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第10話 都市伝説『神の子供』(BJ・お題「子供)


「子供」が今回のテーマですね。

ホラーの世界では、人を恐怖に陥れる子供を、アンファンテリブルなんて言いまして、その代表といえばやはり、映画『オーメン』に出てくるダミアンでしょうかね。以後、ネタバレにご注意ください。
6月6日の朝6時に生まれたダミアンを養子に迎えた父の元に、遠くから神父さんが現れ、「彗星を見て判ったのだが、あの子は偽りの王国を作る悪魔の子供で、危険だから殺した方がいい」と言います。その神父も含め、幼いダミアンの周りで次々と人が死にます。それが第1作目のお話です。
その後特にダミアンはさほど悪いことはせず、第2作目で悪魔の子として本領を発揮し始めるのが13歳のときのこと。
第3作目。またまたそれまでは大したこともせず、ダミアンは32歳になっています。自分を信奉する者を増やし、世界を牛耳ろうとしますが、最後には命を落とします。

反キリストの話ではあるのですが、実はこの物語の流れ、イエス・キリストについての話に似ているんです。
類似点を挙げていきましょう。
イエス・キリストの誕生には、めちゃくちゃ注目している人がいます。それは、よくわからない東のほうからやってきた博士です。やはり星を見て、イエスのことを知ったようです。「ユダヤ人の王としてお生まれになったかたは、どこにおられますか」と、幼子に会いに来て、プレゼントをしていきます。

その後、空白期間があって、12歳の時に、エルサレムを巡礼した時のエピソードが聖書に書かれています。驚くほど聖書の知識を持っていて、大人と議論をします。

そこからまた空白期間があって、30歳にヨハネから洗礼を受け、弟子たちと活躍します。後は有名な、十字架への磔と、復活です。

空白期間はどうなっていたんでしょ。とにかくダミアンの一生が、キリストのそれに重なりますよね。

いやちょっとこじつけだろう、と思う人もいるかもしれません。
あと、信者のかたは気を悪くされるかもしれません。

ただ、悪魔の話というのは、そもそもがキリスト教の話を反対にして作られるものなので、類似は当然というか、ちょうどひっくり返った物語なのだ、とも言えます。 

悪魔とは、キリスト教が、他の宗教の神をそう呼び、イメージを作って行ったものです。
だから他の宗教の人からしたら、キリスト教のほうが悪魔の宗教ということになるとも言えます。
実際、十字軍や魔女狩りなど、イエス・キリストの名の元に流れた血は多くありますしね。

あと、イエスはマリアが処女懐胎して生まれたということになっていますね。イギリスやアメリカでは、「私は処女懐胎しました」という女性を調査する研究がありました。残念ながら、本当の処女懐胎は見つかりませんでしたが。

また、裁きの日にイエスは再臨すると言われていますよね。これについては、ある組織が、聖骸布、ロンギヌスの槍といったものからキリストの血を手に入れ、イエスのクローンを作ろうとしている、いや、もう出来た?という話があるんですね。

処女懐胎で生まれるイエスは、マリアの卵子だけから生まれたはずですので、それが奇跡的に細胞分裂したと考えると、従兄弟や兄妹が交配するよりももっと血が濃いと言えます。すると極めて珍しい劣性遺伝子が発現します。奇跡を起こす能力を持っていたのはそれが理由かもしれませんね。
あと、女の子しか生まれないはずなんですよ。Y染色体が得られませんから。
イエス・キリストがミス・キリストだったとしたら、これ、極秘にされるでしょうね。聖書では家系図に女性の名前はほとんど載らないってくらいに、女性が低く扱われていますから、大スキャンダルです。

あ、空白の期間って、女の子であることを隠すための期間だったとかね。


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