![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/86388507/rectangle_large_type_2_dc56ec0443419ae17b6747a21be1a3e2.png?width=1200)
スーパーセッション 再び〜異種音楽格闘戦
アルクーパーが1968年に残した作品、スーパーセッションはその名の通りロックアーティストたちの共演となったことは以前に書いたが、異色で貴重なセッションがまだまだ残されている。
ここでまた記憶に留めておきたい。
○キース・エマーソン&オスカーピーターソン
〜プログレシッブロックvsモダンジャズ
プログレのキーボード奏者、キース・エマーソンがジャズ・ピアノの巨匠、オスカー・ピーターソンとまさかのラグタイムピアノの演奏。
キースはシンセサイザーの使い手として有名だけど、ピアノが基本。
実際ピアノ協奏曲も書いて演奏してる。
そして意外なことにプライベートではジャズをたくさん好んで聴いていたそうだ。
なるほどこのオスカーピーターソン斗の共演を聴けばうなづける。
○ゲイリー・ムーア&アルバート・コリンズ〜トウ・タイアード
ハードロックvsブルース
それまでハードロック中心にやっていたゲイリームーアは突如90年代にブルース作品「スティル・ガット・ザ・ブルース」を発表。
シーンに影響を与える。
しかし凄まじい速弾きとハードな音でこんなのはブルースではないという批判も受ける。
実際蓋を開けてみれば、BB・キング、アルバートキングにこのテキサスのブルースマン、アルバートコリンズらが絶賛。
この動画でのコリンズのテレキャスの鋭い音はゲイリーと互角だ。
○パコ・デ・ルシア&ヤン・アッカーマン
プログレシッブロックvsフラメンコ
パコ・デ・ルシアは伝統のフラメンコを片手に、もう片手を異種格闘戦に挑んだ。
有名なのはジョン・マクラフリンやアル・ディメオラとのスーパーギタートリオやチック・コリアとの共演だが、彼は元フォーカスのギタリスト、ヤン・アッカーマンともセッションをしている。
ヤンはアコギやリュートも堪能してるがここではエレクトリックで対応。
パコもエレキも関係ないと弾きまくる。
○ピートタウンゼント&ジョン・ウィリアムス
クラシックvsロック
クラシックギターのマエストロ、ジョンウィリアムスがザ・フーのピートタウンゼントと共演。
かってはプログレバンド、スカイを結成したり
エレキアルバムを製作した異端児のジョンはビートのギターは凄いと語っていた。
○スティーブ・ハウ&レスポール
プログレシッブロックvsカントリー
亡くなる直前まで自身のクラブで演奏していたレスポール。
彼は晩年様々なミュージシャンを呼んでセッションを楽しんでいた。
ここに登場するのは先日来日してイエスのギタリスト、スティーブ・ハウ。
彼はロックギターに不可欠なチョーキング奏法やアームは使用しないロック界では異端のギタリストだった。
そもそも彼のルーツはプログレとは程遠いジャンルであるカントリーである。
なぜかイエスを離れて生き生きとプレイしている。
さて5つの動画を紹介したが、
まだまだいっぱい異種音楽のセッションは世間にあふれている。
たとえやってる音楽が違ったとしても、意気投合するものがあればそこにマジックが起こるのだろう。
アーティストが楽しみ、聴衆も楽しむ、それがスーパーセッションなのである!