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【地歴日記 #5】 『燃えよ剣』から見る新撰組

こんにちは。

海城中高地理歴史研究同好会の中1部員です。


4週間連続城の話だったので今週は今映画にもなっている、『燃えよ剣』の新撰組について話していきたいと思います。


まず『燃えよ剣』は剣に生き剣に死んだ「喧嘩師」土方歳三の生涯を書いた司馬遼太郎の作品です。


新撰組は1862年に京都警備のために浪士を集めてできた浪士組が母体で、内部抗争を幾度か起こし近藤勇らを中心に再編成された、京都守護職の松平容保の直下で尊攘派浪士の鎮圧、排除にあたった組織です。


ここからは時系列で示していきます。




〜結成〜

1882年に幕府は清河八郎の建議を入れ、浪士を集めて浪士組を編成し、京都警護に当たらせる。

しかし清川の本当の目的は、尊攘派と結びつき天皇を護ることであった。


最終的に近藤、土方ら一派は芹沢鴨の一派と組み、京都に残った。

一度は暗殺に失敗するも清川は江戸で幕府からの刺客によって暗殺された。

土方らは京都に残ったため完全に分派し京都守護職の会津藩家に働きかけ、「新撰組」が公認され組織として誕生した。



〜内部抗争〜

次第に近藤、土方派と芹沢、新見派は次第に対立を深めていく。

その頃芹沢らは押し借りや強請を断られた商家の土蔵を全て壊すといった横暴をしていた。


そのことから、芹沢らは京都中で嫌悪、恐怖される。

これにより、「士道不覚悟」という大義名分を手に入れた近藤、土方らはまず新見錦を切腹させる(燃えよ剣の場合です)。


さらに数日後芹沢鴨と腹心達を暗殺する(暗殺実行メンバーは諸説あり)。


これにより近藤が局長、土方が副長、山南敬助が総長となり、

新撰組は近藤一派に統一される。



〜局中法度〜

烏合の衆である浪人集団を統率するために作られたのは「局中法度」。

燃えよ剣では土方が定めたことになっている。主な内容が下の写真を見ると分かる。


(『燃えよ剣』では敵と戦って逃した場合は切腹というとんでもないルールも加わっている。)


ちなみに上記のルールを破った者は例外なく切腹となる。

例として総長の山南敬助も脱走して捕まった際、容赦なく切腹されている。



〜池田屋事件と禁門の変〜

1864年に長州の吉田稔麿、杉山松助らを中心とした尊攘の過激派の会合が行われていた。

場所は池田屋。この会合を襲撃し成功したことで新撰組の名は知れ渡った。


仲間の報復として長州の尊攘派の筆頭である久坂玄瑞らが京都へ攻め入るも失敗し敗死する(この戦いでは新撰組は主戦場に間に合わず…)。



〜内部抗争2〜

禁門の変の後、入隊した伊東甲子太郎。しかし伊藤は清川と同じく本来は倒幕派であった。

そのことから次第に対立し大政奉還の後、結成時からいた八番隊隊長藤堂平助らと共に脱退し、御陵衛士を結成する。


しかしこの行為は局中法度を破っていたため1867年の12月に仲間諸共、

土方らに暗殺される(油小路事件)。



〜鳥羽・伏見の戦い〜

おそらくほとんどの人が知っている鳥羽・伏見の戦い。この戦いの直前に伊藤派の残党のより近藤が狙撃され、土方が指揮を取ることとなる。


新撰組も会津藩と共に奮戦するも

・鉄砲や大砲の技術力の差

・津藩などの裏切り、不参加

・錦の御旗の登場(実は贋作)

・慶喜、容保らの逃亡

といった要因が重なり敗北。


新撰組は六番隊隊長の井上源三郎や監察の山崎丞、といった人物が戦死した。


土方や野村利三郎は榎本武揚らと共に軍艦で江戸まで撤退した。



〜解散〜

江戸に撤退後、勝海舟の命令により甲陽鎮撫隊と名を変え甲府で新政府軍の足止めに行く。

(燃えよ剣では江戸城明け渡しをスムーズに行うために遠ざけられたという説を取り上げている)


しかし一番隊隊長の沖田総司の病状悪化、悪天候により到着が遅れてしまい3000対121という圧倒的不利な状況で当然負け、土方達の援軍を待たずに近藤達はバラバラに撤退した。


この敗北により次第に古参メンバーも仲間割れし、二番隊隊長の長倉新八らが脱退したことでほとんどの隊士がいなくなり新撰組は解散した。


なお千葉流山で近藤勇は新政府軍に捕らえられ処刑。

さらに2ヶ月後に沖田総司も潜伏先で病死。

箱館戦争で土方歳三も銃撃を受け戦死している。



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今回は新撰組についてまとめましたが、新撰組が参加していない戦闘も数多く存在します。

戊辰戦争についてもまた機会があれば投稿していきたいと思います。


ネタバレにならぬようにした結果、あまり詳しく書けなかった『燃えよ剣』ですが、

土方歳三や近藤勇らの熱い生涯が書かれているのでぜひ観てみてください!

(私は原作の小説を読みました。)


また土方歳三や新撰組は『燃えよ剣』に限らず『鞍馬天狗』や『ゴールデンカムイ』

といった小説や漫画の題材になっているので読んでみてください!



池田屋事件のあった池田屋

https://shinsengumi.link/agyo/311/


戊辰戦争の最終戦場五稜郭

https://hakodate-kanko.com/goryoukaku01/


土方歳三の肖像写真


それではまた次の活動報告でお会いしましょう。



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