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Macintosh Plus
「地方開発者の私的Mac40年」の三つ目の記事です。
❶「Macintosh 512K カナ」
❷「512KカナMac マニュアルと付属品」
❸「Macintosh Plus」【この記事】
❹「初期のMac用アプリ」
❺「作るは地獄と言われたソフト開発」
❻「APDAと90年代に作ったアプリ前半」
❼「APDAと90年代に作ったアプリ後半」
1986年に登場したMacintosh Plusはメモリーが増え漢字Talkで日本語表示も可能になりました。
PlusからMacを使い始めた人も少なくないでしょう。
私はMacintosh 512KカナからPlusにアップグレードしました。
アップグレードにマニュアルもあったので、細かな点も比較できました。
番外編:『日本仕様のMacintosh Plusは存在したのか?』もご覧ください。
概要
Macintosh Plusは画面サイズやCPUは8M(7.8336M)クロックのMC68000でかわりませんが、メモリーが1MB RAM、ROMも128Kそれにフロッピーディスクの容量も2倍の800KBとなりました。
ソフトウェアの互換性は高く、メモリやディスクの余裕が加わりました。
ROMが倍増してシステムの機能強化が進み、本格的なファイルシステムHFSも導入されました。
Macintosh Plusは1986年1月に登場し1990年10月まで発売されたロングセラーでした。
外観
本体のサイズ・重さ・消費電力は128K・512K Macと変わりません。
(サイズが変わらないため基盤入れ替えのアップグレードが可能でした)
付属のキーボードはテンキー付きなので幅が6cmほど大きくなりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703292352983-XGYNJFZxFK.jpg?width=1200)
本体内蔵フロッピーディスク挿入口の形が変わったような印象がありましたが、初代Macと同じですね。
800K外部フロッピーディスクドライブの挿入口はシンプルなスリットになっています。
(内蔵ドライブの挿入口がスリットになったのはSEからですね)
画面左下のアップルマークに並んで「Macintosh Plus」の文字が入りました。
初代Macintoshでは正面はアップルマークのみで背面にプレートがありました。
色は当初オリジナルMacと同じベージュでした。
その後プラチナカラーに変更されました。
変更直後はベージュになれた目には違和感がありましたが、SEやIIが登場しプラチナがMacを代表する色になりました。
外部フロッピーディスクドライブは薄型になっていますが、アップグレードサービスには含まれません。
キーボード
Plusのキーボードには矢印キーとテンキーがついていました。
テンキーが付いたため横幅が395.4mmになりました。
(テンキーがない初代Macintoshのキーボードの幅は336mmでした)
アップグレードにキーボードは含まれないため、私の手元に実物はありませんがオーナーズガイドに文字の対応図が載っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1702449350519-tU5nuiSisz.jpg?width=1200)
カナキーボードではなく、漢字Talkで変換する前提に変わっているようです。
開発者向け資料を見るとPlusの矢印キーはオリジナルMacのキーパッド(オプション)の矢印キーと同じで互換性があったことが確認できます。
![](https://assets.st-note.com/img/1702449563912-LZlK3pJ7SR.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1702449579682-VBEJTmdfJN.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1702449727051-tqMBp1i1nO.jpg?width=1200)
アップグレードの場合
マウスとキーボードはMacintosh 512Kのものをそのまま使えました。
オリジナルMacintoshの外部フロッピーディスクドライブ(400K用)も接続可能でした。
アップブレードを実施している販売店に持ち込み基盤とフロッピードライブを交換してもらいました。
画面とフロントパネルは512Kをそのまま使い、内臓フロッピードライブとCPUを含む基盤を交換しました。
次のインターフェースで取り上げるようにSCSIが追加になりバックパネルは交換になりました。
Plusのバックパネルには「Macintosh」のプレートはありません。(アップグレードだけなのかもしれませんが確認できません)
モデルナンバーや各種規格・注意・電源電圧消費電力を載せた表示はあります。
インターフェース
Macintosh Plusはメモリー容量だけでなくインターフェースも強化されました。
バックパネルで確認しましょう。
Macintosh 512Kカナのバックパネル
![](https://assets.st-note.com/img/1701325407196-HRi0aFiVLH.png?width=1200)
Macintosh Plus のバックパネルのコネクタです:
![](https://assets.st-note.com/img/1701325478155-sjdryfG2Wl.jpg?width=1200)
初代Macintoshではコネクタやバッテリーを示すシンボル(アイコン)は凸になっていますが、Plusではすべて凹になっていますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1702864624156-VOXDdolfwW.jpg?width=1200)
マウスケーブルのプラグのシンボルも512Kのものは凸で表現されています。
Plusのマウスケーブルのプラグはどうなのでしょうか?【情報求む】
![](https://assets.st-note.com/img/1703292845154-SmRKmtKalh.png)
