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20年前の「冤罪」をめぐる本格サスペンス!Apple TV+で配信中のドラマ「真相 Truth be told」について※ネタバレ

「海外ドラマフレンズ」は、海外ドラマ好きの26歳女性と29歳男性が海外ドラマについて自由に楽しく語るアカウントです。YouTubeポッドキャストで音声配信もしてます。今回は「真相・Truth be told」について話していきたいと思います。

作品概要

「真相」はApple TV+のオリジナルドラマシリーズ。2019年の12月から配信をスタートし、全8話で完結済み。1話45分程度で計6時間ほどなので、すこし長い映画くらいの感覚で、気軽に観られます。

あらすじ

主人公はポッドキャスター。元ニューヨークタイムズの記者で、現在はフリーの記者として活動しながら、人気の犯罪調査系ポッドキャストを配信している。ちなみにアメリカでは日本と比較にならないくらいポッドキャストが普及していて、中でも「犯罪ドキュメンタリー」というジャンルのポッドキャストが人気だそうです。

その記者でありポッドキャスターの主人公が、20年前に新聞記者だったときのこと。ある少年犯罪の事件に関する記事を書き、とても話題となった。本人もその記事きっかけで名前が上げたという、いわば売れるきっかけになった事件。20年後の現在になり、事件当時の取り調べの様子を写したビデオが流出したことで、「冤罪」の可能性を感じた主人公は事件の再調査をはじめていく。

20年前の事件とは、ある一家の自宅に夜中なにものかが忍び込み、父親を刃物で刺殺したという事件。近所に住んでいたの17歳の少年・ウォーレン・ケイブが犯人として逮捕される。しかし、凶器などの物証は見つかっておらず、有罪の決め手になったのは殺された男性の娘の目撃証言だった。

この証言をした時の様子を写したビデオというのが、先述した通り再調査のきっかけとなる。そのビデオには、明らかに気が動転したような、本当のことを言ってるかどうか怪しく見える証言の様子が映っていた。

ちなみにこの証言をした女の子は双子の姉妹で、妹は事件後に失踪してたりとか、当時証言した姉はな少し様子がおかしかったりと、主人公が調査をしていくうちにさまざまな事実が明らかになっていく。まさに知られざる「真相」を追い求めていくという本格サスペンスドラマだ。

キャスト

オクタヴィア・スペンサー(ポピー・パーネル)
『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』でアカデミー賞助演女優賞受賞。その後も『シェイプ・オブ・ウォーター』『ドリーム』など、オスカーが絡んでくる作品に出演する名優。本作では総合プロデューサーとしてもクレジットされている。

アーロン・ポール(ウォーレン・ケイブ)
『ブレイキングバッド』のジェシー・ピンクマン役が有名。続編映画『エルカミーノ』では主演も務めた。本作では20年前の事件の犯人とされた少年の役で、ジェシー以上に過酷の人生を歩んでいる男をみごとに演じる。

リジー・キャプラン(レイニー・バーマン/ジョジー・バーマン)
『グランドイリュージョン』『マリアンヌ』などに出演。双子のレイニーとジョジーの一人二役を見事に演じた。

トレイシー・トムズ(デジレー・スコビル)
主人公の妹役。タランティーノの『デスプルーフ』でのスタントウーマン役が印象的だった。

ブレット・カレン(アーロン・ケイブ)
ウォーレン・ケイブの父親役。『ジョーカー』のトーマス・ウェイン役などで知られる。

難しすぎず、ほどよい尺で、とても見やすい一作

いわゆるリミテッドシリーズ形式(短尺かつ1シーズン完結)で、サクッとみられる良作サスペンス。先の読めない展開にワクワクしながら見ることができた。

サスペンスだけど複雑すぎないストーリー展開なので、話に置いていかれることもあまりし、もし「ん?」となっても、劇中の「ポッドキャスト」の部分でそれまでのストーリーを補完・説明してくれるという親切な構成となっている。

アメリカのポッドキャスト事情

主人公の住む家がかなりゴージャスで、ポッドキャスターってそんなに儲かるの?と思い調べてみた。

フォーブスが出している推定年収ランキングによると、ポッドキャスト番組『The Joe Rogan Experience』を配信するジョー・ローガンは、年間3000万ドルを稼ぎ出しているという。市場規模(広告、収益)も2000億~3000億ほどで日本国内の映画の市場規模が2000億程度と考えるとかなりの規模であることがわかる。

キャストがいい

アーロン・ポールがいい!寂しそうな表情や目、しゃがれた声など、なんか全体的に犬っぽい。顔が童顔(ベビーフェイス)なので、17歳のまま大人になってしまったようなウォーレンを見事に演じて切っていた。アーロン・ポールはちなみに現在40歳とのことで、見た目に若さに驚く。

オクタヴィア・スペンサーもさすがの演技。コミカル寄りりシリアスな役とうのは個人的にはあまり見たことがなかったので新鮮だった。あと珍しくちょっとセクシーな女性としても描かれており、はじめてオクタヴィア・スペンサーが美女に見えた。

一人二役を演じたリジー・キャプランも素晴らしかった。とにかく目が大きいのだが、目の演技で双子の姉妹を見事に演じ分けていた。

マイケル・ビーチ(ポピーの夫役)は、「ER緊急救命室」「サードウォッチ」でレギュラー出演しているほか、映画もドラマもいろいろ出演されている多作な俳優。本作ではポピーに対し非常に理解のある優しい夫を演じ、見た目もかっこいいし、非の打ちどころなしの役柄。

主人公の捜査方法が荒い

主人公のポピーは操作をするうえで、倫理的にも法律的にもアウトなことしまくる(スマホ盗むとか)。また、犯人決めつけて動きすぎるので、そのせいで途中二人も死んでいたりする。強引さがあってこそ捜査が成功したともいえるのだが…また、聞き込み相手が記憶力良すぎてすごうと思った。20年前の事件について結構覚えてる。

最悪の刑務所

アルカトラズのように海の果てにある刑務所で、刑務所シーンの入り際には毎回しつこいくらい象徴的な海を越えるカットが挿入される。

17歳で刑務所に入り、自衛のために仕方なくネオナチグループに入るウォーレン。ネオナチのリーダーであるじじいに慰み者にされていたウォーレンだが、最後は見事な復讐を果たす。

あと、チラっと出てきた黒人グループめっちゃかっこよかったね。囚人服をあんなにかっこよく着られるものなのか。

Appleの製品がよく出てくる 

Apple作品がよく出てくるのがちょっとおもしろかった。わざわざ「hey, siri」とか言わせる。さすがApple TV+の作品。

リミテッドシリーズは今後より流行りそう?

最近、配信サービスの傾向として1シーズン完結かつ、話数が10話以下のリミテッドシリーズが流行っている気がする。

やっぱり海外ドラマの楽しみのひとつは長時間見た末にすべてが回収される爽快感や、見切ったという達成感だと思っていて、そては映画では味わえない要素のひとつ。

リミテッドシリーズで、そういう意味でそのおいしいとこ取り。特にサスペンスなら6時間あればいろいろなタネをまけるし、リミテッドシリーズに向いているジャンルだと思った。

音声でも話しています↓



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