施設の方にはじめて施術をした話
施設長から「忙しいかもしれないけど…」と前置きされた私。
何かと思ったら、施設に入られている利用者さんの施術を頼めないか、と。
「ぜんぜん良いですよ」と答えました。
さかのぼること、1週間ぐらい前。その利用者さん、足先にしびれがきて、歩くのが大変になってきた、と施設長から聞きました。
しびれの原因はなんですか?って聞いたら、「座骨神経痛だと思う、と本人が言っていた」そうです。
「それだったら自分の施術が効くかも?」と言いました。
そして急遽、施設長といっしょに利用者さんの部屋に行って、施術をしてきました。
年齢は91歳。いままでの最高齢。しかし、年齢のわりには関節の柔軟性があって、それは毎日ストレッチをされているからだと思います。
日々の様子からお元気そうに見えても、かなりゆがみはありました。
筋肉の硬さや盛り上がりもバランスを欠いていました。
いつも通りの施術をおこない、時間が無いので改善は難しいかもしれない、しばらくは集中して何度も施術したほうが良い、などと言いながら15分ぐらいでフィニッシュ。
立ってもらって、感じを確認してもらいました。
「うん」「おお~」と言いながら、足踏みをされて、「うん、良くなった」。
「しびれはどうですか?」「それは、変わらん」。
そっか~、やっぱり座骨神経痛じゃなかったのかな。
それとも、私の力不足かな。
少々落胆しながら事務所に戻り、施設長にあれやこれやのレクチャー。
「1日、2日で体の変化があるかもしれないから」と、即効性のない場合もあるので、と言いました。
施術してから30分後。夕食の時間になり、食堂でその利用者さんに会いました。
「どうですか?」「いいわあ~、はまって立ってる感じ」。
おなかを突き出して歩いていたのは、骨盤が股関節にしっかり乗らない状態で歩いておられたのかもしれません。
すぐに施設長に報告したら、施設長も本人に感想を聞いてくれて、その利用者さん、「どうしてそういう資格を持っていることを教えてくれなかったのか」と。
しびれの感じは分かりませんが、効果は感じていただけたようです。
これきっかけで多くの利用者さんが施術の良さを実感していただけたらいいな、と思いました。