Plusのフロッピーディスクドライブ接続端子を示すシンボルは、外部フロッピーディスクの挿入口が一直線のスリット(実物の外部フロッピーディスクドライブと同じ)に変更になっています。
SCSIの追加
PlusにはSCSIが追加になりました。
これは閉じていた(拡張させない)初代Macintoshとは画期的な違いでした。
ハードディスクをはじめ拡張機器を高速に接続可能になりました。
(規格が合うものはApple社以外の機材も接続できました)
SCSIは複数の機器が接続可能でしたがケーブルが太くターミナルも必要など取り扱いに癖がありました。
その後iMac登場前までSCSIは長く使われていました。
個人的には現在SCSIデバイスはまったく使っていません。
このため昔のサイクエスト(リムーバブルHD)のメディアなども読む術がありません。
シリアルポートの形状が変わりました。
従来のイメージライタに接続する場合はアダプターが必要でした。
ウィキペディアに次のように載っていました:
SCSIポートのスペース確保のために、本体背面のシリアルポート(モデム/プリンタ)がD-SUBからミニDINコネクタに変更されている。
コネクタは基盤に直付けのため横に並びます、このため幅の狭い(ミニDIN)コネクタに変更してSCSIの幅を確保する必要がありました。
同時に形状が似ている音声出力の位置は反対側に変更されています。
抜き差しの頻度が高いと思われる音声出力は、ネジでロック可能なマウスコネクタの隣がより望ましいとの判断なのでしょう。
二つのシリアルポートの間隔が小さくなったためか、コネクタの種類を示すアイコン表示はPlusの方が小さいですね。
Guide to the Macintosh Family HardwareにMacintosh 128K, 512Kのブロックダイアグラムが載っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1702446492446-YH82JMpgwh.jpg?width=1200)
同じくPlusのブロックダイアグラム
![](https://assets.st-note.com/img/1702446512993-iZjiAskzLU.jpg?width=1200)
構成はほぼ同じでPlusにはSCSIが追加になり、RAMとROM容量が強化されていることがわかります。
(細かく見るとRAMのアドレス幅が増えていたりします)
![](https://assets.st-note.com/img/1701593380926-IiepnPF4pn.jpg?width=1200)
エバンジェリストとMacユーザー会
実用性が増し長期間発売されたPlusはMac普及の起爆剤となりました。
Macの普及を推し進めたのは『エバンジェリスト』と呼ばれる、Macの魅力を伝える人の存在があります。
エバンジェリストは伝道師のことだそうです。
エバンジェリストとしては『ガイ・カワサキ』が有名です。
ガイはApple社員で仕事として技術的話題を社内外に分かりやすく説明・布教する(つまりMac用のソフトを作ってもらう)使命を持っていました。
MacTutor(当時のMacプログラマ向け雑誌)にも彼の名前が登場していました。
当時のMacユーザーは多かれ少なかれ私設エバンジェリスト的な行動を自らしていました。
もちろん私もそうです。
会社でアルバイトしていた学生に北大関係者が中心のMacユーザー会の存在を聞かされ遊びに行ったりしていました。
ユーザー会には自分の512K Macを持ち込むこともありました。
Sound Capという音声取り込みのハードとソフトのセットがあり、それでフロッピーディスクにFM放送から録音した音声をデモしたのを覚えています。
音源はユーミンの番組で冒頭の『こんばんわ、松任谷由美です』の部分でした。
すごく鮮明に録音再生できました。
ユーザー会に参加しMacの魅力に触れた人はPlusなど新機種を購入していきました。
このためその後は私の512K Macをユーザー会に持ち込む機会は少なくなりました。
512K Macの購入とアップグレードの出費があり個人で新しいMacにはもう手が出ない状況でした。
幸い仕事場ではMac II などを使っていたので問題なしでした。
個人で次に購入したのはカラーのLC630です。
Mac専門店
キヤノン販売の01(ゼロワン)ショップ1号店は1984年にオープンしたそうです。
特に地方ではMacの実物を体験する機会はなかなか増えませんでした。
そんな中でもMacに惚れ込んだ人たちによるMacショップが誕生し、札幌にも『ACアップ』がありお世話になりました。
幸い札幌にはゼロワンショップをはじめほかにもMacを扱うお店がありました。
当初Mac専門店は貴重なMacを体験できる場として親しまれていました。
私は『ACアップ』の的場さんからNIFTYのパソコン通信をすすめられ、いろいろ出会いが広がりました。
亡くなった旭川の大政さんと出会ったのもACアップでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1703297164612-XAKGVpp4V1.jpg)
出会った頃の大政さんは夏場はバイクの荷台にSEかSE/30を積んで旭川から札幌のACアップまで往復していたタフガイだったと記憶しています。
マジシャンクラブは1992年当時勤めていた株式会社コーシングラフィックシステムズの広報誌です。
もちろんMacでDTPしていました。(でもフォントはまだヒラギノではありませんね)
iMac登場のころにはMac専門店が札幌にも複数ありましたが、家電量販店や本家Apple Store の出店、オンライン購入も手軽になり姿を消していきました。
Mac雑誌の登場
1984年頃Macintoshの情報源としては国内で発売されていたアスキーなどのパソコン雑誌がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703327586881-FZFtD3SlAO.jpg?width=1200)
その後東京のMac専門店や、札幌でも洋書を扱うところではUSのMac雑誌を見かけることもありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703297253831-H7UTtsTBza.jpg?width=1200)
