中尊寺金色堂
東北の建築の話をしとくね。
2011年 世界遺産になったことでも有名な中尊寺金色堂。
行ったことなくても見たことはあるよね?
紹介される時はこの写真がよく使われているから、てっきりこの建物が金色堂なのかと思うじゃん?
でもね、よく見て。
柱とかコンクリートでできた随分現代的な建物なわけよ??
じつは金色堂はこの建物の中にあるわけ。
こちら。
金閣寺にも負けないほどの金ピカキンのお堂ですね。
創建時はこんな感じで金閣寺同様、外に建ってたの。
(復元したレプリカ=江刺藤原の里にあるみたいです)
で、だ。
金箔を貼った建物を外に置いておくと汚れてくじゃない?
なもんで、これを囲うように建物建てちゃおうぜって建てたわけ。
建物として建てたのに、建物じゃなくしちゃったわけ。笑
とりわけ仏壇かな?
仏壇を庭においといたら腐っちゃうもんね。
しかも現代ではコンクリートの頑丈な建物の中にあるうえに、さらにガラスのショーケースの中にいれて、寒いからかな?空調もいれちゃって、何重にもして大事に大事にしてるわけ。
過剰包装かっ!カステラかよっ!
な、建築です。笑
さて、そんな過剰包装カステラ建築 中尊寺金色堂なのですが、創建は1124年なので約400年続いた平安時代のちょうど真ん中辺です。
平安時代は794年〜ね。泣くよウグイス平安京。
そう、金閣寺よりももっともっと古くて、築900年近い建物なんですね。
京都みたいな場所でないのに、よく今まで残ってるよね?
いや京都みたいな場所じゃないから残ってるのか?
そもそも、こんな立派な建物がなんで都から離れた東北の奥の方に建てられたんだろう?というとこなんですね。
みなさんはマルコ・ポーロ『東方見聞録』をご存知だろうか?
「東方に国あり、その名ジパングという。その国で特に驚くべきことは金の多いことである。その金は掘れども尽きず」
この「金は掘れども尽きず」というとここそ、東北 陸前高田の玉山金山のことなんですね。玉山金山は陸奥の金として日本で初めて金が採れたとされる金山。
天平時代から産出されて、東大寺 奈良の大仏にも使われ、奥州藤原氏の黄金文化を支えたんです。
東北ってあまり知られてないかもなんだけど 金が採れることで豊かだったし、京都をはじめ西国に対しても強気の態度を示せたんです。
それは平安時代より後の伊達政宗の時代までも続いたんですね。
芸人サンドウィッチマン(ダイスキっ!)の伊達さんは、伊達政宗の末裔でも有名ですが、うちの次男のマサムネは両家の祖父の名前を一文字づつとっての「征宗」なんで字が違うんですよね。
・・・
ちょっと何言ってるかわからないですけど。笑
(゚ロ゚;)
まとめ
・東北は「金」で栄えた歴史がありますよ。
・中尊寺金色堂は過剰包装カステラ建築です。
あ、ちなみに金色堂のライトアップは、人と地球と明日のためにTOSHIBAがLEDライトでライトアップしています。
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