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Twitterで発表すること

2014年の秋くらい?から、私はツイッターにボールペンで描いた絵を載せ始めました。

その頃の私には、展示や美術は関係ない世界でした。美術館や美術関連の情報すら、身体症状が現れるほどの恐怖と抵抗感で見れない、行けない状態でした。

ただ「描きたいな…」という気持ちだけは、最後にのこりました。
でも、心身共に病院のお世話になる状態で、面倒な作業は出来ませんでした。

コピー用紙に茶色のボールペンで、昔、行ったイタリアで撮影した写真を見ながら、イタリアの風景を数枚描きました。

何も考えず手を動かし、不思議とそれは少しずつ続けることができ、描く事だけに満足できました。

しばらくして、Twitterに載せていきました。
少しずつ「いいね」が付き、誰かが絵を見てくれるんだなぁ…と思いました。

美術の世界は、私には無理だったけど、ここなら描いていけそうだったので、私はTwitterに一生絵を発表していこうと思いました。
私のように、色んな事情で、美術館やギャラリーに行きたくても行けない人もいる。そういう人にも、絵を観てもらえればいいなと考えるようになりました。

2年ほど、ただ描いて載せました。コピー用紙から水彩紙になり、ボールペンからつけペンになり、パネルに水張りし、自然にゆっくり進んでいきました。

もうフレスコや壁画を使った、インスタレーションや空間作品は、自分にはできないのに、途中で、それがやりたくなってきました。

現実的には無理でした。

でも、インスタレーションじゃなくても、体力が無くても、フレスコじゃなくてもいいから、やろうと決めたら、急にワクワクしてきました。

今、ここで、自分が出来る範囲のことでいい。空間作品の模型でいい、1m四方の箱を作って、新しく覚えたカラーのつけペン画で描こう。
完成させてツイッターに載せようと思いました。

箱型の制作には、2年間ほどかかりました。

この制作途中に、ツイッターを通して展示のお話を頂き、私は徐々に展示を再開する事になりました。箱型作品は個展で展示する事になりました。

くだらないと思う人も多いかもしれませんが、私はツイッターで絵を見てくれた人達に救われたと思っています。


おわり

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