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「せきじゅん。」 またぞろ。の留年生ズの席順を考える記事

みなさん、「またぞろ。」してますか?私は……

はい。

…………


気を取り直して。
今回は「またぞろ。」に登場する留年生ズ4人の教室での席順について考えていきたいと思います!!


「きっかけ。」

最初に気になったのは一月ほど前のことです。

とあるまたぞろ。合同誌企画の方へ寄稿する小説を書くため、1、2巻を手元に置いて読み返していたとき、ふと気づいたことがありました。

「あれ、そういえば留年生ズって教室だとずっと窓際にいるな?」

そう、4人が教室にいる際、ほとんどの場合教室の後方、かつ窓際の位置にアルマって会話をしているんです。

1話から窓側後方に集まっていますね。

窓際後方というのは実際、教室の中でも集まって話すのに適した場所に思いますが……ただ、なんだか腑に落ちない。
と、ここで一つ私はとある仮説が思い浮かびました。

「もしかして、彼女たちの席は窓側後方に固まっているのでは?」

仮説が思い浮かんでしまったら検証してみたくなるもの。
というような理由で、現在に至ります。


「しゅほう。」

ここからは、調査の手法について。
と、仰々しく言ってもやることはいたってシンプルです。

1. 片っ端から留年生ズ(阿野さん含む)の座席が描かれているコマを漁って

2. それらを頼りに教室の座席順の法則性、位置を考察して

3. もう一度他のコマと比べて検討結果の妥当性を確認する

この手順で調査、検討を行っていきます。

※1について少し補足。彼女たちが着席しているコマは数多く発見できるのですが、その中には「休憩時間に4人で集まっているシーン」などもあります。それら「座席の特定に繋がらないコマ」については言及を一旦避け、3での確認の材料とします。
逆に、例えば「授業中の1人での着席風景」など、明らかに留年生ズが自分の席に座っているであろうシーンはこの記事中で取り上げ、そのコマから得られた情報は2でしっかり使用していきます。

また、一応「きっかけ」で軽く触れていましたが、ここで調査前の仮説を。

仮説
・留年生ズは窓側後方側の位置に集中している。
・全員でなくとも、少なくとも1人か2人は窓側後方の隅4席のどこかに配置されている。

こんな感じになります。皆さんはどういうイメージでしょうか?

さて、これで前置きは終わり。次からドンドン調査に取り掛かっていきましょう。



「ちょうさ。」

それでは調査……開始です!!

(……

(…………

(…………あれ、思ったより教室で喋る回が無いな……?

(や、でもまたぞろ。やっぱりめちゃめちゃ面白いなあ……

(夏日に先輩の上着羽織る楓さん、良いね…………

(ふふっ…………

(…………………………


……ハッ!


というわけで、集まった座席特定に有用そうなコマを順に見ていきましょう。

では、まず阿野楓さんの座席位置が分かるようなコマから!


1. 阿野楓さんの座席位置

またぞろ。 1巻 「4回目:けんしん。」より

阿野さんの座席が描かれているのはゲストとしての最終話、健康診断回になります。どうやら前方廊下側の隅のようですね。

ん?前方の、廊下側…………?


えっっっっっっっっっっっっっ窓側端最後方の真逆!!!!!!??????


……いや、まあ。まだ一人目の段階ですから。それに阿野ちゃんは出席番号1番ですしね、そりゃあ前の方にもなるはずです。ええ……。


あと、この回は教室の描写がかなり多いので、決定打には欠けるものの彼女たちの席位置について様々なコマで描写されていたりします。

いいですね〜〜

あとで妥当性の確認に使っていきましょう。

いちおう、別の回のコマにも阿野さんの席が写っていたりします。

またぞろ。 2巻 「23回目:しんゆう。」より

本当に良い回ですね……。
ハッキリと断定はできないんですが、ここでも背景に扉っぽいものがありますね。これは上のコマで得た情報と矛盾しない描写です。
阿野ちゃんについてはこの「廊下側前方隅」で確定としても良いでしょう。


2. 六角巴さんの座席位置

では、次は…………こちらの回から!

