第57話 怪談『迷い道』(バス・お題 『幽霊』)
これは、ある化けトンに車で向かっている友人の話です。 その日、私たちは4人で愛知県では名の知れた化けトンに向かっていました。
「ねえ、道あってる?」
「うーん、あ、こっちの脇道かも」
そんな話をしながら山道に入っていきました。
旧トンネルの為、山の中にあるのは間違いないのですが、初めて行くために迷っていました。
「そろそろ頂上よ、まだないの?」
「おかしいなー、ちょっとこの辺り探してみるか」
と車から降りて探すことに。
「ちょっとー、そんな森の中入ってくの?」
「少し行ってみようよ」
と森の中に入ることに、そんな中に本当にトンネルがあるのか半信半疑でしたが、友達に誘われるまま着いて行くことに
「大分来たんじゃない、そろそろ戻ろ」
「ちょっと待って、あそこ」
と指を差した先にはトンネルの入口のような物が見えました。
「行ってみようよ」
「何これ、防空壕?」
それはトンネルではなく防空壕のように見えました。
「トンネルじゃないけど、これはすごいな」
「ねえ、チェキとろうよ」
と写真を撮る事に。
「どう綺麗にとれた?」
「おい、ちょっと見て!」
「え?! 何これ」
そこに、ぼんやり浮かんで来たものは白い光で鳥居の形をした物が浮かび上がりました。
「怖い、なにこれ」
「あ、消えた」
浮かんでいた白い鳥居は3分くらい立つと消えてなくなりました。
「なんか、やばいんじゃない?」
「帰るぞ」
と足早に、車に戻る事に。
その時私は、走りながら振り返ったのですが、そこには、こちらを見つめる沢山の人達の幽霊がこちらを見ていました。
果たして、あの鳥居が守ってくれたのか、それとも霊を連れてきたのか、今でも分かりません。
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