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GP2024-2nd アドバンス振り返り

はじめに言っておきますが、今回の著者の戦績は1-0からの1-2ドロップです。


母数

記事執筆時~GP前後の各デッキへの印象

※GP1-2ドロップした個人の感想です。

▶バイクについて

GP前の世間的な評価に対して、「強い」デッキというよりは通る環境で「詰めの再現性の高さを生かせる」デッキ、「プレイングが難しい」というよりは「できるプレイが限定されている」という解釈をしており、GP前まであくまで「整った環境で通るデッキ」である認識は変わらず、デザインのマイナスイメージに関しては最後まで拭えませんでした。

▶ドラグナーについて

CS環境で評価できる強みの一つが「バイクに勝てる」部分ではないかと思う節があり、バイク自体のデザイン的な評価が低めである事を踏まえ存在意義に疑問符がつく所がありました。当時の記事には「助けて」4投の構築を載せましたが、受けの反発力を踏まえて、メンデルの外れではありますが「ドラサイ」を2枠積む構築を個人的には評価していました。ここの考え方は4Cドラグナー発生当時からほとんど変わっていません。

▶青白天門について

オリでの入賞数から個人的には記事執筆時から話にあげていましたが、(上手い)ゼナークに勝てない、たったそれだけの理由で当時調整レベルでは評価が低かったです。GP前ともなれば流石に、今環境のトップメタという認識で「青白天門」「バード」「オンソー」「モルト含むその他」という環境想定でいました。今回のランカーの皆さんの青白の調整リスト(バードを補完できる青白基盤上で、一つのデッキとしても強いフィニッシュを据えたリスト)には脱帽でした。

▶ゼナークについて

通るデッキは多いものの、相手依存・デッキのブレ依存である節が強く、完全に自己補完的なループである「卍夜」に比べた時に劣るないし役割を棲み分ける立ち位置という印象がありました(ただしアグロ耐性・アグロへの出力の平均値はおおむねゼナーク>卍夜と言っていいでしょう)。当日回って見ていた感想や、予選抜けの母数の結果だけを見ると、卍夜と比べるもなにもゼナーク自体が思っているよりずっとシェア率自体が低かったし、予選9回戦を勝ち切るのも難しかったのかもしれないなという印象でした。ゼナークへの割り切り自体は行われていたと思いますが、想定したメタゲームがゼナークへの信頼を糧にしたものであればある程それが認知の歪みにつながっていた可能性や、GP前の構築の変化も相まって弱いというよりは(デュエキング発売後の)GP環境において基礎値が「不足」していた、可能性は十分にあると思いました。

▶卍夜について

「青白天門」「バード」「オンソー」「モルト含むその他」という環境想定の上で、しっかりやれば元来よりガン不利認識でいたバードにも均しても4:6くらいの勝率を作れる事に気づき、モモミーズの存在でオンソーも型次第では同程度に勝率が収まる、青白には強めの有利、と考えれば立ち位置自体は悪くないと考えていました。上位は1/2ないし1/3で天門を引くのが大当たり、1/2ないし1/3でバードかオンソーの同速勝負対面を引いたらはずれにならないように耐えしのぐ、というイメージです。
ただし当日は上位デッキへの勝率以前に下位を含むアグロデッキへの勝率の中途半端さ、当たり運に左右されすぎるという特性が思った以上に目立った気がします。自分の周りの最高成績も天門を4回引いての6-2完走で、早い段階でバイクや蛮族などの今回におけるTier下位のアグロに当たり負けが嵩む場合が多かったです。
ゼナークに対してはブラッドゥやゼニスザークなしで有利認識、鳥に対しては冠前に面を作れるデザインを持つ上での(卍夜)ラガン+卍誕(と構築段階での多少の乱数要素)により4割はとれるという認識でした。
ラガンは論外として、モモミーズは龍を含めて自分の動きに速攻性を持って絡める事ができ、またモモミーズ+出しエンドでプランを増やせるなど明確に役割を持ったカードでしたが、ゼニスザークに関しては今回は正直な所「そういう問題ではない」枠だとGP前から考えており、GPを終えての実際の体感もそうでした。

