青(T)緑シャコ(仮)解説
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こんにちはkaisindonです。
昨日紹介した上のリストがDMvault野良対(殆どレギュは殿堂+未発売)で使い始めからの25戦で18勝7敗(勝率72%)を記録し、DMvaultのTOUCH山入りしました(例によってプレミ負け込み)。思ったよりポテンシャルが高そうだったので、できる範囲で解説を置いておきます。
対環境の対面解説ではありませんが、今回は山の性質も相まって、何かしら突飛なプレイを提供するものというよりは「単純な事」を書き連ねていく解説になると思います。
また、環境対面等、特定対面への解説であればプレイはとても単純に「必要」に生じるものである事が多くなりますが、今回は野良対戦(環境内のみ募集でない)でもう少し広く汎用的なデュエル・マスターズを捉えており、その上で触っていて気になった事を思い出しながら言葉にしていっている形です。
【盤面形成の考え方】
盤面はだいたい
①オニカマス②ググッピー③ティガウォック④総ブロッカー数⑤総軽減数
これくらいの要素に分解できるでしょうか。
まず、単体について個別に整理しておきます。
《ワカメチャ》
盤面で通常の効果以上の役割は見えにくいが、先手(で手札がギリギリになる場合)でも2Tザエッサ→3T軽減+ペングィーナと動くなら1T目に立てておくべきです。
《ザエッサ》《ググッピー》《ペングィーナ》
ザエッサは2枚目が回った時のみ大型以外全てを1コストに軽減する超カードに、
ペングィーナはザエッサ軽減で2コスト&ドローは頭数依存、
これらを踏まえて、ペングィーナのドローという観点でのググッピー、は頭数にする際ザエッサ下2コストですが、ザエッサ下で3Tにペングィーナと共存は可能です。
つまり(ワカメチャは1に独立したムーブ、またいつでも1な札として)3Tのペングィーナを整理すると(ワカメ3等は除く)
①(ワカメ+)2コスまで+ペングィーナ
②(ワカメ+)ザエッサ+ザエッサ+ペングィーナ(この順ならマナが余るし、手札枚数によってはペングィーナの前に挟める)
③(ワカメ+)ザエッサ+2コスまで+ペングィーナ
④(ワカメ+)ザエッサ+ググッピー+ペングィーナ
と分ける事ができます。
《アリサ》
頭数を増やさずに軽減下で1コスで他の札と交換しますが、先手をうって《ザエッサ》や《ペングィーナ》を戻しておいて除去をケアするのにも使います。
またそれ以外に役割がないので余ったマナで使用してラグを前のターンに前倒しして請け負いつつ手札に強い札を集める用途でも使います。
《ザエッサ》や《ググッピー》は軽減下で1マナで召喚できる1軽減以上である事から、次のターン以降で盤面にある軽減以上のムートピアを見据える場合には軽減を戻しておくプレイも重要です。
《強欲の開拓》《チェンジザ》《ティガウォック》
強欲が手札に来た場合にマナに置くかですが、
序盤は単純なドローソースの質だけでみれば《ペングィーナ》>《ティガウォック》>《チェンジザ》
となり、《ティガウォック》も噛み合った場面での強さとなるので、3T目まで水単色チャージを続ける事をなにより優先し強欲を手札に抱える・ティガウォックを水単色の為に諦めて埋めるといったプレイを多用します。
強欲はマナに置くのであれ序盤はできれば仕方なくひねる2コスに消費したいマナ色だったりします。
シャコはそもそも盾落ち以外で掘れない事はあまりないものの、マナ埋めの思考は手札に見えた1枚目のシャコまでも天秤にかけるまでのものです。
それでは、以降各要素についての解説に移ります。
①オニカマス
オニカマス1枚で踏み倒し効果で展開するビートをはじめ(現在でも)かなりの対面を見る事ができ、同時に回せない事が致命傷になり得ます。
ザエッサよりも優先する場合が多々あり、思考と試行を怠るべきでない箇所です。
②ググッピー⑤総軽減数
除去耐性を持ちながら、横並びでも大型建設でも1枚を起点にできる性能、かつ(自身を軽減して召喚する事で)余剰軽減を形成できる札です。
序盤から除去の想定される対面や、ターンを跨いだ横並びでリソースを作るのに効率が悪い対面で3、4T目にポン置きエンドしたり、2枚以上引き込んだ場合にチェンジザやシャコを可能な限り軽減して召喚したりします。
