見出し画像

銀座の記憶 偶然の出会いがもたらした変化と成長

銀座の記憶

七年前のことだ。その頃までは六本木を拠点に、仕事も遊びも六本木がメインだった。夜はもっぱら六本木の繁華街へ足を運び、明け方まで過ごし、宿泊はパークハイアット東京・グランドハイアット東京・も宿泊したが当時はやっぱりリッツカールトン東京がお決まりだった。しかし、六本木もそろそろ年齢的に違和感を感じていた頃で、これからは銀座を拠点にすることを考えていた。

そんなとき、銀座に足を踏み入れるきっかけを与えてくれたのは、ふとしたきっかけで知り合った銀座勤めの女性だった。

彼女との出会いは偶然だったが、その出会いが私の生活を大きく変えるとは思ってもみなかった。当時、私は銀座について何も知らなかった。しかし、彼女が案内してくれる昼の銀座は新鮮で、毎回のように新しい発見があった。

彼女は様々な店を知っていて、その知識とセンスは流石と言わざるを得なかった。しかし、彼女の夜の顔については全く知らなかった。人のプライベートに深入りしない性格もあり、彼女の職業を尋ねることは一度もなかった。

半年が過ぎた頃、ようやく彼女が夜の銀座で働いていることを知った。しかし、その事実を知っても彼女は決して自分の店に来てくれとは言わなかった。店と客の関係ではないからと。私たちはあくまで、昼の銀座を楽しむ友人としての関係を築いていた。

彼女の案内のおかげで、私も次第に銀座界隈を知り、六本木から銀座に拠点を移すことになった。銀座の魅力を知ることで、私の生活も変わっていった。

そして、ITの進化に伴い、六本木から銀座、さらに横浜に拠点を作るも、出掛ける必要性がなくなり、現在では自宅内の事務所だけが全集客基地となっている。毎日、対応に追われながらも、充実した日々を送っている。

そんな私の変化に大きく貢献してくれた彼女も、今では銀座を離れ、昼の会社に正社員として就職し、毎日忙しくしていると聞く。銀座での思い出は、彼女との出会いと共に色褪せることなく、今も心の中で輝いている。

エピローグ

人生とは予期せぬ出会いと、それによる変化の連続だ。銀座での出来事は、私にとってその一つの象徴であり、かけがえのない思い出である。彼女との出会いがなければ、今の私は存在しなかったかもしれない。

現在、自宅での仕事に没頭しながらも、ふとした瞬間に銀座での記憶が蘇る。彼女が昼の会社で忙しく働いていると聞くたびに、その記憶が一層鮮やかになるのだ。

銀座の街並み、彼女の案内、そして共に過ごした時間。それらすべてが、私の心の中で今もなお生き続けている。

以上が、七年前の銀座での出来事だ。時の流れと共に変わることなく、心の中で大切にしている一つの物語。


いいなと思ったら応援しよう!