香港の若者を食い物にする人贩子と黒社会の全て。厦門よりの情報 。

以前書いた香港での黒社会の行動などについて内部事情の詳しい人物から話を聞けるってことで急遽1泊2日という慌ただしい日程で厦門に行ってまいりました。思った通り以上の最悪な手段を使って人贩子ビジネスなどを行っていた事が判明した。
今回の記事は情報源や被害者の安全などを考慮し氏名や具体的な住まいなどは伏せさせてもらいます。また今回の記事は信ぴょう性も高く取材費用なども嵩んだため有料のつもりでしたがテキスト版の今回も無料とさせて貰います。

朝一番の上海浦東行きのフライトに乗り乗り換えて厦門に着いたのが昼過ぎ…。ホテルにチェックインしてからVPNで情報提供者とコンタクトして東安区のとある菜館で飯を食いながら色々聞くことにした。

①本業では食って行けなく闇ビジネス手を染める

今回出会ったのは42歳の普段は長距離トラックの運転手をしてる河南省出身の男 劉(仮名)と表向きは職業斡旋業をして裏では主に香港や東南アジアへ密入国させる手配をする55歳の男 陳(仮名)とする。

劉は元々農業を営んでいたが長距離トラックの方が儲かると思い中古で8トントラックをローンで購入し厦門から成都や重慶また最も遠い所は綏芬河まで走ったという。ドライバーなって5年経つが昨今の不景気の影響か運賃を値切られたり、世界一高いと言われる高速料金も自腹という悪条件で酷い時は足を出すこともある様だ。劉には8歳の男の子がいて「彼の教育にかかる費用の事を思えば今の収入では満足に学校へは行かせられない…」
中国の格差社会の現実を改めて見せられた格好だ。

陳とは2年前にとある広東省のターミナルで会ったらしい…陳は元々黒社会とも縁があり様々な闇ビジネスをやってたらしい
「脱北者の手助けなどもやっていたよ。武漢で韓国のコーディネーターと落ち合い手配したバスに乗せて雲南省のミャンマー国境まで連れていく。途中で検問などもあるけど役人と顔なじみなので大抵は見逃してくれてるよ。」 それまで500人ほどの脱北者をミャンマーへ送り出したらしい。利益は1人2000元(日本円で約32000円程度)元締めでないから利益はそんなものらしい。

劉も自前のトラックの荷台に脱北者を10人ほど乗せて行ったこともあるらしい…1人当たり200元(日本円で約3200円程度)陳に比べると10分の1だが多い時は週2ほどあったので満更悪くない話だと当時を振り返っていた。

ただ去年から当局の締め付けも強くなり顔なじみの役人も「さすがに今まで通りだとこっちの手に手錠がまわる」っと言われたらしく呆気なくこのビジネスは衰退して粗利もなく悶々とした日々を彼らは過ごしてたらしい…。香港や東南アジアなどに密入国させる女性の手引きなどもやってたらしいがこれも当局が厳しく取り締まりするので滅多に仕事が来ない中で、香港での反送中デモが勃発した。香港政府や中央政府もデモの鎮圧などで躍起になるが益々エスカレートして今日に至るのはご存知の通り。

②いま香港は最高の狩り場

陳は初めこそはテレビでデモのニュースなど観ながら「かなり暴れてるなぁ…これは香港も終わりか…」なんて思ってた矢先に懇親な黒社会の幹部から「いい話がある!お前汕头に船を出せる知り合いはいないか?」と持ちかけられる…。香港へ密入国させる際に協力してくれる漁師や小型貨物船のオーナーなど知り合いがいるので快諾した。

「今回は1回で10万元なので相当ヤバい仕事かとは思ったがこんな粗利のいい話を断る理由もないからね」っとやや興奮した口調で話してくる。

しかも協力者にも1人あたり1万元という破格でこれを断る連中ももちろんいなかったよとも付け加えてくる。

今年の7月に幹部から人選の依頼が来て「船頭2名 運転手5名 あと最低70キロの荷を簡単に運べる人間を20名 女性を4名揃えてくれ!」っと陳が少しいぶしかげに話す。その運転手の1人が劉だ!
「1回1万元ならトラックのローンの足しにもなるし多少ヤバい物かもと思ったが背に腹はかえられぬよ!」っと劉。

船頭はすんなり決まり運転手も劉の伝で5名とトラックも用意でき、その屈強な男達は炭鉱やチベット鉄道の仕事を終えた民工で何とか揃えたみたいだ。

「それを伝えると「7月19日に全員集合してくれ!」っと言われとある倉庫に集まったんだよ。」

その倉庫には陳と似た編成の集団が5組ほど揃っておりまた元軍崩れなのか得体の知れない男達200名ほども集まっていた。
「これは麻薬だな…」っと陳はその時はそう感じたらしい。「ここでバレたら間違いなくその場で射殺されるか逮捕されても死刑…行くも戻るも地獄だ」っと覚悟を決めたらしい。それは劉も同じ思いだったらしく2人揃ってため息をついていた。

