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「普及版センサ技術」から考える介護イノベーション(3 レーザセンサ)


はじめに

25年前の分厚い専門書「普及版センサ技術」
この本を一通り読んで、様々なセンサーについて、介護に使えそうかどうか、考えてみたいと思います。シリーズで投稿しています。1〜25まで行く予定です♪
私が現役エンジニアだった20年前は、青色LED特許訴訟のニュースが、メールニュースでよく配信されていました。LEDの赤色と緑色はありましたが、困難だった青色が誕生した事で、光の三原色が揃い、LEDで白などのあらゆる色が作れるようになりました。特許期限はだいたい20年だそうなので、25年前の「普及版センサ技術」は、特許が切れてる点で宝の山なのかも!?w

3 レーザセンサ

レーザー光って何なのでしょう?直感的に理解するために、照明や信号機などで身近にあふれている、LEDとの比較について調べてみました。

LEDはそのほとんどが照明用、または情報機器用の光源として使われているのに対し、レーザーはその指向性の高さと制御しやすいという特長から、情報機器はもちろん、医療機器、工業加工装置、軍事機器など、幅広い分野で利用されています。

大塚商会様ホームページより

レーザダイオード(LD)という、発光ダイオード(LED)の様な部品があります。両者は似た仕組みで発光しますが、LDには光学特性を揃える仕組みがあります。
LDから出る光は、周波数範囲がLEDよりも狭く、指向性が高くなります。結果、測定に扱いやすく、反面、散らばりがほとんど無いので照明には利用されません。
LDから出る光を検出するのは、半導体センサのフォトダイオード。レーザセンサの仕組みは、半導体センサの仕組みに似ていますが、光源がレーザー光になります。
レーザセンサの応用について考える為に、レーザダイオードのアプリケーションノートを参考にしてみようと思います。

ROHM社様アプリケーションノートより

レーザダイオードを用いた距離計は、自動車やロボット掃除機など、様々な用途に利用可能な事が分かります。
レーザダイオードで光を放出し、フォトダイオードで反射光を検出します。要した時間をTとすると、片道だとT/2、光速度をcとすると、対象物までの距離dは、
  d = cT/2
で求める事が出来ます。
実際の装置では、回路的にTを求めて、装置のマイコンの組み込みソフトウェアでcT/2の計算をする、などでしょうか…
一例として、100MHzの水晶振動子でカウントして10カウント、光速度を約30万キロメートル/秒とすると、
  300,000,000/10,000,000=30メートル程
なので、短い距離の計測にはもっと高速のカウンターが必要になりそうですね。

また、日本が得意とする半導体製造装置において、精密な位置決めをする為に、レーザセンサを利用している、との情報がありました(レーザアライナ)

⚫︎介護ロボットの位置や距離の検出用
⚫︎自動運転の位置や距離の検出用


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