第69話 怪談『お風呂嫌い』(バス・お題 『水』)
ある方からの投稿からです。 その方、佐藤さんとしますが、学校を卒業し、会社に入社と同時に寮に入る事にしたそうです。
その寮は部屋は8畳ほどのワンルームでお風呂は共同になっていたそうです。 初めての一人暮らしという事もあり、とても嬉しかったそうです。
仕事では、徐々に慣れてきて、仲の良い先輩も出来、仮に岡田さんとしますが同じ寮の為、よく一緒に遊んだりしたそうです。
寮のお風呂とかも良く一緒に行っていたそうですが、その先輩、岡田さん、何故か、湯船には入らなかったそうです。
ある時聞いてみると
「あまり好きでないんだ」 と言われてそれ以上は聞かなかったそうです。
本当に良く遊んだそうで、スノボとかにも一緒に行ったそうです。 ある時、泊まりでスノボに行こうという事になり、一日、山で滑った後、旅館に行き、汗を流すため大浴場に行く事に。
先輩はお風呂嫌いなので、シャワーで済ませるのかと思っていると、
「いやー、久しぶりのお風呂はいいなー」
「あのお風呂あまり好きではないんじゃ、、、」
「あー、あのな、佐藤にだから話すけど、実はな寮のお風呂にはいってると水が赤くなってくんだ」
「え!そんなのないですけど」
「うん、俺も最初は水がおかしいのかと思ってたんだけど、誰にも見えてないんだよな」
「そんな事が」
「いや、もうそれ以上、入るのが嫌になって」
「そうだったんですね」
その後は旅行も終わり寮に帰ることに。
後日、余りにも気になってた為、寮務員の方と話す機会に聞いてみたそうです。
「昔なんですが、ここのお風呂で何か大きな事故があったりしたんですか?」
「なぜ、そんなことを?」
それは何故その事を知ってるのかと言う顔をしてました。
「昔な、お風呂の改装工事の時に天井から浴槽に落下した工事員の方がいてな、浴槽に血が溜 まるほどの怪我だったんだ」
その話を聞いた時にゾッとしたそうです。 先輩はその事を知らないようで、それ以上はこの件にふれないようにしたそうです。 佐藤さん、その後は寮の浴槽には入らないようにしてるそうです。
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