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「氷河期世代」は貧乏くじ世代なのか??

 昭和何年生まれから何年生まれまでを氷河期世代とするのか定義が分かれるところだが、この記事では現在55歳の人のことまで書いているから相当広く氷河期世代を定義しているのかな。現在55歳だと1967~68(昭和42~43)年生まれなので一般的にはバブル世代に属するのでは、と思う。

 ああ、何かいい加減な定義だったのでそこに焦点が行ってしまった。厚生労働省の定義によると高卒就職だと1974~86年、大卒就職だと1970~81年生まれが該当するようだ。おおよそ大卒で語られることが多いのでこの日記では1970~81(昭和45~56)年生まれと定義しておこうか(また定義の話になってしまった)。

 氷河期の初期、おおよそ昭和40年代後半生まれだと第2次ベビーブームで高校入試・大学入試で他の世代より苦労をし、就職でまた苦労、その後の社会の変化でまたまた苦労している人が多い。氷河期中期以降だと高校・大学入試は初期世代より楽になった一方、就職活動では初期以上に苦労している人が多い。どっちにしても貧乏くじ世代だ、と当事者が思っても不思議ではない。

 また雇用の流動化ってのも見過ごせない。氷河期より前の世代だと若い人なら正社員になりやすかった。しかし派遣労働などの進展でなりづらくなったのは間違いないだろう。バブル期やそれ以前だと正社員になれただろうという人が振り落とされているってところはある。

 その一方で、じゃあバブル世代とか氷河期後の世代が安泰だったかというと必ずしもそうは言えない。新卒で就職は楽にできても、転職をきっかけに待遇悪化→非正規雇用の道を歩んでしまった人もいるだろう。その逆でバリバリ氷河期世代でも名だたる大企業に入社して出世の道を歩んで年収8桁な人もいる。

 つまり世代に関係なく不遇な人は不遇だし、恵まれている人は恵まれている。いわゆる「失われた30年」、景気が冷え切った時代が長いため全体的に不遇な人が増えているのだと思う。

 そんな状況で結婚して子供なんてできるか?ただこれになると景気の問題だけじゃない。景気の影響もあるが、「結婚して子孫を作らねばならぬ」という社会的圧力の低下も大きい。振り返ってみよう。第1次ベビーブームだった昭和20年代前半なんて現代人の感覚だと貧しいを通り越して「よく生きてられるなぁ」というレベルですよ。

 昭和20年代は言い過ぎだが昭和40年代後半の第2次ベビーブームの頃なら「いい人紹介しようか」という世話焼きおじさん・おばさんが地域社会にもいたし会社にもいた。地域社会の方は廃れていったが会社が(暗黙の了解で)結婚の世話をするのはしばらく残った。これは会社によって違うだろうがバブル崩壊と同時期に消えていった会社が多いのではないだろうか。

 どんな社会の背景があるとはいえ、現在未婚子なしの氷河期世代が結婚して子供を授かるにはもう遅い。1人で生きていく道を見つけなければならない。この少子高齢化は仮に来年から出生率が2.0になったとしても止められないから厳しい老後が待っているだろう。ああ、やっぱり貧乏くじ世代なのかなぁ・・・。 

とあるところから転載)


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