ジェフ・ベック トリビュートライブに捧ぐ!
5月22日と23日にロンドンのアルバートホールでジェフ・ベック・トリビュートライブが開催されました。
ジェフの死から5ヶ月を切る日程ながら、動画を見ていて、アーティストたちの敬愛を感じるコンサートに感動しました。
主催のエリック・クラプトンといえば、ジョージ・ハリスンのトリビュートでもホストを務めましたが、今回もハウスバンドをしっかりとまとめてゲストたちのパフォーマンスを支えてます。
クラプトンとベックのここ20年近くの親交は、
クラプトンが主催してきたクロスロード・ギター・フェスティバルがきっかけでしょうかね。2004年から連投してのジェフベックの出演は、クラプトンが自ら見たい演奏であったと何かの記事で読んだことがあります。
数ある曲が披露された中で私はこの曲が最も印象に止まりましたを
元々クラプトンのインスト曲は少なくてそれだけでも希少ですが、しかもこの曲はマイナーなメロディーということでジェフ・ベックに強く影響されたと感じましたね。
○ブルー・レインボー
ジェフベックを追悼した泣きのインスト。先月の武道館でもとっていましたね。
指弾きや白のストラトを使ったり、オマージュを感じます
ジェフベックがヤードバーズ脱退後に本格的に取り組んだ第一期ジェフベックグループからはロッド・ステュアートとロン・ウッドが登場。
この2人、示した合わせてグループを抜け、フェイセスに参入、そしてロンはベックの推薦でローリング・ストーンズへ加入というわけのわからない展開でしたね。
○ピープル・ゲット・レディー
テキサス出身の30代後半のブルースマン、ゲイリークラーク・Jr.がリードを取り、ロッドステュアートがボーカルをロン・ウッドがサポートします。
ジェフ・ベック最後のコラボを取ったジョニー・デップ、彼はどうも2016年日本で行われたクラシックロックのイベントでジェフベックと出会い、何度もオファーしてベック先生に認められ、コラボアルバムを出すまでになりましたね。
○リメンバー
イメルダ・メイとジョニーデップとロンウッドをフィーチャーしてのオールディーズナンバーのカバー。そういえば最後のジョニーデップとのアルバムにはたくさんのカバー曲をとってましたね。
ジェフベックの中期以降の音楽に影響を与えたジョンマクラフリン。師であり、先輩であり、友人であった彼が結成したマハビシュヌオーケストラの曲は亡くなる直前までステージで披露してましたね。
○ユー・ノウ・
ジェフベック最後のバンドのベーシストを務めたロンダ・スミスとジョン・マクラフリンのジャズ&ロックなスリリングな演奏に耳を奪われます。
新三大ギタリストの1人、デレクトラックス。デレク&ドミノスの名盤愛しのレイラを独自の視点で完全再現してみせたが、ここではチヤーリーミンガスの名曲グッドバイ・ポーク・パイ・ハットをずばりジェフベック風に再現。
○グッドバイ・ポーク・パイ・ハット
両手指をフル稼働して弾く奏法で名盤ワイアードでのジェフベックの音を再現したデレクのテクニックに脱帽です。
元々はセッションだった曲を第一期ジェフベックグループのデビューアルバムに収録という屈指のインストです。ここにはジミー・ペイジもジョン・ポールの姿もみえなくて残念なのですがロンウッドやデレクトラックスのフォローで再現出来てますね。
○ベックス・ボレロ
ラベルのボレロを参考にしたそうだが、ボレロのリズムをロックで取り上げることが当時では斬新でなかっただろうか?
中間部のガレージ・サウンドも魅了される。
そして圧巻のオールキャストによる「ゴーイングダウン」
フレディキングでも有名なドン・ニックスの曲、第二期ジェフベックグループのオレンジに収録され、日本のステージでも終盤やアンコールで披露されてましたね。
○ゴーイング・ダウン
リフがヘビーなブルースロック調の曲。これぞクラプトンが得意とするような曲じゃないでしょうか。
どうでしたか?トリビュートライブ。
準備期間もあまりなく二日間も開催されたことからもわかる通り、出演者のリスペクトが伝わってきます。
エリック・クラプトンもしっかりバックを請け負っていて好感が持てますね。
さて私が一番感動したのはこの曲です。
エモーション&コモーションに収録されていた
「エレジー・オブ・ダンケルク」です。
アルバムではオペラ歌手オリビア・セイフがジェフベックのギターとともに歌いあげてましたが、ここではロバート・ランドルフがスティール・ギターで音を再現します。
○エレジー・オブ・ダンケルク
ジェフ・ベックが亡くなってからはや5ヶ月が過ぎました。
この間にもたくさんのアーティストたちが旅立ちましたね。
遥か未来から見れば、21世紀の一つの出来事なんでしょうが、永遠に記録される日だと私は信じて疑いません。
ジェフベックよ私に音楽をありがとう!