日本語のMac雑誌の登場はちょっと調べたところでは1986年の『MACワールド』日本語版が最初のようです。
MACワールドはその後雑誌名がMAC+に変更になりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703297295074-ElLoGW8jV8.jpg?width=1200)
(本文とは年代の違うものです)
続いて1987年に『MAC LIFE』が創刊されました。
1989年には『Mac Japan』が創刊されました。
ロングセラーのMacintosh Plusとの相乗効果でMac利用者が一気に増えました。
90年代に入るとMac専門誌はさらに種類が増えました(中には月2回発行で最新情報を争ったものもあった)が、一旦話をPlusに戻します。
マニュアル
私はアップグレードなのですべてのマニュアルは持っていないかもしれません。
またアップグレードの最後のロットらしいので、内容はMacintosh Plus登場時のものとは違う可能性があります。
Macintosh™ Plus
Plus用のオーナーズガイドです。
付属品リストがないため正式呼称が「オーナーズガイド」かどうかは不明です。
目次には「このマニュアルについて」「このマニュアルの使い方」のページが載っています(この表記は512Kカナと同じ表記です)。
もちろん完全日本語版です。
183ページで512Kマックのオーナーズガイドより20ページほど増えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1701324818010-rYyPf81Upn.jpg?width=1200)
基本的な構成は512Kのオーナーズガイドと変わりませんが各章のカラー写真が変わっています。
Plusのマニュアル(上)と512Kのマニュアルを見比べてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1702786306267-eFieaZKhjT.jpg?width=1200)
上のPlusにはハードディスクやイメージライターIIも写っています
![](https://assets.st-note.com/img/1702786314826-HEIlIoqRHD.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1702786323332-kp1UnsXOOP.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1702786331920-GByzMbiz07.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1702786341843-MvnohoG8Y9.jpg?width=1200)
下の512Kカナのマニュアルには初代イメージライターとテンキーパッドが写っています
![](https://assets.st-note.com/img/1702790729257-zS2RfU4D0K.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1702790742236-MMP2TJ4tF3.jpg?width=1200)
裏表紙の識別番号Plus用はJ030-1246-B、512K用は030-0687-Bです。
ソフトウェア紹介ページの写真も変わっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1703221725984-bun1XQvSOu.jpg?width=1200)
Plus(上)では画面の写真ではなく画面キャプチャーに枠を付けて着色しているように見えます。
MacProjectの画面には日本語が使われています。
デスクアクセサリーの使い方 が追加されました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703222617527-rsPiyjp7vK.jpg?width=1200)
ネットワーク対応になり「プリンタ選択」DAが追加になり、「コントロールパネル」DAも強化されました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703222105657-LTCmB68F05.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703222114439-HYqXxL7t7c.jpg?width=1200)
同じ写真が使われているページもあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703225188313-4IJxIWcbjo.jpg?width=1200)
操作法の章 512Kでは12ページ使って書類やディスクの操作・プリントなどを解説しています。
Plusでは18ページ使って「書類、フォルダ、アプリケーションを管理するFinderの使い方」を説明しています。
512Kでは「ディスクの管理」だった部分は、Plusでは「ディスクを管理するためのFinderの使い方」に変わっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1703225672354-1pjpZfTZEx.jpg?width=1200)
魅力的なアプリが並んでいます。
MacPaintとMacWriteのディスクは512K Mac付属のものとは違うラベルですね。
512Kでは「Font Mover」となっていましたが、Plusでは「フォント/DAムーバー」に変わっています。
Plusではフロッピーディスク上の古いシステムディスクの更新方法のページが追加になっています。
Plusではプリンタポートとモデムポートのコネクタ形状が変わりました。
そのため付録に必要な接続ケーブルの型番が載っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1703225672431-5UB6F2yijH.png)
Macintosh™ Plus 漢字Talk™
漢字Talk v1.1のマニュアルです。
