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2022年10月
読んだ本の数:8冊
暮しの手帖 5世紀20号
株式会社暮しの手帖
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こんな贅沢なくらしを、さもなにごともないように営む人がいるとすればそれはどこのどういう立場の人であるのか。
なんだか、自分の知っている生活する人たちとの乖離にため息が出てしまった。であるゆえに、おとぎ話みたいでおもしろいのだった。
読了日:10月10日
ボルドーの義兄 (講談社文芸文庫)
多和田葉子/講談社文芸文庫
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漸くなドナンセンス:要約などナンセンス
あらすじの不可能性を信じて、我がアンテナの反応したままに抜き出す。
ボルドーの綴りBordeauxのx。
赤じゃなくて白。曇り空の白街並みの白。
水辺。川べり。プール。塩素の匂い。
おんなともだち。ともだち?その関係はなに。どう名付けるの?名前は海に落としたのか。クィア文学とはいうけれど比較の上で定義されるにすぎないクィアなどというものはそもそも実存するのか?(なんて寝ぼけた言葉遣いか!つまり、ほんとうは万人がクィアであるはずなんじゃないの?ということ)
>常に敵を生み出し、それと戦わなければならない民主主義よりも、【道徳的に申し分ない独裁者】に政治を任せた方が、庶民の健康にはいい。
>【母親独特の平等感覚】をみなぎらせて答えた。
読了日:10月17日
日々のきのこ
高原英理/河出書房新社
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[きのこ葬]を知って以来きのこに食われて菌になってその先で現状では不可能ななにものかと手をつなぐ願望が身の内に菌糸を張って仕方ないでおりこのやむにやまれぬ憧憬をなにか形にしておかなくてはと焦燥するまでもなくすでに子実体としてここにあった。このあたりシロシビンのトリップぽいなもしかしてあれはきのこの[意識]の再現なのかああもう境界を意図的に曖昧にしてしまえ。手元にきた物体としての本の本体と皮の天地がひっくり返っていたのもメッセージかもしれない。おおこわ。いやむしろもうなにもこわくない。
冬虫夏草の意識についてのシークエンスをある日ふとおもいだす。
マイコフィリアとフォビアの谷にいる心地。
読了日:10月22日
しっかり見わけ観察を楽しむ きのこ図鑑
中島淳志、吹春俊光、大作晃一/ナツメ社
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見分けの手がかりの示し方が、いままで読んだ図鑑とは異なるアプローチで興味深い。しかし、タイトルに反して顕微鏡下の観察結果や試薬による反応、DNA解析のはなしをもちだされると、結局、肉眼や生の五感レベルでの同定は、最終的には「無理」なのではないかと思うじゃないか。
「同定してやろう!」と意気込むならば、なんのために同定したいのかを明確にする必要があるのだな。取って食うためか、写真集をこさえるためか、論文を書きたいのか。
各きのこにつけられた解説文がどうもわかりにくい。見分けの手がかりをなるべく多く示したい意図とは思うが、あれやらこれやら別種の名前が出てくるのに混乱するし、字数制限のあるなかに押し込められているために主語が曖昧だ。いったいどのきのこの特徴を述べているのか一読して理解できない部分が多い。さらに重箱の隅をつつくと「『永く』残る」はどうしてもどうしても気になる。
読了日:10月27日
ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ(1) ~(4)
ナガノ/講談社
じりじりとそめられてしまったちいかわーるど。どこにでも考察班のいる世界に鼻白みながら、じりじりと。
謎にハイスペックなうさぎ
不幸キャラ風だが懸賞によく当たっているらしいちいかわ
…ハチワレがいちばん普通っぽいんだなあ
読了日:10月29日