけでも20枚以上のアルバムを作り、ヤードバーズ、ブルースブレイカーズ、クリーム、デレク&ドミノスやブラインドフェスや共作、ライブものを加えると50枚を越えるのではないだろうか?

私はエリッククラプトンのファンとして端くれではあるが、彼の魅力はむしろ世間からさほど注目されてない楽曲に心を奪われる。
そんな愛してやまない楽曲を今回いくつか取り上げたい。
まずはエリッククラプトンが神といわれたスーパーギタリストから転換した初のソロアルバムから。

○レットイットレイン
南部のロックに影響されたナンバー。
わりと難しい演奏なのか、毎回やってるわけでもないようだ。

次にクラプトンが不調から脱して
カムバックに至った1971年の作品、「461オーシャン・ブルーバード」から。

○レットイット・グロウ
クラプトン版天国への階段を想わせるナンバー。
そういう噂が広まったのかどうかわからないが,ほとんどこの曲をステージで演奏したことがない。


続いての1972年発表の作品、「安息の地を求めて」から

○ベター・メイク・イット・スルーデイ
基本はブルースだが、キーボードがジャージー。間奏のギターの泣きはレスポールを使ってるのか?

そして1976年の作品、「ノー・リーズン・トウ・クライ」から

○ブラックサマーレイン
雨の曲が好きだね。
この辺りからザ・バンドやアメリカのロックに影響された作品が加速しますね。
ストラトのクリーンなトーンがひかるナンバー

1977年発表の「スローハンド」はエリッククラプトンのニックネームをタイトルに持ってきた作品。
この中のJ.Jケールのカバー「コカイン」はクラプトンのライブでの常連ナンバー。
一般的に知られるアルバムだ。

○ビーチェズ&ディーゼル

この作品のエンディングに入ってる「ピーチェズ&ディーゼル」は初のインストナンバー。
クリーンでポップな曲。
この流れはのちの作品「レプタイル」にも通じる


一気に80年代にとんで1986年の作品「オーガスト」から。
この頃は大物アーティストは産業ロックといわれた時代、クラプトンもかなり影響され、当時同じく方向転換したジェネシスのフィルコリンズと組みポップ化へ走る。
その中でもザ・バンドのメンバー、リチャードマニュエルに捧げたこの曲は印象に残る。

○ホリー・マザー
こちらはテナーの大御所、ルチアーノ・パバロッティとの共演から。
ゴスペルっぽいナンバーだ。


そして2000年は裏クラプトンの名作「レプタイル」
ブルース、ロックに加え、ソウル&ジャズティストも全開。私はこれこそ裏クラプトンの最高傑作だと思っている。

○レプタイル
ボサノバ風のフュージョンインストは彼の手癖フレーズが出るまでわからない異色作。

続いて祖父母に捧げたナンバー。
クラプトンの少年時代の写真をジャケに
上げている。

○サン&シルビア
イギリスの片田舎を思い起こさせるような牧歌的なインスト。

今世紀2005年の作品、「バックホーム」から

ブルースや南部のロックを通過したクラプトンは
ソウルやジャズへも深耕していくことになる。


○ラブ・ドント・ラブ・ノーバディ
スピナーズのカバーであるが、どうにはまった演奏だ。

今世紀に入ってからのエリッククラプトンはベースのネーザン・イーストとドラムのスティーブガッドとのコンビネーションが多い。
この2人はジャズもロックもいやブルースやソウルも当たり前にこなす。
クラプトンととしてはいつ顔を合わせても安心してやれるミュージシャンなのだろう。
そういう意味でジャズやソウルに対しても積極的に取り組むようになった感がある。

そして忘れてならないのは盟友だったジョージハリスン。彼は今もステージでジョージの色々な曲をカバーしている。
それが一番の使命だと感じているのかもしれない。
では最後にこの曲を!

○愛はすべての人に
ジョージハリスンが乗り移ったかのようなスライドを弾くギターと暖かいボーカルが余韻を残す。


いいなと思ったら応援しよう!