縦横のサイズは他のマニュアルと同じです。
表紙と裏表紙はカラーですが、本文はスミ一色の46ページ(索引含む)です。
漢字Talk v1.1はv1.0に比べてレーザーライタが使用でき変換速度が向上したと書かれています。
![](https://assets.st-note.com/img/1701324488452-WXqvcsLTsS.png?width=1200)
裏表紙にはJ032-0028-B Printed in U.S.A.と書かれています。
漢字Talk v1.1 では変換ウインドウを使っていたことがわかります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703132123537-12x4lJ5ndb.jpg?width=1200)
日本語で表示するためメニューバーやウインドウのタイトルバーの表示が残念な感じになっています(文字を16ドットフォントで表示しているためです)。
アップルメニューの🍎の代わりに「あ」など入力モードを示していました。
次の画面では漢字Talkのシステムディスクは空き容量が143KBだったことがわかります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703132133794-uJYo3eMWBF.jpg?width=1200)
Macintosh Plus 内部ディスクドライブ
縦横のサイズは他のマニュアルと同じです。
表紙と裏表紙はカラーですが、本文はスミ一色の40ページ(索引はありません)です。
![](https://assets.st-note.com/img/1701324516602-e61Ii5Eslc.png?width=1200)
裏表紙にはJ630-5217-A と書かれています。
Printed in U.S.A.とは書かれていませんが、国内で印刷製本したものかどうかは不明です。
表紙は「Macintosh Plus 内部ディスクドライブ」と書かれていますが、アップグレード専用(たぶん)、Finder 5.1の説明にページを割いています。
目次には(数字はページ番号)
5 Macintosh Plus ディスクドライブキットの内容
6 起動ディスクを更新する
9 Finder 5.1 について
25 アプリケーションソフト内でのフォルダの使用
32 両面(800K)ディスクのイニシャライズ
35 起動ディスクについて
37 フォント/DAムーバを使って起動ディスクをカスタマイズする
略..新しいROMと800Kの内蔵ディスクドライブを装着するMacintoshへとグレードアップしました。
と書かれているのでアップグレード専用のマニュアルと思われます。
![](https://assets.st-note.com/img/1701324857716-X98wHpNFUM.jpg?width=1200)
「新しい階層ファイルシステムを使用できます」と書かれています。
これはHFS(Hierarchical File Systemの頭文字)と呼ばれるもので、その後HFS Plusに改良され長く使われていました。
一方初代Macintoshではフォルダはありましたが、内部的には階層のないフラットなファイルシステム(MFS)でした。
階層を管理するためには管理情報もディスクに保存しなければなりません。
このため400Kディスクのシステムでは、管理情報のために保存できる容量が犠牲になることを避けたと考えられます。
HFSでハードディスクやのちのCD-ROMにも対応できました。
インサイドMacのI Ⅱ Ⅲは処分してしまったようですぐ参照できないので、Technical Introduction to the Macintosh Family に載っていた図を紹介します。
![](https://assets.st-note.com/img/1703142478420-ZnDSyEIh0A.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703140001048-WY2H8AgIAn.png)
なつかしいMiniFinder
通常のFinderは(現在のFinderと同じく)フロッピーディスクの内容を確認したり、名称変更や複製などファイル操作ができます。
MiniFinderはアプリや書類の起動専用の簡易ランチャーで起動したアプリを終了するとMiniFinderに戻ります。
Finderはファイルとデスクトップ編集のフル機能を持っているため、フロッピーディスクから読み込むのにも(サイズが大きいため)より時間が必要でした。
このためか『よく使う書類およびアプリケーションソフトはMiniFinderの中に入れておくのが賢明です。』と書かれています。
フロッピーディスクの空き容量を増やすのが目的のように記憶していましたがちょっと違ったようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1701324866106-gf87PtwDOa.jpg?width=1200)
「プリンタ選択」DAで複数のプリンタを選ぶことも可能になりました(しかもすでにネットワーク*にも対応でした)。
*ここでのネットワークはプリンタ共有などのLAN(ローカルエリア)です。
![](https://assets.st-note.com/img/1701324876304-0ezszkJRXV.jpg?width=1200)
Macintosh Plus用外部フロッピーディスクドライブとPlus内蔵ドライブに挿入したフロッピーディスクはイニシャライズは「片面」と「両面」が選べます。
![](https://assets.st-note.com/img/1703138045313-0p89xR7U5R.jpg?width=1200)
Plusでも400K外部フロッピーディスクドライブを接続しそこに挿入したメディアでは両面は選べません。
システムディスク
アップグレードでもMacintosh Plusの起動ディクとガイドツアーが
付属していました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701325606235-5HLMWUPkO6.jpg?width=1200)
