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第45話 怪談『修学旅行の怪談』(バス・お題 『旅』)

高校の時にはよく友達と怖い話を話し合っていた事がありました。
その中でこんな話を先輩から聞きました。
以前にもよく話してますが、話をまとめて語った事はなかったのでこの機会にと思い、まとめてみました。

これは、その学校が全寮制だった時に起きた事です。
寮では門限があり、朝の朝礼がありと何かと大変でした。外出する時、帰宅した時には寮事務所に立ち寄り、在宅、不在が分かる札が全生徒分あり、そこを通り自分の部屋に戻るのが決まりでした。

たまに深夜に目が覚めて事務所の前を通ると、くらい事務所には何か得体のしれない物が居るような、異様な雰囲気を漂わせていますね。

3年生の10月には修学旅行があります。
行先は韓国でした。
この時期になると楽しみなのか、浮かれている人が多いですね。
修学旅行当日、3年生は全員、事務所にて、不在に札を変えて学校にいきました。

韓国までの行き方は、飛行機ではなく、フェリーでした。移動も楽しもうという学校の考えもあったそうです。
3年生がフェリーに乗り、そろそろ韓国までという所、フェリーのデッキでは、ふざけ合ってる学生がいたそうです。
寮の事務所では事務員さんが雑務をしている時でした、夜19時を回った時間に1人寮事務所に生徒が入ってきました。
「こんばんは」
「こんばんは」
そんな挨拶と共に名札を在宅に切り替え寮事務所を出ていったそうです。

トゥルルルルルルー、寮事務所の電話が鳴り挨拶を返した、寮事務員が電話にでました。

「すみません、今しがた生徒が1人海に落ちてしまい事故にあいました!」

「ええ!その生徒、大丈夫なんですか?」

「それが、ふざけ合ってる時にデッキから落ちて、船のスクリューに巻き込まれてしまい....」 

「分かりました、とりあえずその生徒の親御さんに連絡とります。」 

「よろしくお願いします。Y・Kです」

寮事務員はふと、先程入ってきた生徒を思い出しました。
3年生の不在の中に1つだけ在宅の札に変わっている所がありました。
それは電話で今しがた名前を聞いた、Y・K君でした。

そして寮事務員が見た生徒Y・K君だったと仰っていました。
 
その生徒、海の中で粉々になっており、骨も拾うことが出来なかったそうです。


この寮、元はグループ会社の看護寮だったそうですが、その時、その寮に住んでいた看護師が駆け落ちの末、心中したと言う話があり、その後たびたび亡くなった看護師を見たと言う話が出ていたそうです。

亡くなった人が戻りやすい場所なのかもしれません。


動画はこちら。



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