シリーズ アフターコロナ 第3 【製造業】
シリーズアフターコロナ 第3として製造業特に生産現場などについて書いてみようと思います。
これは東京新聞の記事から
https://www.tokyo-np.co.jp/article/59302
1年で52万人減 製造業の雇用、コロナショックで本格悪化の恐れ
総務省が2日発表した8月の労働力調査によると、製造業の就業者数が前年同月比52万人減となり、リーマン・ショックの影響があった2010年1月以来、10年7カ月ぶりの下げ幅を記録した。コロナ禍では飲食や宿泊などサービス業の減少が目立っていたが、今後はリーマン時のように製造業でも本格的に雇用が悪化する恐れが出ている。
全産業の完全失業者数(季節調整値)は前月比9万人増の205万人、完全失業率(同)は同0・1ポイント上昇の3・0%で、雇用の悪化は緩やかに進んでいる。
だが専門家の間では、製造業の落ち込みが今後も続き、失業率の上昇が加速するとの予測が広がる。飲食業の場合は家計を補助的に支えるパートが多く、離職してもすぐに次の仕事を求めないケースが目立つため、統計上は失業者に数えられないことが多い。しかし、製造業は家計を中心となって支える人が多く、離職が統計の数値に直結するためだ。
労働組合「派遣ユニオン」の関根秀一郎氏は「製造業の拠点が多い地域で派遣切りが増えてきている」と現状を説明する。リーマンの際は、製造業の就業者が大きく減ったことが社会問題化し、失業率は5・5%まで悪化した。
日本総研の山田久氏は「製造業の雇用でコロナの影響が本格化するのはこれから」との見方を示し、「正社員の雇用調整も始まって失業率が悪化していく可能性は高い」と予測した。
一方、厚生労働省が2日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1・04倍で、前月から0・04ポイント低下した。8カ月連続で悪化している。(東京新聞10月3日掲載より)
この中で製造業は家計の中心になってるケースが高くそれが統計に直接影響が出るとの指摘もあり、また派遣ユニオンの関根氏の「製造業の拠点が多い地域で派遣切りが増えてきてる」との指摘もあるが、前者はコロナ渦で各国が外出制限や経済活動自粛などで消費マインドの低下また公共事業などのプロジェクトの休止や凍結などによるだろうし、後者はシリーズアフターコロナ第1【雇用】の中で私が述べた背景がある。これも感染症の非常に厄介な問題と改めて思い知らされた事でしょう。
現在ワクチン開発や※抗ウイルス薬
※抗ウイルス薬(既存薬の転用)
現在、COVID-19に対する抗ウイルス薬の候補に挙がっている既存薬は、▽レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)▽デキサメタゾン(先発品は日医工の「デカドロン」)▽ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)▽シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)▽ナファモスタット(先発品は日医工の「フサン」)▽カモスタット(先発品は小野薬品工業の「フオイパン」)――など。
などの承認や投薬など進みある程度コロナを抑えつつある兆しもあり、人々のウイルスとの共存その為の感染防止への取り組みなども功を奏してる。やがて製造業なども年末から年明け過ぎには復調してくだろうと小生は思ってます。
ただこのシリーズで述べてる通り"三密回避" というトレンドは製造現場でも無関係にいられない事実は抑えて置く必要があります。
現在工場長の方やライン長の方また生産管理の方々とお話する機会があるのだが、その中で三密回避の取り組みについて紹介したいと思います。
2交替4班制という新たなシフト
これは早番と遅番と別れて生産をするのだがこの中で早番遅番の中でさらに2班づつ分けて休憩時間や食事時間で休憩室や食堂を密にしない工夫をされてます。
特に物流系となるとなるべくエレベーター内で密にならないように各階に人を配置して各階の人が重ならない様に工夫されてる。あとトラックへの荷物の出し入れもパレットなど活用してフォークで出し入れする工夫したり積み込みや積み下ろし時間を拡大させてなるべくトラック内に人を増やさない様にしてる企業もある。
アフターコロナのライン作業は?
大量に物を生産する場合ライン作業が有効であるが三密回避の為に人との距離を最低1mまた空調などの風向きを考慮すると人の配置を変えてライン工程のレイアウトを1から見直す事が求められて来るかと思われる。
現在の自動車工場でのライン作業
(トヨタ自動車より)
今後は以下の画像の様にセルライン工程が軸になりなるべく1人の職人が一定の工程まで作り上げていくのが主流になってくると予想する。
(Ferrariマラネロ工場より)
つまり従業員同士の密を防ぎつつ製品の質を落とさずさらに顧客が満足する物を提供する。量より質へのスイッチが今後の製造業に課せられるテーマになってくるかと思われる。
もちろん自動化される部分は徹底的に自動化されまたオンラインで可能な部分も積極的にオンラインに切り替え実際の現場はより労働環境の向上と密を避ける職場作り…これがアフターコロナでの製造業の姿ではないだろうか。
今回のシリーズアフターコロナ 第3として日本の基幹産業である製造業について書いてみました。やはり製造業の業績で日本経済が左右される事を考えると一度製造業や物流業にも注目してもらい大いに今後の道標として参考にして頂ければ幸いです。