「それから「今すぐ広東省の〇〇へ向かえ!」って言われて急いで向かったんだよ…着いたのは翌日20日の夕方頃かな?そこで初めて「香港からの荷が大量に来るから暫くはこの街で留まって欲しい!」って…いよいよ麻薬類かと本気で思ったよ。まさか想像を絶するものとは思わずにな…」 タバコを吹かしながら続けて陳は言う。
「軍人みたいな200人の集団がそれぞれボートに分散して香港へ向かったんだよ。日も暮れて真っ暗な海にな…まあその翌日に鉄道の駅で暴力沙汰事件あっただろ?俺はその時思ったね!奴らの仕業だ!ってね」
劉も続けて「あの連中が香港へ向かったのは予想出来たよ!ただ何しに行くのかは俺たちじゃわからなかったけど少なくとも麻薬などのブツを取りに行くというものでないと理解出来たね」
「ああ…これは香港は最大の狩り場だな!」既に広東省での滞在が数週間もすると2人やまた他の連中もそう思えて来たらしい。

③ 拉致と選別と人贩子の目利き

「そうだ!俺たちの他にも有力な奴がいるから呼んでみるよ!」っと陳がどこかへ電話した。どうもその時に知り合った同業者らしい…。
「ちょうどこっちに来てるから10分もあれば来れるよ!」 私はすかさず「どういう関係の奴だい?」と尋ねると「まあその時に聞けばいいよ!あんたがもの凄く興味を持つ人物だよ」っと笑う。

15分くらい経った時にタクシーで乗り付けて来た人物は中肉中背の歳は30代くらいの男だった。
「あんたが色々聞きたい事のある奴かい?」少しヤバいかと思ったが敵意は見られなかったので「そうだ!実際何が起きてるのかを知りたくてね…」っと返した。

男は孔(仮名)と名乗り大っぴらに「俺は人贩子なんだ!」っと言い出す。念の為に陳に聞くと本当らしい。
「俺はこいつらの後からかな?奴(幹部)から「いいブツがもうすぐ手に入るから見に来い!」っと来たんだ!いまブランド化した女が高値で売れるからね…俺は咄嗟に「香港女」だな!っと思ったよ」っとおもむろに資料を広げて見せてきた。

その内容は客からの注文書とニーズを詳しく書かれているものだった。
例えば
身長160~165で小柄 など身体の特徴からナイキやadidasのスポーツシューズの似合う女の子とかまで様々な要求やニーズなどこと細かく書いてあった。

この中でメガネ 太ってるなどは除外と書いてるのでそういう人達は助かったんだろうか?

「いま香港の暴徒共は犯罪者ってわけよ!つまり何をやっても咎められないんだよね。こんないい話はないよ。」っと孔は商人らしくケラケラと笑いながら語ってくれた。
「しかし金額も高いだろうから買えるやつなんてそう滅多にいないだろ?」っと私が聞くと「ところが近頃は地方でも金持ってるやつは多いんだよ!他に使う事ないから金が溜まるんだろうね。」
ちなみに孔が言うには香港女性1人 はベンツが1台買えるくらいらしい…。孔の取り分はそこから2割なんで1人日本円で200万円手に入るみたいだ。

「まあ元手はタダみたいなもんだけど5万元ほどは実行犯に払わないとダメだからね…まあ5万元で仕入れて輸送賃やアフターケアなど経費乗せて100万元ってとこだね。」っと孔はこう続けて言った。

「どういう流れでやるんだ?」との質問に孔は紙とペンを要求したのでそれを渡すと図式風に書き出した。それを見ると内容はこうだ。

香港で拉致した女性を乗せた漁船が埠頭に着く→不当で待機してる運び子が漁船に乗り込んで女性を抱えて運び出す→埠頭にあらかじめ用意した貸倉庫内の部屋まで運びそこに用意したベットにひとまず寝かせる。→そこで色々アフターケアなどした後にトラックに乗せて客元へ送る。

ざっくりこんな流れだが陳と劉が詳しく言おうっと「実際にこの目で見たからな…。」っと話し出した。かなりリアルで言葉では上手く伝わらないと思うのでマガジンではイラストもつけて置こうと思う。

④用意周到なのか変態なのか?生々しい手口とその後

デモ隊鎮圧のために出動する香港警察に紛れて先に現地へ向かった部隊がターゲットなる女性を拉致する。まず上陸した後香港警察車両を強奪またそれに類似する車両も調達して香港警察車両と偽装する。そして防警のレプリカを着用して実行するみたいだ。だいたい4チームほど別れて各地域でハンティングして人数は1チーム1~5人でターゲットは1名のみらしい。

