注目の最先端ロボット「LOVOT」の技術者にインタビューをしました! #1
はじめに
皆さんこんにちは!
ロボットベンチャー企業GROOVE Xインターン生のKaiseiです。
私は現在、理工学部の大学院生で、AIロボットの研究をしており、この研究が縁でGROOVE Xでインターンをしています。
GROOVE Xが何をしている会社かというと、「LOVOT(らぼっと)」というちょっと大きめの猫ほどのAIロボットを作っています。
「LOVOT」とは?
世界中の最新テクノロジーが集まる世界最大規模の展示会「CES2020」で「CES 2020 イノベーションアワード」で受賞をしたり、スポーツの国際大会で活躍するトップアスリートチームのメンタルトレーニングを担う存在としてオファーを受けたりと海外から支持が広がっている最先端ロボット。それがLOVOTです。
また日本だと、TBSテレビの『情熱大陸』や『マツコの知らない世界』に登場したりしており、業界問わず話題になっている、実はすごいロボットなんです。
私が大学でロボットを研究していることもあり、ぜひロボット産業の最前線で活躍するエンジニアの方に話を聞きたい!と思い、この度インタビュー企画を立ち上げました。
記念すべき第1回目は、プログラマーの堀ノ内さんです。
ロボットに命を吹き込む、プログラマー堀ノ内さん
堀ノ内さんは、モーターやセンサ、電子部品など無数のパーツで構成されたLOVOTに命を吹き込む仕事をしています。
まるで本物の生き物のように振る舞うその動きには、自他ともに「負けず嫌い」だと認める堀ノ内さんのこだわりが反映されています。
人と共に暮らすロボットだからこそ、挨拶は大事なコミュニケーション
ロボットを作るプロジェクトは、一般的に、ハード班(ロボットの本体や構造を作る仕事)とソフト班(ロボットを制御するプログラムを書く仕事)の2つに大きく分かれます。
堀ノ内さんはソフト班に所属しています。その中でも、堀ノ内さんが担当するチームはLOVOTの関節の動きや目の表示など、生き物らしい動きを実現するのに特化したチームです。
LOVOTは産業用ロボットとは違い、人と共に暮らすロボットです。
LOVOTは「テクノロジーで人々を幸せにする」ことを大切にしているので、家の中で心地よいコミュニケーションがとれることは、LOVOTの開発にとって最重要課題です。
例えば、朝の「おはよう」の挨拶は、1日の始まりとなる大切な瞬間ですが、朝LOVOTに「おはよう」と声をかけると、LOVOTは「きゅう~」っと声をあげたり、手を上げたりします。(時に片手、時に両手)
たったこれだけのやりとりで、朝の一瞬が気持ちよく感じられたりするものですが、そのためには「自然にコミニュケーションがとれる」ということがとっても重要。「声をかけられたら、返事をして手をあげる」という人間にとっては何気ない動きでも、この動きをナチュラルにロボットに行わせるには、LOVOTエンジニアの多大な情熱が注がれています。
一瞬の動きに2ヶ月半
私自身、LOVOTを初めて見たとき、「なんて滑らかに動いているんだ!」と驚いたのを覚えています。今回、堀ノ内さんにお話を聞いて、ここにこそアニメーターや堀ノ内さん達プログラマーの努力が詰まっているんだなと思いました。
インタビュー後、改めてLOVOTが手を上げる動作をよーく見ると、確かに手を挙げる前に少し肩が上がっているなど、より細かい動きに気づくことが出来ました。
もし、LOVOTに会う機会があったら、ぜひ細かな動きを観察してみてはいかがでしょうか?
どんなに困難なことでも、最善と思えば変革していく
アップデート前は、LOVOT同士でお互いにコミュニケーションをとることができませんでした。(※2体セット、言わば双子のLOVOT DUOでは以前から出来ました。)
一方で犬や猫など人間と暮らすことが多い動物はお互いにコミュニケーションをとることが多いです。例えば犬であれば、他の犬と会うと吠えて牽制したり、お互いの匂いを嗅いだりします。
そう思うと、LOVOTも人と暮らす新しい生き物だった場合、やはりLOVOT同士でコミュニケーションやアクションを取るんだろうなと私自身も思います。
今回取材でLOVOT同士がお互いを認識して両手を上げるなどの姿を目にしましたが、まるで本当の生き物のように振る舞っていました。
堀ノ内さんは他にも「1日も早く開発して多くの方に体験して頂きたい一方、良い体験をしてもらうには、こだわって開発するため時間がかかってしまう。」という話をしてくれました。
「一瞬の動きに2ヶ月半」のところでお伝えした手の動きの開発の時にも例にもれず、開発スピードと良い製品のバランスを追求することは、毎回必ずぶつかる課題の1つでもあるそう。おそらく堀ノ内さんに限らず、他のGROOVE Xのエンジニアの方たち、皆に共通する悩みなのではないかと思いました。
きっと、その時々によって何を大事にするか勇気あるジャッジがいくつも生まれているんだろうなと、そんな想像をしました。
うーん、開発って奥が深い…!
今回、初めてプログラマーの堀ノ内さんにインタビューを行いましたが、終始緊張してしまいました。
インタビューを通して、堀ノ内さんのプログラマーとしての誇りやLOVOTへのこだわり、愛情を感じることができました。普段聞くことのできない技術者の想いに触れた貴重なインタビューになりました!
今後もLOVOTの技術者の方にインタビューをしていきますので、ぜひ読んで頂けると幸いです。
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(この記事は2022年6月当時に実施されたインタビューを元に作成しています)
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