▶ファイアーバードについて

同系と青白天門はある程度練度で誤魔化せると考えていました。GP前後で悩んでいたのは超次元ゾーンの構成で、「ブーストグレンオー・スタースクリームの解雇」「サコン・ドラゴニックによるブラックゾーンへのパワー分け」「ツッパリキシによるパワーライン底上げ(殴り返し/墓地儀水時計VTのケア、等」「天門に対する勝利のヴォルグ・サンダー重複」といったあたりをどうするかが問題でした。GP後で言えば「ドギラゴンX重複」の選択も太かったなぁと思います。
また、上位卓でループ使用による無限追加T・無限ハンプティができる可能性がある場面でバードが天門に盾を詰めて負けている状況を見て、ループの活用機会に限って言えば、詰めるべきループは(卍夜でなくて)こちらだったかもなと思いました。

▶ドリームメイトについて

青入りのドリームメイトが一瞬候補にあがりましたが、バクオンソーの存在のみをとってもメタは限られたものしか機能しない上で、青入りは構築の自由度のなさが目につきました。また、ドリームメイト自体byeなしでの完走は難しいイメージでした。今回のGPでは「セガーレ」や「キャディ」を軸にする、または多投(5枚以上)でメタ複数の横展開の再現性を上げる形で調整されたリストが入賞したようです。

▶バクオンソーについて

「機能するメタを限定する3コス2枚ワンショット」(で受けを積む余裕があり受けた直後に切り返し可能)(さらに、これまで強かった赤青のルーターデッキやゴスペルの強みを部分的に踏襲できる)な時点で、著者の評価が低くなる訳がありませんでした。それとは別にメタゲーム全体の話やデッキの回りやすさの問題こそあれ、主観のみでそれを信じて握りやすい所はメンタル的にもいい選択の一つだろうと思っていました。

▶ネクストについて

今回の予選の台風の目と捉えており、何を握るにしてもここに当たるかどうか・勝てるかどうかで予選抜けが左右される対面だと思っていました。そう言えるだけの地力は(上位デッキに対しても)ありますが、やはりコンセプトの段階で二項対立で考えた時の弱い側だったり、自己補完的なフィニッシュはあって「ギャイア」くらいだったりと、他デッキ視点で環境に一定の反発力をもたらしているとしても、予選抜け・上位卓での選択肢としては青白天門や覇道に比べ結果的に劣る基盤だったのかもしれません。
初期段階ではバトガイ設置はオンソーに対して強く出る事ができましたが、GP時点ではオンソー側のバイケンやバウンス呪文で最悪ギャイアもろともメタられてしまったり、端からメタで遅延されてしまったりとその強みもより限定的だったと思います。

▶逆アポロについて

直前のCSで「緑・ストラト入り」が入賞しており、ストラト入り逆とバードをやって「卍夜」のみが否定される構築方法である事に気づき若干の憤りを感じているところはありました。このデッキの存在意義は「環境内のデッキのフィニッシュに、逆の投じるデザインへの補完性を与える事がまずあり、それを満たさない環境では選択肢になる」というものだと思っている上で、今回のトップメタのうち、元々構築を歪ませずに耐性があったバクオンソー、バード、マーシャル、ラブで無理やり耐性をつけるネクに加えて、青白天門までもが明確に逆耐性を持っているリストだった(オリの時点で耐性がある構築ではあったが)事は、当たり前のようで当たり前でない事だなと感じます。

逆に関しては、総じて、ゼナーク、逆、卍夜あたりへの評価が世間に比べて高すぎた、思考リソースを奪う固定観念だったという自分の中での反省点を象徴するようなデッキタイプです。

▶青白ライオネルについて

GP前のCSで準優勝以上の入賞が複数回あり、現環境の「パルテノン」の通りのよさと、2年前から続くアドバンス環境へのそもそもの適性から悪くない基盤だと考えていました。ただもともとシェア率の高くない玄人向けのデッキである上に、バード、青白天、アグロデッキへの対応が後手後手になってしまう点の克服が、今回のGPまでには不完全なままかなというのが前日までの印象でした。

▶星龍マーシャルについて

直前のCSで複数勝っていたものの、記事で言及していたのがGP環境ですらこのような形で回収されるとは思っていませんでした。躍進の理由をあげるとすれば「アグロ環境への耐性を持ったリスト」「天門の鈍足化(≒アグロを除くメタゲーム上でのキルターンの低下、リソース札のコストに依存した一部へのアグロ耐性の低下)」「ガレック型の登場」などがあると思います。GP前から言われている事でしたが、青白天門にしてもやはり今回は「アグロ環境への耐性」がデッキの地力に直結したなとつくづく思います。

