公認会計士R6論文式試験 感想 会計学午前編

 昨日、一昨日と監査論、租税法の振り返りをしました。どちらも厳しい試験でしたよね、、ここからは2日目前半戦の会計学午前の感想を書いていきます。

 ということで、解いた直後の感想ですが、「計算ミスだけ怖いなー」という感じでしたね。難しい問題と簡単な問題がわかりやすかった気がします。こんな構成の問題の時こそ簡単な問題をできるだけ慎重に注意深く解くべきなのですが、管理会計って焦りがちなので俯瞰で問題を解くことが求められますよね。そうすれば割と落ち着いて解けると思います。

 では1-1から始めます。1-1は個別原価計算でしたね。全体的にめっちゃ普通だな〜って感覚でした。最初は材料消費価格差異や実際消費賃率、間接工賃金を求める問題でしたが、1つ目と3つ目は間違えられないですよね。。材料の元帳には全部単価が書いてくれてますし(普段の答練は絶対書いてないのでありがたや)、間接工賃金も未払処理だけだったですよね。ミスするとすれば直接工の間接作業分を含める、くらいでしょうかね。一方で2つ目はミスした人が少なからずいると思います。ほとんどの問題だと手待ち時間の後に定時休憩時間が乗ってるので含めないなと判断できるのですが、今回は逆になっていますので注意深く見てなかった人や、あまり確信を持って覚えてない人は含めて計算していそうですよね。ちなみにここを落とすと問4の1,2,4あたりは絶望的ですかね。。
 1-1の2問目は製造間接費の予定配賦率と配賦差異を求める問題でした。予定配賦率は簿記2級レベルなので置いといて、配賦差異は結構良問だと思います。この問題は結論的には補助部門は関係なく765,700-776,900で11,200の不利差異と求められるのですが、まず本問から「予定配賦を行っていること、そして直接工の直接作業時間の予定と実際のズレがないこと」を確認し、補助部門の計算は必要ないことがわかればこの計算がすんなりできるのですが、念の為補助部門分を計算した人もいるのかなーと思います。難しい計算よりしっかりとした理解が求められる問題な気がしています。
 3問目は期待実際操業度ですよね。特になしです。
 4問目は個別原価計算の最終計算でした。この問題は作業屑を引く引かないで揉めている(?)と思うのですが、個人的に引かなかった人は勝利したと思っていいと思います。当然、作業屑の「原則」は発生部門から控除ですからね。一方、引いた人(自分もですが)は、 五分五分ですかねー。あくまで原則に従ってるわけではないので、バツでも文句は言えません。
 5問目は製造間接費の間接経費処理についてでしたね。これも特になしです。
 6問目は部門別計算のメリットでした。典型なのですが、自分は原価計算部分の理論が大の苦手なので「正確な製造原価の計算」「原価管理」という大枠しかわかりませんでした。具体的に書いてないと思うので、半分これば十分かな。
 7問目は材料受入価格差異の把握意義でした。答えを見て確かに「購買管理」だなーと感じました。当然理論が苦手な自分は取れません。

 続いて1-2に行きます。単純総合原価計算の問題でした。途中に外注加工があるものの、他は単純だったと思います。数字も綺麗ですし、最後の20,000円が出せた人はホッと一息つけたんじゃないでしょうか。
 問1は第1工程の計算でした。特に引っ掛けはなかったですね。落ち着いてやれば大丈夫かな。
 問2は減価償却が1つの材料にしか関連しないのに間接費となる理由でした。自分は「材料が増えても減価償却費が比例して増えるわけじゃない」と書いたかな。合ってるかわかりませんが、「比例」は入ってるので点欲しい。。
 問3は第2工程までの計算です。kgから個に単位が変わるもののやることは問1と変わらないですね。
 問4と5は外注加工関連でした。自分は工業簿記の仕訳を知らない人間なので、正直ヤバいなーと思ってましたが、昨年は1kgあたり850円(部品bには4kgいるので3400円)で支給して今年その分を4800円で買い戻しているので、差額の1400円で仕入れたことと変わらないとみなして計算しましたね。勘定科目の残高は正直適当に答えっぽいものを書きました。
 問6は最後の原価計算ですね。今までの部分でミスなければ難なくいけたと思います。
 問7は営業担当者の長ったるい質問に答えよという問題でした。理論苦手な人が解くものではないので、諦めました。

 ここまでが大問1です。標準原価計算が出てないんですが、予想の範囲内かなと思います。逆に理論が少なすぎることの方が予想外だったかなー。とにかく落ち着いて解けば実力を発揮できたんじゃないでしょうか。でも租税の消費税然り今回の個別原価計算しかり、1つミスると芋づる式で点が消えてくので、怖い試験だなーと改めて思います。

