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『何を持ち帰る必要があると思いますか?』

【場面】
①退院や退所を間近にした、ご本人やご家族様がまだ退院後の生活のイメージがうまくついていない時や、②専門職は必要と思っているけど、ご本人達はそこまで必要と思っておらず、ご自身の課題に目を向けてもらいたい時、または③どのような生活を、サービス利用をイメージしているかを聞きたい時

【例】※場面病院
今、ここではお医者さん、看護師さん、リハビリの先生やベッドなど色々と◯◯さんの周りに必要なもの、お世話になってるものが揃ってますよね?(反応を見つつ)
この中で、ご自宅に戻っても自分に取って必要だなと思ってるもの、持ち帰らないといけないと思っているものを教えてもらってもいいですか?

【エピソード】
退院後からのサービス開始はケアマネジャーをしていると必ず経験します。
私が新人だった時、自分自身退院後の生活がイメージできない、それくらいの地に足がつかないような経験をしたこともあります(先輩に聞きながらできましたが)。
でも、当たり前ですがご本人も退院後って生活がどうなるか分からなくて不安があります。お一人暮らしの方は特にそういう気持ちが強くなってしまうこともあるでしょう。かといって、こちらが『心配しすぎないで(時にこういう直接的な言い方も必要ですが)』と不安な気持ちに蓋をするような対応になってしまうと、依存につながってしまったり、自立を損なってしまう時もあります。
まずはご本人ご家族の気持ちをおいていかないこと、そのためには今、一緒に現在地を確認しながら、一緒に考えて答えを出すという過程が必要になると思ってます。また不安だけでなく、早々に再入院が待ってそうなお考えの方もいます。
すでに病院の方とその過程を踏んでいる方はそこまで必要がなくても、在宅サービス側がご本人たちの考えを知るという意味でも、場面が変わっても活用しやすく、かつ直接必要なサービスの話をするよりも自分の課題を踏まえて考えてもらいやすいので、よく使う言葉です。

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