「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」にでてくる神で一番弱いのはだれか問題。
1.はじめに
私は「即死チート」は、可愛い女の子がたくさん出てくる(そして退場する)のを楽しむ作品だと思ってますが、作者である藤孝先生の趣味もあって、キャラクターの強さランキングの考察も十分に楽しめる作品だと思っています。
さて、私はキャラクターのTier表をざっくりと整理して「即死チート」書籍版の感想を書きました。書籍版14巻時点での、最終Tier表は以下の通りです。
別格:高遠くん(即死チート)
Tier1:大賢者ミツキ
Tire1.1:超天盤級3大女神(UEG、ルー、アレクシア)
Tier1.5:超天盤級(魔王ゴルバキオンとか)
Tire2:天盤級(主神マルナリルナ、降龍とか)
Tier2.5:賢者級(賢者、大魔導士、侵略者(アグレッサー)とか)
Tire3:その他能力者(クラスメートとか)
ざっくりとしたTier表ですが、今見返しても結構正しいなと思っています。さて、Tier表にできることからも分かるように「即死チート」に登場するキャラクターの強さには、かなり明確な壁があります。
強:神>賢者>能力者>一般人:弱
神と名がつくキャラクターは、時間制御や自動復活やバトルソングシステムがデフォルトで使用可能ということもあり、賢者以下の能力者には圧倒的に優位に立ちます。(ここもざっくり言うなら、賢者は神の劣化版みたいなイメージです)
一方で「即死チート」世界の神の強さには、かなりの差があります。私がお気に入りのUEGは、どう考えても作中では、高遠夜霧くんと、大賢者ミツキ以外には無双できる実力者なのでTier表ではTier1.1に入れてありますが、あくまで自称は女神なんですよね。
さらにややこしいことに、「即死チート」世界では、人間による神殺しのようなジャイアントキリングがたまにあります。そして、神殺しをした人間は、能力的には神クラスなわけですが、必ずしも神に昇格するわけではありません。そしてややこしいことに、昇格した元人間の神もいます。
ちなみに、私が作中で一番のジャイアントキリングだと思っているのは、賢者ヨシフミによる殺神鬼タクミの撃破です。殺神鬼タクミは、複数の神を殺害してきた人間なので超天盤級ですが、元人間という弱点を賢者ヨシフミに突かれた結果、負けました。
なので、「即死チート」世界における神の定義というのは、明確でこれだと決まっているわけではなく、私はわりと雰囲気で書かれていると思ってます。
2.「即死チート」にでてくる神で一番弱いのはだれか問題
というわけで、今回は「即死チート」の神で一番弱いのは誰なのかを考えてみたいと思います。ちなみに、強い方は設定上UEGよりも強い大賢者ミツキで確定なので、非常に簡単なんですよね。
というわけで、一番弱い神を考えていくわけですが、はじめにでも書いたように、「即死チート」の神の定義は結構難しいので、ここでは以下のルールで考えます。
神を自称していれば神とする
天盤を渡れる能力を持つ存在は超天盤級なので神とする
神と互角以上の能力を持つ実力者は人間だろうと神とする
そのうえで、判定は私の独断でやっていきますので、ガバガバでも許してもらいます。悪しからず。
3.簡単なところから整理してみよう
とりあえず、作中で格付けが確定している神を整理してみます。
大賢者ミツキ>UEG≒ルー≒アレクシア(14巻の設定より)
UEG>ザクロ(上司ー部下なので)
ルー>ヒルコ(上司ー部下なので)
魔神マナ(妹)>魔神アルガバルマ(兄)>女神ヴァハナト(兄嫁)(3,4巻の設定より)
母神>マルナ≒リルナ>降龍(6巻の設定より)
大賢者ミツキが最強なのは確定でよいとして、作中ではほぼ互角とされている超天盤級3大女神の格付けですが、個人的にはUEG>アレクシア>ルーだと思ってます。
まず、ルーは、なんだかんだいって、2週目に魔王ゴルバキオンに負けているのが残念で、こと戦闘に関しては微妙なところがあるなと思ってます。
魔王ゴルバキオンは、元人間の超天盤級の能力者なのですが、能力は「俺はまだ本気だしてないだけ(アイソレイテッドアルカディア)」で、常時本気でないことから、強敵相手との戦いの中で無限にパワーアップできるというものです。このため、ヒルコの攻撃を受け切った後に、ルーの攻撃も受け切って撃破してしまいました。(まあ、これは半分ぐらいはヒルコが戦犯だと思いますが)