またぞろ。 1巻 「10回目:いつもの。」

いいですね〜〜〜〜

こちらはハムちゃんズ回。初めてあのカレー屋さんが出てきた回でもありますね。
ハムちゃんズが本当に好きというのもあって、私のお気に入り回の一つでもあったりします。

そして、ここでは六角さんの座席位置に関する大きなヒントが描かれています。

六角さんの呆れ顔が印象的な1コマ。しっかり椅子に座っている様子が描かれています!
どうやら窓側端の席で、後方は少なくとも2席は空いているようです。多分列の中間辺りでしょうか?前方に席があるかはわからないので、もしかしたら全然黒板の目の前とかもあるかもしれませんね。


3. 穂波殊さんの座席位置

……続いては穂波殊さんの席情報です。
彼女の席に関する情報が出てくるのは……こちらの回!

またぞろ。 1巻 「12回目:せんせい。」より

はい、竹屋先生回です!!!!!!!!

留年生3人と留年予備軍1人を掛け持つ教師の気苦労が知れる回。そして次の「13回目:さいかい。」は満を辞して麻里矢さんが登場する回ですね。この作品、本当に接続が上手いなあ……。

そしてここで描かれている彼女の座席位置は……。

穂波さんのすぐ後ろに映るのはロッカー、つまり彼女より後方に座席はないことになります。
ということで、穂波さんはどうやら最後方に位置しているっぽいですね。ただ、これだけだと後方の「どっち側」なのかが少し分からないですね……。

というわけで……追加でもう1つ!

またぞろ。 2巻 「22回目:あきのひ。」より

なにもかも完全にど────でもいいという姿勢

上の穂波さんが印象的な回ですが、丁度その次のコマが良い情報を教えてくれます。

はい、ここですね。

このシーンでは画面がほぼ左右対称に描かれていて、穂波さんを中央として「廊下側は見えず」「窓と外の景色が見えている」コマになります。
席の特定には至りませんが、少なくとも「穂波さんは窓側に座っている」ということは確かなんじゃないでしょうか?

ということで穂波さんは「列の最後方」かつ「窓側に寄った席に座っている」ことが分かりました。

うんうん、良い感じです。それじゃあこのまま波に乗って……。


4. 広幡詩季さんの座席位置

最後は広幡さんの席!!

……と、いきたかったところなんですが。

実は、彼女の座席の特定に繋がる情報が何一つ見つけられなかったんですよね。どうして……。

ただ、真偽は不明なものの例えばこんなコマは見つかりました。

またぞろ。 1巻 「5回目:ひるどき。」より

ハムちゃんズ本格登場回、その1シーンになります。昼休みに4人が集まっているというシーンなのでこれをそのまま証拠とすることは難しいですが、ここでは穂波さんの1つ前に座っていますね。

いちおう頭の片隅に置いておく形で。ここで一旦、考察に進んでいきましょう。


「こうさつ。」

さあ、ここで情報をまとめていきましょう。

・阿野楓さん→廊下側端最前方(確定)

・六角巴さん→窓側端中央(少なくとも後ろに2席空いている)

・穂波殊さん→窓側最後方

・広幡詩季さん→不明

図にすると以下のような感じでしょうか。ちなみに教室の座席数は暫定的なものになります。

穂波さん、六角さんについては場所が曖昧なため、あり得る座席位置を染色している。

………………

情報が少なくないです……?

いや、でも阿野ちゃんについては確定していますし、考察すら出来ないほどではありません。どうにか、どうにかやっていきましょう。

さて、まず前提としてこの席順には一定の法則性があるとします。
というより、これが本当に無作為な順序であった場合もう為す術がありません。

では次にどんな法則性があるのか。教室の席順でスタンダードなのはやっぱり出席番号順じゃないでしょうか?

