第7話 怪談『お婆さん』(バス・お題「病院」)
私が膵炎という病気で入院しているときの話しになります。4人部屋でしたが、部屋で仲の良い人もいなく、私よりご年配の方ばかりだったこともあり中々話す人もいませんでした。そんなこともあり共同スペースにあるテレビをよく利用してました。
やはり同じ方もいるみたいで、二、三人は顔なじみになっていきましたね。
クリスマスの時期で何もやることなく、さみしくテレビを皆でみていたのもある種楽しかったです。
年末の頃ですかね、その中で退院する人がでてきたんですね、その方川村さんとしておきたいと思います。今日で退院するから折角仲良くなったから、とこんな話を話してくれました。
川村さんは肝臓を壊し、以前にもこの病院に入院していたそうです。
その際に最初のほうは肝臓の調子がかなり悪く苦しんでいたそうですが、落ち着いてきてそろそろ退院もできそうかなという時に、夜目を覚ました時にベットの頭の位置にお婆さんがこちらをじーっと見つめて立っていたそうです。
うわっ!幽霊を見てしまったと思ったんですが、身体は金縛りとかにかかっていなかった為、人を呼ぼうと思いナースコールを押しました。直ぐに看護師さんが来てくれて、おばあさんはアルツハイマーなんでたまに出歩いて場所わからなくなることあるんですよねーと
あー、幽霊とかではなかったんだと安堵と共に何故自分の枕元にと怖くなったそうです。
その後もおばあさんが立って看護師さんを呼んで部屋に連れて行ってもらう事が続いたそうです。
あまりに続く為不気味に思い、朝担当の看護師さんに
昼間に点滴を変えるタイミングで、夜中におばあさんでアルツハイマーの人がいて何時も担当の看護師さんにはお世話になっていましてねーと雑談がてら話したら急に険しい顔になってその看護師さん半月前に亡くなってますよと。心臓が飛び出る思いだったらしいです。 そもそもナースコールを鳴らして毎回あの看護師さんしか来ない事、その時に気づいたらしいです。
そのおばあさんはその看護師さんがお気に入りだったらしく、専属で担当してたみたいですが胃腸の重い患いがあり亡くなったと、そして、その雑談をしている看護師さんから実は、、、
今、川村さんがいるベットで入院して、亡くなりましたと、恐らくそのお婆さんは親切な看護師さんに逢いに看護師さんが亡くなったベットにきてたんではないかと、直ぐに部屋を変えてもらったけど、色々怖かったなーと、それでね、今、バスくんがいるベット、そこなんだよねーと
私も部屋を変えてもらいました。