多分、UEGだったら、魔王ゴルバキオン戦は、初手の舐め攻撃を受けられた時点で能力を把握して、最大攻撃で倒してしまうはずです。UEGは普段はアホの子ですが、こと戦闘に関しては安心感が凄いです。
さて、アレクシアですが、アレクシアのモチベーションは大賢者ミツキへの偏愛です。ルーのモチベーションも愛情なので、この2人が「即死チート」世界で一番ドロドロしているわけですが、狂気度でアレクシアの方が上(女神の力の大半を大賢者ミツキに貢いだのはアレクシアなので)なので、その差でアレクシアの方が勝ちそうです。ルーは、ヒルコから「おかん」と呼ばれているように、「天盤の母」みたいな愛情が主体の超天盤級女神だったのだろうと思ってます。
UEGとアレクシアは、タイマンなら戦闘に特化しているUEGが勝つかな。なので、超天盤級3大女神は、私の中ではUEG>アレクシア>ルーで確定です。
ザクロとヒルコは、行方不明になったUEGとルーを探しに「即死チート」世界まで来ていることを考えると、UEGとルーの部下の筆頭神(ついでに、どこかしらの天盤の主神でもある)だと思ってます。なので、基本的に神としては上位神の実力はあるのかなと。立ち位置が一緒なので、実力もほぼ同じだと思っていますが、ザクロは性格的にものすごく冷静かつ理性的なので、個人的にはちょい強そうかな。多分、ザクロが魔王ゴルバキオンと戦ったら、早い段階でギブアップしてUEGに交代すると思うので。なので、ザクロ>ヒルコで確定です。
ここからは、ちゃんと考えないと格付けが確定できないので、主観で考えていきます。
4.格付けの続き
魔人アルガバルマ(兄)は、過去に「即死チート」世界を一度滅ぼしており、大賢者ミツキのグレートリセット+聖王システムにより1000年前に封印されています。世界が滅びたのに、主神のマルナリルナはどうしていたのかというと、多分性悪なので、見ていただけなんだと思ってます。(大賢者ミツキから介入しないように依頼されていた可能性はありますが)マルナリルナは主神なので、介入した場合は、魔神アルガバルマ(兄)に余裕で勝てたと思うんですよね。魔神アルガバルマ(兄)は、ある意味で聖王システムという人間の力の集合体だけで封印される程度の能力ともいえるので。
魔神マナ(妹)は、明らかに魔神アルガバルマ(兄)よりも格上ですが、「即死チート」世界の主神ごと滅ぼせるような強さには見えないので、マルナリルナには負けると思います。というよりも、マルナリルナは、雰囲気こそ小物臭いのですが、実力的にはかなり強い気がするんですよね。腐っても大賢者ミツキから主神を任されるだけの実力はあるでしょう。
そして、マルナリルナの強さは、主神ボーナス含みになると、ヒルコとザクロよりも強いと思ってます。というよりも、ヒルコとザクロの方が強かったら、上司探しがもっとはかどっていたはずなので。
あとは、ヒルコとザクロと、魔神マナ(妹)の格付けですが、ヒルコとザクロは、自分の意志で天盤の海を移動してきているのに対して、魔神マナ(妹)は呼び出されてきているので、ヒルコとザクロの方が格上かな。
あとは、降龍ですが、多分主神ボーナスがなければ、賢者にも負けそうですが、主神ボーナスの使い方はマルナリルナよりも上手そうなので、主神となってしまえば、野良神には勝てそうです。とりあえず、ヒルコとザクロにも有利をとれることにしましょう。というか、ここまで書いて思うのが、私は天盤の主神ボーナスをかなり強く見ているのだなということです。なので、天盤の主神が天盤級の神としての最上位で、それに単独で介入できるようになると、超天盤級というイメージで考えています。
というわけで、ここまでを整理するとこうなります。
大賢者ミツキ>UEG>アレクシア>ルー>>母神>主神マルナリルナ>主神降龍>ザクロ>ヒルコ>魔神マナ(妹)>魔神アルガバルマ(兄)>女神ヴァハナト(兄嫁)
ここまで格付けが整理できれば、あとは残りの主要なキャラクターを追加していけば終わります。
5.残りの神キャラクターについて その1
