❅『焼き焦がすSirius kairos』脚本風VER
2023.11.30
❅―キャプション
青星の決意となにもしらない晴空の最後の日の話
今回は小説VERと脚本風VERの2種で仕上げましたっ!!
おはよっ!
翔琉ですよ。
今回は星空をthemeに綴ったよぉ。
ん?なんで星空かって?そりゃ目の前にあったから…ですね…?
勘が鈍ってたんでバルコニーで月光浴したら好奇心のほうが湧いてねぇ(苦笑)
われは夜の方が調子がいいのだよ笑
またまた唐突インスピに翻弄されてそっちのけで創りました←おぃっ。
〖さっきから唐突にインスピに触発されて脳内潜ってたら新しいの出来た笑
そんな長くないけど今回は会話多めのエモいの!!ちょっと自画自賛したいかもっ!
やばいセリフめっちゃ好きなtasteになったみたいなのですよ!〗
ちょっと新しめかも?
でもでも、翔琉はこういうtasteのもこなしてみせるのですっ!凄いでしょ?褒めてくれてもいいんですよ?ほらほらっ言ってみっ!
むむっ……足りないです……。
もうひとこえ!
続くかもしれないしお蔵入りされるかもしれない。
一応、この”最後の日”までに続くプロット構図と設定はできてるよ。
君が応援してくれんなら頑張ってみようかなぁ?
応援してくれる?
少しでも君の心を動かせたら嬉しいなっ。僕らの創作で君に何か与えられたら。
笑顔に幸せの在り処にできたら突き刺さってくれたら僕らも幸せだから。
それに、青星と晴空みたいに僕らといま読んでくれている君だって奇跡みたいな出会いでしょ。だから、言わせて。「ありがとう、出会ってくれて。」
藍堂翔琉
𓂃𓈒 ❅ *𓂃𓈒 ❅ *
❅キャラクター
・青星(シリウス)
・晴空(そら)
𓂃𓈒 ❅ *
青星
(OFF)
今宵、遍く夜空の星々の凛と澄ました輝きがキラキラと瞬いてこの世界のちいさな僕らに降り注ぐ。
ほんの僅かばかりの儚い無数のその燈火は。
如何にして報われるというのだろう。
晴空
(OFF)
あの儚い星はいつまで煌めいていられるだろう。
願わくばその光が尽きることなく傍で笑ってくれていたならばどれだけしあわせだろう。
青星・晴空
(OFF)
そんな幻想は……。
________抱くだけ虚しい戯言だ。
(SE)
晴空
(OFF)
『焼き焦がすSirius kairos』
晴空
(OFF)
各々に命を燃やし削りながら星々が深い藍の闇を静かに眩いほどに彩っていた。
昨日、唐突にしいられた夜空を見に行こうという誘い。”いつ?”と返せば”明日”なんて言った。
青星はいつだって唐突だ。
それでもこうして青星に手を引かれれば少しも嫌なんかじゃなく寧ろ浮き足立つのは一体どうしてなのか。
そんな自分事ばかり気にしていたから気がつかなかったんだ。
明日と答えるその間が妙に空いていたこと。
響いたアルトがいつもより揺れていたこと。
僅かに俺の好きな艶めいた瞳が濡れていたこと。
いま思い返せばどれもがちぐはぐなSOS。
晴空
__「”かみさま、もしあんたがこの世界にいるんならどうか俺に……もう一度だけ奇跡をください。”」
(BGM)
青星
(OFF)
星たちが僕達を見つめてる。
晴空
(OFF)
青星にガッチリと捕まれたままひかれる俺の手。
晴空(ON➩OFF)
「そんなに強く握らなくたって振りほどいて逃げたりなんかしないのに。」
なんて呟いた俺の声は青星に届いているのかすら分からない。
青星・晴空
(OFF)
ほんの少しだけ冷たくなったお互いの指先だけが気になった。
晴空
(OFF)
ひとつ息を吐いて吸い込めばひんやりとした寒さが肺を満たした。
前を青星が歩く度ミルキーブルーの髪が揺れる。
そのふよふよとした動きをただひたすらに追っていた。
青星
「ねぇ、晴空?」
晴空
(OFF)
ふぃに軽やかな少し高めのアルトを響かせて
青星が静かにこちらを振り返った。
いつの間にか辺りはひらけていて遠くから波の音だけがほんの少しの香りを添えていた。
青星を見つめれば
その背景には無数の煌めきが彼を引き立てていた。
それはまるで主役みたいに煌めいていて。
おもわず”綺麗だ”と呟いた。
青星は穏やかに笑う。
晴空
けれどその笑みは何処かいまにも泣き出してしまいそうだと思ったんだ。
晴空
(OFF)
ひとつ瞬きをした青星はじっと見つめて
青星
「君は、この一瞬を……僕との時間を無意味だと思うかい?」
晴空
「そんなわけないだろ」
青星
「じゃぁ、なぜ君はいまそんな表情(かお)をしてるの。」
晴空
青星の言う表情(かお)が、俺はどんなかおをしてるのか分からなかった。
ただ、不意にに満天の星たちが憐れだと思った。
だって、青星がこんなにも輝いているんだ。
