ぼんでぃーの卒論が日本デザイン学会の2023年度成果報告集に掲載されました!
こんにちは!Kaishi Inclusive Design Labのりょうすけです!
かなり遅い報告になるのですが実は、去年のゼミ生ぼんでぃーが昨年度作成した卒業論文が日本デザイン学会の2023年度成果報告集に掲載されました!!
というわけで、久々にぼんでぃーに紹介するから記事書いて!とお願いし書いてもらいました!!
はじめに
こんにちは
ぼんでぃーです。お久しぶりの投稿になります。今回は、私が昨年度の卒業論文として作成していた内容が、日本デザイン学会の2023年度成果報告集へ掲載された事について報告します。
日本デザイン学会
日本デザイン学会はデザインに関する学術的研究の進歩発展に寄与することを目的として活動を行っている日本学術会議登録・認定の学術団体です。(http://jssd.jp/)
会員は主にデザインに関する研究を行う大学教授で、KIDLの西川昌宏教授も会員です。
学会の活動の一つとして、デザイン教育の成果物を紹介する「教育成果集」があります。2023年度の研究成果ということで、有り難くも西川教授から推挙されたため、掲載に至りました。
卒業論文について
卒論は「グループワークにおいて実施環境が変化することで与える影響」をテーマに研究しました。実際、本学の1年生52名を対象に、授業のグループワークで検証を行いました。ポストイットに表れたアウトプットを「KHcoder」という文章解析ソフトを用いて分析を行い、アイデアの質と量を可視化しました。結果として、実施環境の変化がグループワークに一定の効果をもたらした事が明らかになりました。
発表内容
グループワークは、社会的な共同作業の実践を通じて、参加者が他者との協力やコラボレーションの重要性を理解し、実践する機会を提供します。本研究では、グループワークにおいて実施環境の変化がもたらす影響について検証を行い、アンケートとアウトプット分析を行ない、参加者の感情とアイデアの質と量の変化を明らかにしました。この検証を「デザイン・シンキング概論」授業でグループワーク1・3回目を演習用教室、2回目を共創スペースそれぞれで実施しました。それらを踏まえて、授業構成などの提案を行いました。
発表後の感想・気づき
実際に1年生の「デザイン・シンキング概論」の授業において、実施教室を変えて検証することができたのは貴重な経験でした。分析では「KH Coder」という解析ソフトを使用しました。分析から分かったことは、実施環境がオープンで開放的に変化すると、グループワークへ一定の有効性があること。感情が積極的になり、アイデアの質は劣るものの、量が増えるという結果になりました。グループ内での信頼関係が生まれるまでの初期段階においては、環境変化がグループワークへプラスの影響を与え、生産的なものになりました。
本研究では、最後に先輩学生によるメンターの参加を提案しましたが
さらなる改善に向けて、今後も本ゼミの研究テーマとして引き継がれてほしいと切に願っています。
掲載の意義
大学でデザインに関する研究を行っているところは、芸術や建築系がほとんどであり、情報系の学部の掲載はあまり例を見ません。
私の研究が評価され、学術的なコミュニティで認知されたことは非常に光栄です。この様なことを通して、後輩の学生に良い影響を与えられたらと思っています。
まとめ
今回の学会報告集への掲載は、ひとえに西川教授をはじめサポートしていただいた皆さんがあってこそ実現しました。関係者の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。
KIDLの後輩の皆さんには、各々の研究テーマに対して意欲的に取り組み、大学全体の研究レベルの向上につなげるように努めて貰いたい。
デザイン分野は、社会の多くの領域に影響を与えるため、実際の社会問題を解決する具体的な提案が含まれている研究、その意義は非常に大きいものになります。