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小6の初体験
初体験は小6だった
いまの #大分駅 からはもう想像すらできない
#昔の大分駅 北口から西へ徒歩3分
古い雑居ビルの一階
スティード,ドラッグスター,ハーレー が路駐
アウトサイダーたちの吸いがらがエントランスに溜まる
煙かきわけ中に入った
愛称は "ビリー"
古着屋独特のお香の匂い
学校の教室よりひとまわり広いぐらいだろうか
BARほどの薄暗い暖色の照明
入ってすぐ目の前に鎮座する
#檻 のようなドデカイランドリーケース
中身は ヴィンテージ の山
乱雑に積み重ねたTeeにalohaに ボーリングシャツ
掘れば出てくる ランナーズタグ
ハンガーに吊るすクタクタで穴空いたオーバーオールは
LEE,BIGMAC,OSHKOSHのヒッコリー と
絶妙な ケミカルウォッシュ が仲良く並ぶ
リブにダメージある60s スヌーピースウェット
右奥にパンクな ライダースジャケット
ビッシリ整列した軍モノは6〜12ホールブーツ
古着屋にはハズせない チャックテイラー
奥のヴィンテージショーケースには
絶対に手が届かない極上の
66前期 から BIG"E" に 501XX
年輪を感じる茶褐色のクタクタな
レザーソファーが片隅にある
そこに深々と座っていた
黒いフレームの眼鏡に
ジョンコナーカット で ホワイトパープル の
gratefuldays 時のACOさん似なママさんと
スカジャン着こなす5歳ごろの男の子
そこだけにセッティングされた
青白いネオンの光が
スカジャンの笑顔と
ママが持つ片手のたばこを照らしていた
奥に誰かまだいた
M65 にクラッシュしまくりの
リーバイスに サンダルで キメた
ボスの親父さんが 「おぅ!にぃーちゃん!」って
ゆっくりこっちに来て
「これなぁ、デッドストック これはデッドストックや!」
アウトサイダー故なのか
どこかの歯がないような舌ったらずな話し方
恐い言葉で とても丁寧にファッションのこと教えてくれた
オンラインじゃ取り扱えん
モノやコトが
顔と顔を合わせた時だけ
行き来する
"現場"だけのなにか
#清春 さんもよく来てた伝説の場所
実家の整理整頓中に出てきた
ビリーザキッドの紙袋