アルガンダ帝国皇帝こと天盤喰らいは、どうしましょうか。私の中では、主神マルナリルナには抵抗されるので、「即死チート」世界を食べることはできなかったと考えています。ただ複数の天盤を食べてきた実績はあるので、超天盤級の格を評価して、マルナリルナよりも格上にしておきます。母神は、あくまで主神としてマルナリルナよりも格上なので、ここも天盤喰らいの方を格上にします。
ただ、天盤喰らいは超天盤級としては、かなり野生生物よりなので、人型の超天盤級には劣ります。なので、漆黒の魔女ミランダとか殺神鬼タクミとかの方が格上になります。このなかだと、漆黒の魔女ミランダが、主神マルナを倒したのと、即死チートから見事に逃げられたので、一番格上でしょう。殺神鬼タクミは、賢者ヨシフミに負けてジャイアントキリングをされたのが、本当にしょぼいのですが、まあ過去の実績を考慮して天盤喰らいよりも格上にしておきます。
あとは、「ペルム大陸陣地取りゲーム(というか14巻を読み直したら、「フォーキングダム」が正式名称でした)」と「地底クエスト」に出てくる実力者を適当に評価すればよい感じです。改めて考えると、「ペルム大陸陣取りゲーム」の参加者には、明らかに神クラスの実力者(とくに一番強いLユニットはそう)がゴロゴロしているんですよね。賢者ヴァンが、賢者シオンに、賢者候補を見繕ってみると言っていましたが、確かに各陣営にそれなりにいるMユニット(ペルム大陸陣取りゲームにおける2番目に強いユニット)なら、十分賢者候補となりえるので、嘘は言っていなかったなと。まあ、賢者ヴァンは仕事しませんでしたけどね。
そう考えると「ペルム大陸陣取りゲーム」は、賢者ヴァンが大賢者ミツキを楽しませるために運営しているだけでなく、表に出すには強すぎる実力者を隔離するために用意した舞台なのだろうと思ってます。
とりあえず「ペルム大陸陣地取りゲーム」のLユニットなら、神クラスの能力があると思っていますが、それだとちょっと数が多すぎるので、各陣営の筆頭キャラクターだけを取り上げます。設定上、筆頭じゃないキャラクターもいますが、まあ良いでしょう。(スローライフ同盟筆頭の、偽即死チート少年とか、残念過ぎるので)
ヒメルン王国:女王エリザベル
スローライフ同盟:ハカマダトーイチロー
スードリア学園:スードリア
モムルス国:魔王ゴルバキオン
この中だと、ハカマダトーイチローがUEGと戦いになるレベルなので別格で強いです。次点でルーに勝利した魔王ゴルバキオンかな。一応、魔王ゴルバキオンは、天盤をいくつも渡り歩いた後に「即死チート」世界に降りてきた超天盤級の実力者なので、漆黒の魔女ミランダよりも格上にしておきましょう。
女王エリザベルは、ヒルコには勝てそうなイメージがありますが、超天盤級ではないので、とりあえずザクロの上に入れておきます。
スードリア学園は、ネームドキャラクターのスードリアが強く見えないのですが、とはいえいくら神とはいえ、モブキャラ(単眼の少年)を持ってきてもなあということで、ここはスードリアで我慢します。そして、スードリアは、UEGが襲ってきたという不運はあるにせよ、劇中での実力は賢者級にしか見えないのですよね。やっていることは、大魔導士イゼルダと同じにみえるので。まあ、目的である強者の育成の途中だったからということにしておきましょう。
というわけで、「ペルム大陸陣取りゲーム(フォーキングダム)」の筆頭キャラクターの格付けは以下の通りです。
ヒメルン王国:女王エリザベル(天盤級上位)
スローライフ同盟:ハカマダトーイチロー(超天盤級上位)
スードリア学園:スードリア(賢者級)
モムルス国:魔王ゴルバキオン(超天盤級)
この4陣営がゲーム上の制限なしで戦ったら、ハカマダトーイチローを有するスローライフ同盟が勝ちますね。そして、書籍版でも描写されていないけど、UEGはモムルス国も壊滅させているから、1週目の魔王ゴルバキオンも多分直接倒されているので、この点でもUEG>ルーが確定します。
6.残りの神キャラクターについて その2
あとは14巻に登場する「地底クエスト」決勝トーナメントの主要なキャラクターを取り上げます。
(1)鈴木久三郎(ワールドスレイヤー)
