預金残高0#介護ブログ
預金通帳には1年前からの記録しかなかった。
年金が入っては全て下ろし、入っては全て下ろし。
いつからだろう「お金ちょうだい」と言うようになったのは。
母の年金は月に数万円。国民年金の満額よりも少ない。
昭和の時代、国民年金もかけていなかった父が亡くなって、母には遺族年金もない。わずかだが、母が生きるには十分なお金はあったのに。
時に8ケタ。数年前には7ケタはあったはず。
「旅行に行くから40万ちょうだい」
「インプラントに40万要るの」
おかしい、おかしすぎる。
決め手は、
外食に誘った時に「行かない代わりにお金ほしい」と言った時、確信した。
今はゼロ。
勇気を出して通帳を確認した。
家族でも親のお金の話はしにくいもの。
最近忘れ物が増えた。出かけては何回も取りに帰ってくる。鍋を焦がしたり、電気を消し忘れたり、鍵がないと大騒ぎしてはいつものポケットにあること数回。ひどい時にはトイレのドアを開けたまま用を足している。
小銭が増えることはなかった。計算はできているのに、なぜ?使い果たした?
人間残高0まで使えますか?
ニンチショウ
カイゴニンテイ
今まで縁のなかったこの2つの言葉が浮かんだ。
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