▶メタジャオウガについて

直前の調整で「ゼナークハンド」がオンソーに一方的に使えるカードである事に気づいたのは面白かったです。個人的にはバードやバイク、ネクストを当てる事でデッキの欠陥がなるべく浮き出るように調整には付き合っていたつもりです。そもそもの母数が少ない問題はありますが、大まかなコンセプトをともにするアナdoomの入賞は数件あったようです。

◇環境の総括

マーシャルの項で述べた通りですが、超アグロ環境を下地として天門がトップシェアとなり、そのうえで確固たる選択に至るリストの模索も進んだが、天門が青白である都合で速度勝負に遅れをとるようになり、マーシャル、オンソー、ドリームメイト、覇道等が中間択としてよく機能した、というのが今回のGP環境だったように思います。

オンソーに関しては天門を貫通する試合も少なからず多かったと思われます。また優勝した覇道は、従来のテンプレでは本来巨大天門やネクストには不利がついてもおかしくないデッキですが、以上のような状況も相まってアドバンスの環境TOPの貫禄を見せつけたのかな、と思います。

入賞したローグデッキの中にも、黒単ガレックゼーロなどこのような土壌を生かせるであろうデッキが散見されました

◇自分の使用候補、当日の試合内容に関して

使用候補は正直に言えば、環境への接点にバードを媒介してのメタジャ、卍夜、バードの3択でした。持ちデッキやデッキ選択の気質にも問題があるでしょうが、ともかく地力を信じてバードか覇気でその他2つかというイメージでした。

使用リスト(詳細はリンクより)

当日は先攻のバイクのテスタトリッパーにゴンパ闇市回収の上龍獄ベル(ザンバ)の手札をしている状況での1点バケドゥを使わず次Tトップの卍夜腐って負けと、バードに初手からラガンを持って先手で2Tザンバベル捨て、3Tで復活1落ち要求通すのを信じてのバケを置きゴンパベル蘇生ラガン宣言で卍夜逆転撃落ち不発から、冠が通って負けの2連敗で1-2し、いつもなら3敗まで粘るところも即ドロップ処理しました。逆転こそがカードゲームだ!

自分の選択デッキや思考方法が環境の平均からずれていると自覚しているなら、それはそれで割り切って今の自分を信じるべきだったな、というのが今回の反省点です。また、それ以上に環境の動向や民意を反映するような人・集団ともっと付き合う事が大事だったろうと痛感しました。

GP後にも思っている事ですが、上手い・下手とか優秀・劣等みたいな単調な言葉で人や自分を批判する・人からの批判を受け取るより「どれくらいズレているか」という指標で物事を考えることで、個々人の経験の差異や、SNS上のとげとげしい言葉にも怯えずに、世間とも折り合いをつけた「正しい判断」が、デッキ選択に関してもできるだろうと考えています。その為にも、自分や自分の属する集団を客観視する意識は、最後まで忘れないように持っておきたいです。

◇その他、GP前後の期間の小話

(常体、箇条書き)

・すでに記事に考え方から述べている通り卍夜のループルートは5種(①➁③③´④⑤)しか存在しないが、今回GPで卍夜をシェアした何人かと会話する機会を持て、世間的にも難しいタイプであろう③のループ方法について実際に回しながら教える事ができたのに加えて、ひとり回し中に自分でもこんがらがりがちだった⑤について、かなり前の記事の時点で動画に収めてくれている人がおり、無事すべての証明が整理された。

・デュエキング発売直後から、最速先行3Tからのカツカツランデスループがやりたすぎて遊んでいたリスト。ボルベルグが非コマンドかつクロス前提で刃斗/銀河や絆のハズレ寄り、サブフィニッシュの清めも絆のハズレ、ドラグナーとしてもDREAMの方が強いという事でボルベルグ自身の枚数を減らしたくなるなど数々のジレンマを抱えるリスト。

・GP前の調整過程で契約シルバーの最新リストおよびループルートが更新された(後日記事あげます)。

・デュエキング発売日のツイート

スーパーのカードコーナーに時間きっかりに侵入したら既に前にオタク4人並んでて、前から順にデュエキング買ってくから「ワンチャン終わったか…」と思ってたら、直前のオタクがトミカ頼んだの面白すぎて今もニヤけてる

俺の先入観が悪いけど、トミカって朝イチで買うもんなの?

おわりに

ここまで記事をお読み頂きありがとうございました。

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written by kaisindon

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