総軽減数について、アクティブのターンとなった段階でリソースを作ったりソリティアに移行するのに十分な軽減を用意する事を最低限考えて動きます。
軽減札8枚と、詠唱コストに対して過剰にブースト可能で後からうてる強欲が存在している為、除去の得意な対面に必ずしも展開しない訳ではなく、軽減札を切り気味に使ってもいいので、「除去後の盤面」や「次のターンの動き」を考えた時に、想定される軽減数を計算してプレイを決める、その上でティガウォックよりもググッピーを優先しうるといった形です。
④ティガウォック⑥総ブロッカー数
ティガウォックは軽減時自身効果で1コストでありながら手札補充性能、盤面制圧能力、打点全ての面で平均値が高い札でチェックポイントになりがちです。
このデッキにおいては、ソリティア性能を有する点と横に軽減やカマスを並べている意味で、受けや打点の役割のみを一任されている札というよりは、ついでに出てきて1枚で全ての方針を補完してくれるような札です。
(引き依存ではありますが)総ブロッカー数について、対面に応じてブロッカーの役割のみでワカメチャを展開したり、ティガウォックとワカメチャでブロッカー複数体を並べる事で盤面の殴り返しや致死打点を防いだり、カツキングの被害を抑えたりします。
【札の細かい役割・使い方】
《強欲の開拓》
多くの対面でフィニッシュだけでなく、半ば手札リソースのみでハンデス・マナ参照・ランデスの被害の復旧、速度的な劣勢を無に帰す、無理矢理ソリティアに入る等の役割で使う事ができます。
また、これ以外に中盤で2-4枚程度手置きするだけでも、多量ドロー札と合わせればバズレンダウマキンのようにして置いた分だけマナを伸ばした上で手札も補完できる札として使えます。
ハンデスされる等でただ墓地に行ってしまうくらいなら2枚目の手打ち用として意識的に埋めた方が良く、手打ちもしやすいので見えている枚数には気を配るといいです。
《ググッピー》
強欲を撃ってフィニッシュに移行する際、実質手置きで1マナを埋む訳ですが、シャコやチェンジザ、パウアー等を軽減する意味では、(2軽減下では)xをググッピーとして【強欲で(n-x)枚置き、xマナ払ってググッピーを出し2x軽減を捻出】>【強欲でn枚置く】(既に2軽減、またシャコは9という事で状況的に3≧x)となる場合が多く(8マナ入れて7マナのシャコより5マナ入れて3体ググッピー1マナシャコの方がいい場合が多く)、シャコのみ出すのであれば変わりませんがそもそも行為として軽減視点では「変わらない」上でさらに、大型を2体使う場合等や、ダイバー持ちのググッピーが挟めるという意味では有意です。
《チェンジザ》
下面を「4マナ支払って」使う事は(おおよそカードパワーの関係でしょうが)稀です。また、このデッキではチェンジザ複数枚の際のシナジーも存在しません。
実戦ではそこまで使用の必要がありませんでしたが、ボトムにシャコが埋まっているとか、山を掘りすぎてしまったという場合はワカメチャを捨てて山札を回復しつつボトムをケアする役割を見ています。
・強欲の開拓との組み合わせ
前述したようにチェンジザ強欲は中盤、手札がそれほど多くない時にも使用しますが、中盤のチェンジザ強欲の強みはドリュヤドネ(現在は青ムーとして昇華)のバレッドゥに非常によく似ています。
ドリュヤドネのバレッドゥは捨てた札もヤドネの軽減となり無駄がない上で、他の札にない強みとして(非公開領域から実際に手札に加える青魔導具の最大数が2であり)「手札の魔導具の総枚数を増やしうる」性質を持っています。
そんなこんなで、チェンジザを出した時点で手札が強欲を含む2、3枚であっても、山から引っ張って複数枚のブーストができ、さらには(チェンジザによりティガウォックが軽減されるのを含め)低コストかつ1枚で機能するドロソを用意できる為、ソリティアを待たずして一旦強欲を消費し中盤の安定をはかるプレイはかなりやります。
具体的な例としては、手札をティガウォックのみにして残りをマナに置き、次のT以降の下地を確立しながら、さらなる後続を引きにかかるプレイです(※チェンジザは初めて捨てた呪文反応である事に留意)
《ティガウォック》
ソリティアの際、横の頭数を調整したペングィーナで大半のドローを補った上で、余った部分をティガウォックで補います。フィニッシュの際は【山札3枚】まで掘ってチェンジザ強欲へ移行するとボトム以外をケアしながら強欲の出力をできる限りの最大で使う事ができます。