満天の星空だって青星の前には敵わない。
晴空
「ほしが……」
青星
「ほし?」
晴空
「そう。」
青星
「ほしがどうしたの?」
晴空
「憐れだと思って。」
青星
「どうして?」
晴空
「命を燃やしてまで光ったところで誰にも顧みられない。」
晴空
(OFF)
おのれの心を隠すように尤もらしい理由を吐き出せば青星は俺の言葉を飲み込むように数度瞬きをした。
青星
「そっか。君は'永遠'に価値を見つけてしまったんだね。」
晴空
(OFF)
寂しそうに笑った青星の手が俺と青星の間を泳いだ。
いつの間にか空いていた
たったすこしの距離。
晴空
「何もない空間にはっきりと引かれた1本の線。」
青星
「何もない空間にはっきりと引いた1本の線。」
晴空
「意味がわからなかった。」
青星
「引いたのは僕なのに叫びだしたくなるくらい痛かった。」
晴空
「それなのに。」
青星
「それなのに。」
青星・晴空
「それがどうしようもなく超えられない隔たりのように感じて。」
晴空
「酷く焦った。」
青星
「取り消したくなった。」
晴空
「淡く霞む青星が何処か遠くへ行ってしまうようで俺を置いていくんじゃないか、そう思った。」
(SE)
青星
「ねぇ、晴空」
晴空
(OFF)
緩やかに俺の名を呼ぶ青星がまたひとつ瞬きをして俺を見据えた。
その瞳はまるで消えゆく星々の散る夜空を写し取ったかのような色。
青星
「僕はね、たとえこの身が脆く儚く一瞬で崩れ落ちる憐れなものだとしても無意味なものだとは想わないよ。」
晴空
したたかな意志を孕んだような甘くも苦い声で青星は告げる。
コートのポケットから取り出されたガラス細工の施された小瓶。
艶やかに揺れるその中身が何かなんて想像に容易かった。
(SE)
晴空
「なにしてっ」
(SE)
晴空
そう叫ぶのに。
こんなに近くにいるのに。
晴空
___それを止めることが出来なかった。
晴空
(OFF)
小瓶を煽る細く白い腕には
俺と青星を繋ぐ唯一のブレスレットが淡く光を帯びていた。
晴空
____俺の“ほし”が消える?
晴空
(OFF)
何より大事な星に手を伸ばしたまま。
俺はやっぱり青星に引かれた一線を超えることが出来なかった。
青星の喉笛が上下して事が終わったことを悟ってしまった。
混乱と焦燥の狭間で青星が語りかけてくる声を必死で手繰った。
青星
「僕はね、晴空。僕の身体が朽ち果てたとしても晴空と居たことも晴空と過ごした時間も今この瞬間もかけがえのない価値だって想ってるんだよ。」
晴空
「__俺だって。」
青星
「本当は僕だってずっと。晴空の隣に居たい。でも……無理。」
晴空
(OFF)
本当は何処かでわかっていた。
いつかこうなるんじゃないかってわかってたのに。
晴空
「__なんで受け入れてんだよ、逆えよ!俺のために。」
晴空
(OFF)
いつだって青星は唐突で。
それでも青星に手を引かれれば少しも嫌なんかじゃなく寧ろ浮き足立って馬鹿みたいに自分事ばかり気にしていたから気がつかなかったんだ。
明日と答えるその間が妙に空いていたこと。
響いたアルトがいつもより揺れていたこと。
僅かに俺の好きな艶めいた瞳が濡れていたこと。
いま思い返せばどれもがちぐはぐなSOS。
尤もらしい理由をつけて目を逸らしては逃げてばかりいた。
いつだって俺は。
晴空
「気づいていたなら……。
こんなことにはならなかったのか?」
晴空
(OFF)
とめどなく頬を伝うあつい雫が心を凍らせようと躍起になる。
青星
「ねぇ、晴空。僕が1番怖いのは死ぬことじゃない。僕が何より怖いのは晴空の中から僕が消えることなんだ。自分勝手だよね。背負って生きなきゃならなくなるのは晴空なのに……ごめん。でも、僕は晴空と過ごしたこと後悔したくない。」
晴空
(OFF)
青星はいつだってこうやって穏やかに笑って全てを諦めたように受け入れて来た。今だってそうだ。なんで。なんでそんなふうに受け入れられる。どうしてそうやすやすと言ってのけるんだ。また、置いてくのか?俺を。
青星
「だって。晴空が覚えていてくれるなら晴空の中の僕は死なないでしょ?」
晴空
(OFF)
強がりだって。
誰がみても分かるくらい震えたその身体に。
笑っているはずのその瞳から零れ落ちた煌めく一筋の色に。
気がついた時にはその身体を強く抱きしめていた。
青星が最後にとんでもない願いを口にしたその時やっと俺は青星が引いた一線を打ち破ることが出来た。驚いたような表情をした後、歪み始めた視界の真ん中で腕のなかの青星はひとしきり泣いていた。
※この作品の初稿はぷらいべったーにて投稿しています。
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