勉強って必要なの?
勉強が必要なのか、将来自分の役に立つのかはわかりませんよね。
山に登るとしましょう。
日帰りの予定です。
何を持っていきますか?
登山用のシューズ、背負えるバッグ、水、お菓子、食べ物、帽子、
山の地図、一応スマホ。
これは必須だと思います。
他には何か要るでしょうか?
雨が降ったときになかったら困るので、雨具、着替え。
怪我をする可能性があるので、バンドエイド、包帯。
藪を歩くかもしれないので、軍手。
滑落するかもしれないので、ロープ。
二班に分かれるかもしれないので、再合流時に必要な呼子(笛)。
簡易トイレ。
サングラス。
虫除け。
日焼け止め。
天候が悪化して下山できなくなる可能性があるので、テント。
熊が出るかもしれないので、熊除けスプレー。
もしもの時があるかないかなんて、わかりません。
だから、持っていかない。準備しない。
何も起こらなければ、荷物が軽くて成功です。
けど、なにかあったら、
命にかかわります。
あるかないかわからないけど、できるだけ準備しておこう。
こういう人は、生き残る可能性が高くなります。
人生も同じです。
プロの陸上選手になるから、数学は勉強しなくていい、かもしれません。
けど、なれなかったら?
足を怪我して走れなくなるかもしれません。
小説家として生きていくつもりなので、英語と科学と物理と数学はしない。
小説家になれるかもしれません。けど、なれないかもしれません。
面白い小説を書いても、高く評価してくれる人が少なかったら、
小説家として生きていけません。
才能と努力、これでは足りないんです。
才能があって、努力しても、怪我や周囲の妬み、見る目がないなどの理由で、稼げない人はたくさんいます。人生には運が大きく働きます。
宝くじで10億円当たることを前提に生きていくことには、大きなリスクがあります。当たる人の方が少ないんです。
だから、当たらない場合に備える必要があるんです。
慎重な人は準備をします。
だから、生き残る可能性が高くなります。
人生のマイナスリスクを小さくすることに勉強は役立つと、多くの人は考えています。必要なことだと思っています。だから、やる気がなくても勉強しているんです。
勉強はやらされるもの、学習はするものと先生は言っています。
「勉強するように」と、言われたことがないという幸運な人も世の中にはいます。羨ましいですね。
こういう人は、たいていのばあい、自分から学習しています。
自分の興味に従って学習しているので、義務も責任もプレッシャーもないし、楽しんでいます。
「勉強するように」と言われてしまう人は、
今のは「英語を勉強しろという意味だな」と考えて、
それは無視しましょう。
で、自分が好きな世界史を学習しましょう。
別の機会にも「勉強するように」と言われたら、
今のは「世界史をしろという意味だ」と考えて、
英語を自主的に学習しましょう。
やらされている、命令されている、指示されている、義務になっているという感覚から抜け出しましょう。
自主的に学習していると、もっと知りたい、なんでこうなっているんだろうという好奇心が湧いてきます。
私は世界史を好きなので、先生がくれる分厚いテキストを見ると、こんなに知らないことがいっぱいある、嬉しいーと思います。もっと知りたいと思うんです。
苦手な科目は、うわー、こんなにある―と思ってしまうので、英単語の本は薄いものにしています。
ただ、憶え方を工夫したり、学習法をいろいろ研究しています。
先生がくれた現代文の裏技にも、自分で考えた技を付け加えたいと思っています。
そうやって苦手な科目はあっても、受験学習自体は楽しんでいます。