漢字Talkのシステムディスクとフォントディスクもありました。
印刷用には2倍サイズのフォントが必要なのでフォントは別のフロッピーディスクです。
![](https://assets.st-note.com/img/1701325615407-f9ADv5mPVe.jpg?width=1200)
イメージライタII
デザインも色も変更され機能的になっています。
私は購入しませんでした。
基本的には初代イメージライタに「足」を付けて奥を浮かせたような形状です。
アタッチメントがいろいろ増えて、対応アプリと専用リボンを使うとカラー印刷も可能でした。
カラー印刷についてはインサイドマックのQickDrawの章に書かれていました。
カラーリボンは4色(黒+3色)で二度打ちで8色程度を印字したように思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1701593482591-WoXYisZkTU.png?width=1200)
今回調べたら次の記事を見つけました。
wikipediaには幅広機種とLQの話も載っていました。
これらの記事によるとカットシートフィーダーやAppleTalkネットワークに接続するカードなどがあったようです。
公式情報として ImageWriter II: Technical Specifications も見つけましたが基本的な項目だけでした。
ImageWriter LQ
ImageWriter LQ は高解像度プリンタです。
アプリの動作確認用にキヤノン販売さんから貸出を受けた時期があったような気がします。
ドットインパクトプリンタで最大解像度は216DPIです。
封筒などにも印刷できたようですが、高価だった印象です。
ImageWriter LQ: Technical Specifications によると1987年から1990年に販売されていました。
Macの日本語環境
Apple社の日本語対応は漢字Talk v1.1 が白黒画面で16ドットの漢字フォントを使っていたため、12ドットの欧文フォントの画面デザインに合っていませんでした。
表示できる情報量も少ないのが問題でした。
Sweet JAM
画面デザインにあまり影響しない日本語環境としてエーアンドエー株式会社が出していたのがSweet JAMです。(製品名はリリース当初は「MAC日本語OS」その後 JAM の名称になり、さらにバージョンアップして Sweet JAM だったように記憶しています)
![](https://assets.st-note.com/img/1703384039394-baAQBfsvFD.jpg?width=1200)
エーアンドエー株式会社の沿革によると1985年8月登場のようです。
(時期的には最初のMAC日本語OSの登場なのかもしれません)
![](https://assets.st-note.com/img/1703147241293-vDXlsVog8E.jpg?width=1200)
Sweet JAMについて書いてある部分です。
![](https://assets.st-note.com/img/1703147405757-i3SKBelgDr.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703147415032-FSf2I41Aij.jpg?width=1200)
Sweet JAMは大河内さんが開発しました。
このマニュアルの最初にも Planing & Programing : Katuji Ohkochi と書かれています。
パッチを駆使した高度なソフトウェアで、安定して動作していました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703147471171-9xMRbvIw3r.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703147494761-0er1h5XCKy.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703147541194-UzxdfyqtKm.jpg?width=1200)
GomTalk
GomTalkはSystem 7.0なのでハードディスクが一般的になってから、Plus登場よりもだいぶ後のことです。
「GomTalk」は五明正史氏が開発した伝説のフリーウェアです。
参考資料
このnoteではMacintosh Plusのオーナーズガイドやマニュアル類のほか次の書籍を引用しています。
Guide to the Macintosh Family Hardware
Addison-Wesley 1990年第3版 インサイドMac I Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴシリーズの一冊(だったと思う)。
Macintosh Plus以降に対応している。
![](https://assets.st-note.com/img/1703146457867-mnT7jrZPBF.jpg?width=1200)
Technical Introduction to the Macintosh Family
Addison-Wesley 1992年 インサイドMacがFileなど内容別に分冊になってからのシリーズの一冊(表紙デザインからの予想です)。
Macintosh classic以降を解説している資料ですが、システムなどソフトウェアについてはPlusでも当てはまる情報が多いです。
![](https://assets.st-note.com/img/1703145821767-dxOH9kXEF7.jpg?width=1200)
Macintoshやソフトウェアなどの商品名は各社の登録商標・商標です。
「初期のMac用アプリ」へつづく
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![快技庵 高橋政明](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9832833/profile_4b095662ad7e81c87f504c6f761a1f34.png?width=600&crop=1:1,smart)