本人と家族のコミュニケーション
ひとはそれぞれ色々な顔を持っている.
家族や友人など過ごす人によっても違うだろうし,職場や家,慣れ親しんでいるや初めてなど場所によっても違ってくるだろう.何をするかによっても違ってくることもあるかもしれない.
利用者家族から,「最近,死にたいと言うことが増えました.ただいつもわたしとはケンカになってしまうから…何を話したらいいかわからなくなるんです」と,相談をされたことがあった.
「本人と家族のコミュニケーション」という共同での作業がうまく遂行できていないのだと思った.
本人は,よく笑い,よく話すひとだ.ただ,家族のいない場所での出来事を,家族に伝えることは難しい.家族にとって,そのひとは家でみている顔の印象が強く残っている.
家族に,そのひと自身が持っているいろいろな顔を思い出してもらうために,「本人と家族のコミュニケーション」という共同作業がうまく遂行できるように,支援していきたい.
そのために,施設で,誰と,何をしてはもちろん,どのような表情や感情で過ごしていることを伝えていく.
「本人と家族のコミュニケーション」は在宅生活を継続していくうえで,お互いの生活のストレスにつながる部分だと感じている.
本人と家族のつながりが,本人たちがストレスを感じづらい形になれるよう,支援を考えていきたいと思う.