《パウアー》
オニカマスと同じ部類で安易にマナに置くような選択が勝敗を分け、デッキプールへの採用の前提の上で使えなければ致命傷になり得、上手く使う事ができればテンポを取っていける札になり得ます。
そもそも熟考すべき札な上で、ロストソウル等の全ハンデスに対しては唯一無二の有効札です。ザーディロスト対策で知られているチェンジザですが、ロストで捨てられた強欲を詠唱可能な為パウアーを合わせると、引いた札から必要札のみを残してマナに置くプレイが可能です。
ちなみに、ブロッカーも兼ねたドローソースとして非常に優秀であり、素直に軽減できる方なので素出しも見据えます。中盤は状況を選ぶ単体ティガウォックの5、6枚目のような役割も持てます。
・対ハンデスについて(やや飛躍)
昨今、ハンデス札は専ら、細かいハンデス札・ダークネスのセルフハンデス・ロストソウルが多くのデッキの主流であり、ピーピングはソリティア系を含めてカット以外は採用自体が上級者向けか、限定的なイメージです。
この山については、シャコを盾に送られるとか、ロスト等自明な全ハンデス以外は、例えば先手を取ってドローできていればハンデスされても・また全ハンデスされても盤面が残っていれば・勝機はありますし、墓地送りはワカメチャで見る事ができます(ワカメチャは場合によっては相手視点でこちらからハンデスしたい札を擬似的に増やすような役割を果たします)。
作成時、対ハンデスを含め私自身には誤解がありました。
それは今回のような横展開系の種族山というのはデドダムを初動とする現代の山に比べてリソース効率やデッキスロットの割き方が悪く現代に対応できない、というものです。
勿論、1枚で使う札としてそれぞれがカードパワーや腐った際のリスクで劣るのは確かですが、そもそも今日現在において、5Cのデドダム基盤等カードパワーの高い一枚の札でつなげる基盤が主流となり、一部のデッキを除いてむしろ以前より序盤の盤面除去札や、ウィニー山にとって見るに堪えない効率的な除去札というのは減っている流れもある気もします(そのかわりそういった役割はカツキング等中盤における単体札に一任されているし、一度除去を始めた時の出力も一定にそこそこは高い)。
そしてなにより、今回はオニカマスに加えて、ダイバー持ちで2軽減のググッピーが勝敗レベルでデッキに与えていた影響は甚だしいもので、自身が除去メタを両立した低コストのコンボ中核札でありながらカマスの意義を強化したり大型ムートピアをつなげたりと、ググッピー1枚の登場があまりにも大きかった事と、種族山の可能性を改めて感じる結果となりました。
《シャコガイル》
exwin以外に役割がなく、中盤に優先して投げる場面も少ないので正直解説は割愛しても良い部分だと思います。
前述のように墓地へ(何度)送られてもワカメチャで循環していれば(アプル等を除き)問題はありません。
一応チェンジザとシナジーがあり、相手ターン中にターン初めのディスカードから呪文詠唱というムーブができます。
【デッキ総括】
このデッキの強みはなんといっても《強欲の開拓》のアンタップインと《シャコガイル》でのexwinです。
その上で今回のデッキが一定のスペックで戦える山になった理由について、一つには(対処可能な部類もあるものの)単体なら「ダイヤモン星」「アルモモ」等、また他にもデッキ単位でのメタや、カードパワーの差がある対面を想定できる中で、その上で上記のような強みや、フィニッシュのコンセプト、ムートピアの動きといった所を「下手に崩さなかった事」であると思います。
またもう一つとして、デッキとしてソリティア性を持つ(自ら動いていける)事・上ブレ(確率のブレではなく根本的に存在するムーブの意)を持っている事・広い対面に見据えられる汎用的なフィニッシュである事、これらを「同時に揃えている事」が挙げられるでしょう。
【おわりに】
ここまで記事をお読み頂きありがとうございました。
今回はできる限りでこのデッキについて掘り下げてみました。考え方でもプレイでも少しでも参考になれば幸いです。
最後に、よければこの記事のスキ(ハートマーク)をつけていって頂けると執筆の励みになります。
ここまで、kaisindonでした。