となると、やはりここで嬉しいのは阿野ちゃんの位置を特定できていること。出席番号1番の彼女の位置が基準になるのは間違いないので、あとはここから想像しやすい

左にいってから後ろのパターンか

後ろにいってから左のパターンか。

この2パターンのうちどちらかが当てはまればそれっぽそうではあります。

さて、ここで彼女たちの出席番号ですが……。

またぞろ。 1巻 「4回目:けんしん。」より

ここでも健康診断回!本当にありがとう!!!!

ここで得た情報を元に組み立てていきましょう!

ただその前に。そもそも私たちは留年生ズのクラス、1年E組の合計人数を把握していません。これは席順において非常に重要なポイントですので、ここも考えていかないといけませんね。

以降、簡単のためこの教室の座席配置に「空きの席」がないとして話を進めます。

※阿野ちゃんの着席している前方廊下側隅の席と、上で挙げた「ひるどき。」のコマより後方窓側隅の席が存在は確認されているため、この仮定は妥当であると考えられます。

まず通常、教壇というのは黒板の前、左右対称の位置に置かれているもののハズです。それを踏まえて次のコマを見てみます。

またぞろ。 1巻 「7回目:はじめて。」より

こちらから、彼女たちの教室は偶数(2の倍数)の列によって構成されていることが分かります。

ここで、六角さんの出席番号が33番であることに注目します。

33=33・1=11・3

左にいって後ろ」のパターンの場合、六角さんは窓側端である以上「ちょうど端になるような数字の倍数」でなければいけません。しかし、上で記したように彼女たちの教室は「偶数列」です。

33は奇数であるため、どうやってもこのパターンでは六角さんが「窓側端」に位置することはないのです。

では次に「後ろにいって左」で考えていきましょう。

これを前提として考えると、一つ非常に有用な情報が新たに手に入ります。それは「穂波さんは六角さんと列が右に1つだけズレている」ということです。

これは彼女たちの出席番号が30、33と近く、また穂波さんが列の最後方、つまりその列の中で一番大きい番号になるハズだからですね。

では、そのまま穂波さんの座席を考えていきます。まず上で得られた情報、

・この教室は偶数列である
・六角さんは窓側端の席である

と、先ほど得られた「1列ズレ」の情報から穂波さんの席は「右から数えて奇数番目」かつ「窓側端より1つ右の列」に属していることが分かります。

また、穂波さんの出席番号は30番。教室が極端に縦長、あるいは横長の場合は明らかに不自然であるため除外するとすると、彼女の席位置は

右から数えて5列目、前から数えて6番目
あるいは
右から数えて6列目、前から数えて5番目

の2つが考えられます。このどちらも穂波さんは最後方の座席であることに注意します。

ここで、先ほど得た情報から教室の合計の列の数は「穂波さんの席までの列の数+1」となるはずです。すると、①の場合は

5+1=6(偶数

となり、②の場合は

6+1=7(奇数

と、なります。先述の通りこの教室は「偶数列で構成されている」ので、今までの議論と矛盾しないのは①の方になります。

つまり穂波さんの席は、これまでの理屈から「右から数えて5列目、前から数えて6番目」であるみたいです。
そして、加えて「一列ズレ」より彼女たちの教室は「1列に6人、6列の36席」であるということも導けました!

さて、やっとここまで来ました!では上の議論に合わせて彼女たちの教室を構成してみましょう!

これは……!!!!

1. 楓さんが最前方廊下側端
2. 六角さんが窓側端かつ後方に2席アリ
3. 殊さんが最後方かつ廊下側

しかもこれらに加えて

4. 詩季さんも窓側後方に寄った席→留年生ズで集まる場所として窓側後方が一番具合が良い

という描写と矛盾しない利点まで出てきました。これは……

構成完了です、ヤッターーーーーーーー!!!!!!!!!!

またぞろ。 2巻 「25回目:りょうり。」より

ということで最後に、2巻までの教室が描写されたコマでその妥当性を確認していきましょう!

