混乱。ロマンティック。
書きたいことがたくさんある。
別にノートは1日に1個までと決まっているわけではないし、書きたいことを書きたいように書けばいいのだと思いつつ、少しでも人に見られる可能性があることが分かると、人の目を気にしてしまう。
今私は暖房をつけて、毛布にくるまって、ベッドに横たわっている。毎日頭が疲れているような感覚。
合唱のコンクールに出た話も書きたいけどそれはまた後で。
おとといの夜から昨日にかけて、久しぶりに自分の考えていることがわからなくなった話を書こうと思う。
私には付き合っている人がいるのだが、彼と私の間には大きく厚い透明のアクリル板がある。もう付き合い始めてから8ヶ月ほど経つのだろうか。知り合って一年くらい経つだろうか。
最初は楽しくて好きだと、ただそれだけだった。彼にはほかに付き合っている人がいたし、だから付き合えないと初めから断られていたため、ただ楽しく、私が彼を好きでいるだけの関係でいいのだと割り切って、それでも共に時間を過ごせそうなときはなるべく過ごした。
その後、彼が当時お付き合いしていた人と別れたという話を聞きつけ、アプローチしたところ、時間は少し必要だったがお付き合いすることになった。
最初のうちは見えていなかった。
彼は恋愛には奥手で、消極的で、受動的だった。
自分は恋多き乙女と言うべきか、積極的で、能動的である。
何度も小さなものから大きなものまで、すれ違いが起きた。会う頻度、連絡の頻度・内容、価値観の違い。
彼と私の間には特に「恋愛観」で大きな差があるのだと、だんだん分かっていった。
おとといの夜、連絡がうまく取れないとか、価値観の違いとかで、またすれ違いが起きてしまった。LINEにて話していた直後と思われる時間に、彼が「疲れる」とひとこと、SNSに投稿していた。
あれは私のこと?と質問したら、そうでした。と返ってきた。もう別れた方がいいのかなと、付き合い続けたいという意思があるのかどうかと、いろいろ質問した。今日私はこの人と別れるかもしれない、と思った。
問答、沈黙、すると彼は急に何かを思い付いた顔で「ここに来て自己認知が歪み始めたかもしれない」旨を言い出し、さらに少しの時間ののち「無性愛者」と小さく呟いた。「いやちゃんと調べよう」と携帯を取り出し、しばらくネットで調べていたようだった。
彼は無性愛者ではなく、「アロマンティック(他人に恋愛感情を抱かない、または薄い、かつ性的欲求を抱くことがある)」という分類に割と当てはまるそうだった。
その界隈では実にたくさんの分類があるようで、恋愛感情と性的欲求が=で結びついている私にとっては、理解するのが少し難しかった。
彼はずっと、恋愛に対してふわふわと、何か引っ掛かりを抱えて生きてきた。私はずっと、彼の気持ちの無意識のところで、嘘をつかせて、無理をさせていたのだと分かった途端、本当に辛くて申し訳なくて、たくさんあやまった。そうしたら、彼はたくさん泣いた。わたしもたくさん泣いた。
何で泣いたのか、特に聞かなかったし、聞かれなかった。
自分では、自分がなぜ泣いたのか分かった時と、分からなかった時があった。いつも心の中がわかるから、わからないことがあって混乱した。
彼の私に対する「恋愛感情」が薄いことはわかった。理解はした。けれど、じゃあ私の彼に対する「好き」はどうしたらいいの?というクエスチョンで頭がいっぱいになった。
うまく言葉にできなかった。
伝えられなかった。ぽつぽつ話してみたけど、言いたいのはこれじゃないということもたくさんあった。
「嫉妬」「独占欲」が私の恋愛を邪魔した。今までもたくさん邪魔してきたけれど、今回ばかりは、混乱まで連れてきた。
どれだけ考えても私の中の彼への感情は「好き」以外の何者でもなく、ゴミを捨てて戻ったあとの玄関で抱き合い、そのまま「好き」と伝えたら「大事」と返ってきた。やはりどちらも、そこでたくさん泣いた。
認知しても、私たちが関係を続けるには、認知する前に起きていたすれ違いを、"互いの"成長で乗り越えていくしかないのだとわかった。
理解していくには、きっと本当に時間がかかるし、自分がずっと死ぬまで我慢しなければいけないものなのかもしれないと思い、絶望した。
でも、こんなにもたくさんすれ違いが起きたのに、自分を大事だと思ってくれる人と、幸せを目指していくことを諦めたくないと思った。
生まれ持った性格、環境。変えられない、もう仕方ないというものもある。けれども、私が誰かと、「一人と一人」で生きていくためには、これを機に少しずつ変わっていかなければいけない。
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