 続いて2-1。財務諸表分析でした。個人的に大問2はABCや原価改善、意思決定(直接原価計算)、事業部制あたりがメインでこの財務諸表分析ってサブの立ち位置って感じがしてるので、「へー出すんだー」って思いました。
 とりあえず問1はcccですね。落ち着けば引っ掛けられることはないですが、名前のミスや小数点のミスは痛いかな。
 2つ目は1問目のcccのデメリットでした。問題文に「書籍売上の発生」「入金タイミング」というヒントはあるので、そこを元に点数のくる解答を書いてる人はいるかなーと思います。自分はさっぱりでしたが。。
 3つ目は全売上のcccを適用するデメリットでした。A社の売上のほとんどは授業収益であり、前受けでお金をもらっている以上その分の売掛債権は増えないので、当然分母と分子が対応してないですよね。現場対応の問題なので難しいとは思うのですが、その点がわかれば思ったより2つ目よりは書きやすそうかなと思います。
 続いて正味運転資本を求める問題でした。何それ?って感じだったので諦めましたね。それなりに勉強したけど耳にしたかなーくらいの単語だったので、どうせほとんど知らないだろと思って自信を持って(?)飛ばしましたね。
 次は正味運転資本の増減額を求める意義でした。前の問題が何それ?なのにこれが解けるわけがありません。
 次に当期のfcfを求める問題でしたね。キャッシュフロー計算書からfcfを求めることなんてやったことがなかったのでこれも諦めました。解けた人は天才です。
 そして税引前のwaccを求める問題が続き、これを元に株式価値を求める問題が出ました。最初のwaccは割り切れなかったのかな?自分は間違えてしまったのですが、これを合わせた人は一定数いますよね。株式価値はもう諦めてました。前の問題でさえ自信がなかったので。
 最後に株主還元策の是非にfcfを用いることの必要性でした。自分はこの問題を「利益とかじゃなくfcfを用いる理由」と解釈しましたね。だから何?という感じですが、そんなような問題はたまに答練で出ていた気がします。

 最後に2-2。これは思ってるより差がつきますよね。例年難しい大問2なのですが、今年の2-2に関しては計算簡単だったと思います。fcfを求めるための表も既に書いてありますし、計算ミスなく、問題の指示通り解けば大丈夫かな。
 1問目は当初案の正味現在価値ですね。特に引っ掛けはなしです。
 2問目は代替案3つの表を埋める問題でした。指示通りに解けば特に引っ掛けはないと思うのですが、代替案2の変動費割合が毎年変わっていく(しかも割り切れないのが出てくる)ので、あれ?どこかで勘違いしてるのかなーとちょっと不安になりました。
 3問目は2問目の表をもとに正味現在価値の最大、最小の案を選び、その差額を答える問題でしたね。どこかで計算ミスがなければ大丈夫だったのかなと思います。
 4問目はTPMを答える問題らしいです。試験中は「なんか経営学でやったような気がするなー→そういえばTQCだ!!ヤッタゼ!」とぬか喜びしてました。仲間が結構いそうですね。
 続いてTPMについて間接工に期待される行動とそれができる理由を答える問題が出されました。これもほぼ埋没でしょう。
 最後は3問目の正味現在価値によって投資案を選択するデメリットでした。4,5問目を通して「代替案2のfcfが計画よりプラスになっていく可能性→代替案1のfcfを超える可能性」という内容なのはわかりましたが、その理屈まではしっかり書けてません。1点欲しいなーという所でしょうか。

 ということで全部の問題の振り返りが終わりました。1日目の科目に比べればかなり静かで波音たたない問題だった気がします。確かに2-1の後半は難しいんですが、すぐに捨て問だなーと判断できた人は多そうですよね。量的にも模試や答練と比べれば優しいと思います。

 最後に自分の得点とボーダー(52ライン)予想を。ちなみにボーダーは先に計算の結果で偏差値を出した後、理論で足し引きするって感じで書きます。当然正確性は全くないのですが、あくまで予想なので許してください。。
 1-1は10~15%が平均3問(最初の賃率ミス)、70%が平均4問(作業屑引いてる)、15~20%が平均7問(作業屑引かず)で、計算は4.5問/9問(作業屑引かずのみ正解の時) 理論は単語ミスと部門別メリットのミスは結構響く(1ミスで-2、全部⚪︎で+1~3)、最後はちょっと響く(-1)というイメージです。もし作業屑引くも正解なら計算は6問/9問くらいですかね。
 1-2は計算計9問のうち5問くらいかなーと思います。2問で40、7問で58、満点で65のイメージです。理論はほぼ影響なしかなと思います。(問2は「比例」がなければ-1、あれば+2とか?問7は書けたら+3)
 2-1はcccミスで大きいマイナス(全体通して難しい問題なので配点は大きいはず)、waccは正解でそこそこアドですかね。他は出来たら激アドです。理論は本当に予測がつきませんが、書けたなーと思った部分があればかなりアドだと思います。
 2-2は計算5問のうち、3.5問と予想します。1問で40、3問は50、4問なら54、5問は58ベースでしょうか。理論はTPMで激アド、他の記述も点が入る記述を書けたらかなりアドですね。

 自分は
1-1
計算 5/9(作業屑×ver)で53 or 7/9(作業屑⚪︎ver)で55
理論 ±0(単語ミスなし。購買書けず) 
→54

1-2
計算 8/9で62
理論 +1
→63

2-1
計算 cccのみで51
理論 +1
→52

2-2
計算 5/5で58
理論 +2(最後でちょっと点もらっていることを願って)
→60

 合わせて57近くかなーと思います。模試の成績は53→52でしたが、大ポカの中での結果なので、ミスのなかった今回はこれくらいを期待したいですね。

 これで会計学午前編は終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?