各自が完了するとまず女性に麻酔薬を注射して意識をなくす。そして埠頭までは行きそこで一旦女性を作業小屋へ運び入れ履いてる靴の裏を丹念に洗うそうだ。「まあ裏に付着してる土やゴミやホコリで足がつく事もあるからね」っと孔。そしてそれらの事を終わらせるとまた女性を運び沖に停泊してる漁船へ運び入れる。

ここで香港側の連中の役目は終わりまた次のターゲットを捕獲しに行くそうだ。そして漁船に乗り換えて一度別の街まで行きそこから陸路を走りまた漁船に乗り換えて〇〇まで行くそうだ。「捕えた女性は肌身離さずずっと抱えたままにしないとね。だから屈強な男達が必要だったわけよ」

香港で靴裏を洗ってからは一度も歩かせないようにしてるみたいだ。少しの事で事が公になるのが命取りになるんだと思う。

漁船の中はハンモックを吊るしてあって女性はそこへ寝かせるようだ。
「そんなに長い移動時間だと女性も途中で目が覚めるんじゃないか?」との問いには「4時間に1回は注射するんだよ。一回目は強力な薬を使うが2回目は軽い薬でもコロッと寝てくれるよ」っとの事。
香港を夜中に出立して丸1日かけて汕头へ到着する。そして埠頭で待機するまた別の運び子が女性を1人また1人抱えて運び出す。「上陸する前にもしっかりと靴裏から肌などを洗うんだよ!潮風など付着してる事も想像出来るからね。」

「よく映像で捕縛されるシーンはうつ伏せ状態で連行するだろ?しかしこっちは常に公主抱だよ!仮に途中で目を覚まされても運び屋が直ぐに確認出来るからね。」※公主抱とは中国語でお姫様抱っこの事。

「まあ商品ひとつに運び屋4人だよ!常に交代制で抱え続ける役目さ!客元まで届けるまではね。その他に清掃員4人。常に清潔にする必要があるんだが中にはとんでもない奴がいてね」っと孔が切り出すと陳も劉も「おーアイツな!」っと相槌した。

「いやぁそいつどこかMっけがあるのか「おい!✖✖ 商品の靴裏など洗っておけ!」っと命じたんだよ!」
「そしたら何を考えてるのか自分の舌で靴裏を舐め出すんだよ!「おい!何考えてんだ?唾液付着するし汚ねえ〜だろ?!」っと言ったらそいつ」

「どうせ後から洗うんだからいいだろ?俺はこの子の履いてるadidasの〇〇が好きなんだよ!」っと来たもんだ」と呆れかえっていた。

「しかし香港ではレイプやら色々あるらしいがここでもそういうのあったんじゃないの?」っとの問いには孔はキッパリと否定した。
「商品に手を出すなんてありえないよ!それはみんなわかってる事だ!手を出して良いのは買った客だけだ!」どうやら性的暴行などはないようだ。

「しかしいくら睡眠薬で眠らせ続けても限度があるだろ?騒いだり暴れたりしないのか?」との問いには

「まあ始めは騒ぐさ!そして泣き叫ぶ者もいるけど自分がどういう立場に置かれてるかって事をまず諭すんだよ…。その役目は女性が担当するんだよね。」

「まあ暴れられると怪我されたりすると困るから手足は縛ってるけどね…ただ手首とパンツのバンド穴と両足の靴紐との間に結束バンドしてるだけさ…まあ彼女らの身の回りの世話?全て運び屋がやるからね(笑)日光浴もさせてるんだぞ?そうすると大抵はなんかその運び屋に身を委ねる気になるのかな?なんか安心しきって眠ってたりする子もいるよ」と孔は自信ありげに話していた。

何か想像とは随分かけ離れた現状に思えるがどうも彼らの言うことは本当らしい…。

しかしやはり疑問が残る。これから見ず知らずの所へ売られるなんて知ってそんな態度で居られるのか?「しかし売られると知ると流石に死を選ぶ人も出るだろう?まさかそれは内緒にしてるのか?」

⑤徹底的に人格を破壊するという恐ろしさ

この問いに「まあ監禁状態なのは事実だから中には冷静さ失う子もいるよ!しかし「これはお前らが侵した犯罪の報いだ!」っとしつこく諭すんだよ…。時に恫喝したり優しくしてやったりを繰り返しながらね…。そうするとだんだん人格崩壊してくるのでそうなれば後はなんにも心配要らなくなるのさ!」っと孔はまたタバコに火をつけてこう話したのだった。

「もっと詳しく知りたいんなら拉致行動者や運び屋の連中を紹介するよ!」っと孔はおもむろに携帯を取り出しどこかへ電話を始めた。

どうやらその人達からも話が聞けるようだ!

やはり香港のデモで一番恩恵を受けるのはこういう闇ビジネスの連中なんだとつくづく思う。

次は実行犯や運び屋から聞いた話から更に香港のデモ隊に襲う恐怖のカラクリを一挙公開この話の続きはマガジンvo1 にて。

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