またぞろ。 1巻 「12回目:せんせい。」より


またぞろ。 2巻 「22回目:あきのひ。」より


同上

最後に先ほど挙げた昼休みの描写を!!

穂波さんと広幡さんの席関係が、構成した教室と全く同じになっています。

……うん、多分オッケーな気がしますね!!

というわけで今回の調査、考察はこのような結果になりました、如何でしたか?

それでは皆さんも、よいまたぞろ。ライフを〜!!



……


…………


………………


「みすていく。」


よし、ここまで書き上げたぞー。いやあ、意外とよく書けたのでは?

あっ、そういえば単行本未収録の回についてはまだ検証してなかったなあ。一応最終確認としてやっておこうかな。

えーっと、とりあえず……。

またぞろ。「30回目:おかえし。」より

うんうん、良い回だなあ……。




ん?



……………………………………………………………


エッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ詩季さん後ろの長髪の麗人は一体誰です!!!!!!!!!??????????


ちょっとまってこれ推測間違ってるじゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


オワッタ……


いや落ち着こう、落ち着こう。一旦落ち着いて整理していこう、落ち着こう……。

とりあえずこのコマをよく見てみると、白髪と髪の長さ的に詩季さんの斜め後ろに座っているのは多分穂波さんだよな……。
っていうことは詩季さんは「推測より右に一個ズレてる」っていうことになる。

ということはこんな感じ……?

でもこれはもう確実に出席番号の話じゃ説明できないんだよなあ。斜めの出席番号順とかいう意味のわからない順番じゃない限り、少なくとも広幡さんと詩季さんの間には2つ空いていて、それは29、30と続いている彼女たちには絶対に空いてはいけない間だし……。


えっ本当にわからない……。何か情報、有用な情報は……。
最初の推測のときは手がかりを健康診断回から手に入れてたけど……。


……ん、健康診断?

そういえば、2人の身長って……。

あっ!?



「とりせつ。①」より


同上

『穂波殊さん145cm』
『広幡詩季さん152cm』

これでは!!!!!!!????????


つまり正解はこれだ!!

「教室の席順は原則として阿野さんを始点として後ろにいってから左に、の順で進んでいく。」

ただし、前後の身長差を鑑みて近隣の座席との入れ替えが可能である。ここでは、詩季さんが前だと穂波さんが黒板を見れないため、穂波さんより背の小さい方がいた右隣と席を交換してもらった。

これです!!!!!!!!!!!!!!!
Q.E.D. 議論終了!!!!!!!!!!!!!


…………


「それなら単純に詩季さんと穂波さんが前後入れ替わればいい話では?」

うっ

「そもそも穂波さん自体かなり高校1年生として背が低い方なのに、それ以上低い子が隣にいる確率は非常に小さいのでは?」

ううっ……

………………………………


はい。


「おわりに。」

と、いうことで。本記事の結論としては以下のようになります。

・1年E組の人数は36人で、前方廊下側端の阿野ちゃんから後ろ→左の順に並べられた出席番号順で席は配置されている。

・と思ったら反証となるコマが見つかった。席順は身長差も考慮されているようだ。あるいはそれ以外の全く別の法則性があるのかもしれない。一応「原則出席番号順。身長差などによる座席交換はアリ。」には比較的有力な説に思える。


とこんな感じですね。……結局同定しきれなかった!!悔しい!!!!

もしも「こういう配置なのでは?」と別の案が見つかった方、あるいは先行研究をされていた方等がいらっしゃれば、是非教えてください。


さて……。話は変わりますが、この記事を書くきっかけとなったまたぞろ。合同2がC101合わせで、メロンブックス様にて委託販売されます。

ちなみに私は『2巻19回目「にがっき。」で登場した同クラ生徒のこじらせ感情小説』で参加しています。

↑この子です。どういうことです?


非常にボリュームのある1冊に仕上がっているようなので、是非皆様お手にとっていただけると嬉しいです!!


というわけで今度こそおしまい!長文お付き合いいただきありがとうございました!それでは皆さん、良きまたぞろ。ライフを〜!

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