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青く染まる

6月はとっても長い。大好きな人に会えないから。
けどきっと、あなたは私がいなくても痛くなくて、それが正しい反応で。
それすら受け入れられない夜だった。

普段なら絶対に飲まないけど、何故か今日は、いいかと思って9%の誰かが置いていった缶チューハイを持って私が何も考えたくなくなった時にだけいく歩道橋に行った。そこで缶チューハイ飲みながら少なすぎる車通り見てぼーっとしていた。色々考えることはあって、何も考えたくないんだけど、結局色々考えてしまって、缶を煽りながらタバコを吸って音楽を聴いていたら、涙がポロポロ流れてきたり、素敵な気持ちで胸がいっぱいになったり、していて、気づいたら空が青っぽくなり始めたので、駆け足で家に帰ってきてしまった。好きな人に会えない、この1ヶ月、余白を埋めるべく、ライブの予定を詰め込んでいるし、ライブない日は飲みに行っているし、1人になるとどうしようもなくなってしまう。

あなたに会えないまま、死ぬのは嫌だから死にたいとは別に思わないけれど、寂しくておかしくなりそうな毎日。あなたがいないと私はつまらない生活しか送れないのかな、なんて考えたりする。
この1ヶ月、あり得ないくらいに詰め込んでいるライブは決して消化試合なんかではなくて、私に似ている人がいるから、見に行って、あぁこうやって思うのは自分だけじゃないんだなと思うために、救われるために行ってるんだと思う。

死にたい夜もあるとか、ライブがなくて自分がこのバンドのボーカルでいいのかとか考えてしまうことが多かった、とか弱みを見せられる彼は、確かに弱い部分もあるのかもしれないけれど、強い人、というか強くなれる人だと思った。彼が弱い自分を吐露してくれたことで私は確かに救われたし、この子もそんな思いで生きているんだなと思えた。その活動が、彼が作ったその歌が、このライブが、たとえ彼自身のエゴであったとしても、それに救われている私がいるし、この先を待ち望んでいる私がいるから、どうか足を止めないでほしいと思う。

何もわからなくなる夜とか、何が正しいのかわからなくなる時とか、絶対あるし、私たちのような人間には。きっと考えすぎで、考えなくていいこととか、わかっていながらも考えてどうしようもなく落ち込む夜もあって。なら、朝なんて来なくていいのに、と思うけど、それでも変わらずに太陽は登ってくる。与えられた時間は残酷ながらも平等で、それがどうしようもなく、進めない自分を苦しめる時もあって。

けど彼が、フロントマンとして真ん中でギターをかき鳴らしながら歌ってくれることで、私はまだ生きようと思える。だからありがとう、縋れるものに縋りまくって、泥臭くてもいいから、青臭いあなたのままでいてね。

歳を重ねて、青臭い音楽じゃなくなっても、私があなたと似てる部分があると感じ続ける限り、きっとあなたの音楽は万人を救える素敵なものでありますように。これから、たくさんの人に届く音楽を続けていこうね。何もできない、ちっぽけな私だけど、あなたが音楽を続ける理由になれるように生きてゆきますね。


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