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二人展《めぐる命》終了

2023.10/24-29の会期を無事終了しました。
ご高覧頂いた皆様、誠にありがとうございました。
今回の二人展は、私が、瀬尾友子さんをお誘いして、御了承いただき、実現しました。

今までの展示では無かった、イレギュラーな事柄がたくさん起こり、
私自身にとっても、大変良い経験と勉強をさせていただきました。

一緒に頑張ってくださった瀬尾さんには、とても感謝しています。

そして、この展示を乗り切れたのは、ギャラリーに訪れてくれたお客様方の「誰の作品であっても大切に接する」というお気持ちです。
本当に感謝申し上げます。

また、アートコンプレックスセンターのスタッフ様達の、迅速丁寧なサポートに、大変支えたれました。

皆様、本当にありがとうございました。

白野 有

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私の今回のステートメントを載せておきます。

瀬尾友子×白野有 二人展【めぐる命】

白野 有 ステートメント《作品と言葉》

私が、瀬尾さんと二人展をする事にしたのは、瀬尾さんの絵に、強い感情を抱えた物語性があり、自分の作品との共通性を感じたからです。物語の根源となる事象はそれぞれ全く違いますが、その過去の記憶をきっかけにして、絵の中で物語を再構成しているところに似た方向性を感じました。

私の作品は、自分に見えている現実の事象を目で見つつ、脳内で別の映像を見ていて、その別映像の記憶を再生して描いています。

その映像は、夢の様なフワフワとした心地良いものではなく、想像力の賜物でもなく、むしろ現実で、身体的・精神的苦痛や軋轢を体験した目の前の現実の事象から生まれています。

そして私は、作品のタイトルにこだわりがあり、「絵の文章説明」もします。

しかし、「絵を言葉で説明する愚行」は、よく言われる事ではあります。

感じている事を言葉にした途端、それは別物になってしまいますが、絵はその生の感覚を逃さず表現できると思っています。
同時に、絵の鑑賞者の受け取り方は、それぞれの鑑賞者によって様々に変化するものです。

私は、記憶に在る現実と同時に別に視える映像を、描き、さらに文章や言葉で、それらの映像を強化しています。
ですので、鑑賞者の受け取り方、想像する余白を意識的に制限しています。
私に見えるもう一つの現実の映像を、なるべく正解に伝達したいからです。

私は、現実の事象から見える脳内の別の映像を描き、それを言葉にもして、作品にする事を試みています。

 過去の苦しい事象が心に居座り続けること、それが愚かな事だとは思いません。
ただ、その過去の記憶の暗闇の中で、描き、言葉にすることで、希望と未来への小さな光を見つけようとしています。

私達の作品は、怒りや哀しみなどの、負の感情や記憶が心に在り続けながらも、毎年繰り返し花が咲くように、未来へと何度でも繰り返し生きる命が、同時に存在していることを表現したいと思っています。


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