14巻には超天盤級の実力者がそれなりに登場しますが、鈴木久三郎こと「ワールドスレイヤー」は明らかに別格に書かれています。主な実績は、「地底クエスト」を真っ二つにして終わらせたのと、大賢者ミツキに挑戦して惨敗しました。とりあえず億に近い天盤を真っ二つにしてきたという本人の実績と女神アレクシア(10%)を半分にできたことを考慮して、まず超天盤級上位とします。能力は、どんな存在(天盤等を含む)でも刀で切ることができるというシンプルなものですが、明らかに強いです。
大賢者ミツキには惨敗したので、それよりは弱いのは明らかですが、じゃあUEGには有効なのかというと、女神アレクシア(10%)には勝てたので、多分女神アレクシア(100%)やUEGも倒せる気がします。なんというか、鈴木久三郎の能力は、出力の問題ではないため、10%も100%でも問題なく勝てる気がするので。
じゃあ、三大女神の力を貢がれているはずの大賢者ミツキには勝てなかった理由としては、例の「即死チート」世界が大賢者の夢だから論が上回ったからで、大賢者ミツキの特殊性によります。そう考えると、鈴木久三郎は、14巻で初登場したキャラクターにしては、ものすごく強いと思いました。
(2)サイズ(超科学の宇宙要塞オーナー)
サイズは14巻で登場する宇宙要塞のオーナーです。「即死チート」では、ロボットとか、科学力を強さの根拠とした存在がいくつか登場しますが、それらの中でも最強の存在として設定されているのがサイズです。
サイズの宇宙要塞は、とりあえず天盤の移動も自由にできるし、天盤ごとの破壊も自由にできるので、超天盤級上位の能力は余裕であります。例えば高遠夜霧くんが初めに出会ったアグレッサーのロボットが元の天盤と紐づいていないと戻れなかったりしたことを考えると、技術力は隔絶しています。
サイズは、超天盤級の存在でしたが、大賢者ミツキのグレートリセットに巻き込まれた結果「即死チート」世界に呼び戻されてしまったことを不満に思い、大賢者ミツキを倒そうと考えました。そして、自慢の宇宙要塞で大賢者ミツキを攻撃しようとして高遠夜霧くんを巻き込んでしまい、即死チートされてしまったというわけです。
さて、サイズは即死チートされてしまって、攻撃する前に負けてしまったので、その強さは正直分かりにくいのですが、女神アレクシアの反応から見ると、鈴木久三郎よりは大賢者ミツキへの効果は低そうです。宇宙要塞は、惑星とか天盤すべてみたいな大規模な破壊は得意そうですが、要人殺害みたいなのは、あまり得意ではなさそうです。そして、「即死チート」では、神が天盤よりも強いみたいなことも十分にあり得るわけで、そう考えるとサイズの宇宙要塞はとても便利ですが、UEGクラスの神には効果がなさそうです。そして、ハカマダトーイチローはどうだろうなあ。並行世界を作りまくれる時点で、宇宙要塞には相性が良さそうなので、ハカマダトーイチローの勝ちにしておきます。
7.「即死チート」神キャラランキング
というわけで、お待たせしました。上記の議論を踏まえて、「即死チート」に登場する神の強さランキングがこちらです。個人的にランキングには納得感がありますが、登場巻とかまで考えると、「即死チート」は俺tueeee作品としてみるとやはり無茶苦茶だなと思いました。
「即死チート」神キャラランキング by KaichoX
大賢者ミツキ:14巻
~ラスボスの壁~
鈴木久三郎(ワールドスレイヤー):14巻
UEG(超天盤級三大女神):10巻
アレクシア(超天盤級三大女神):14巻
ルー(超天盤級三大女神):8巻
ハカマダトーイチロー(スローライフ同盟):10巻
~超天盤級三大女神の壁~
サイズ(宇宙要塞オーナー):14巻
魔王ゴルバキオン(モムルス国):14巻
漆黒の魔女ミランダ:7巻
殺神鬼タクミ:8巻
天盤喰い(アルガンダ帝国皇帝):3巻
~超天盤級の壁~
母神(マルナ・リルナ母):8巻
マルナ・リルナ(主神):5巻
降龍(主神):6巻
~主神の壁~
女王エリザベル(ヒメルン王国):10巻
ザクロ(UEG部下):5巻
ヒルコ(ルー部下):9巻
魔神マナ(妹):4巻
魔神アルガバルマ(兄):2巻
女神ヴァハナト(兄嫁):2巻
~天盤級の壁~
スードリア(スードリア学園):11巻
というわけで、この記事の目的である「即死チート」の神で一番弱いのは誰なのかですが、女神ヴァハナト(兄嫁)で決まりです。おめでとうございます。
女神ヴァハナト(兄嫁)は、劇中ではライニールさんと組んで大活躍するわけですが、素の戦闘力という意味では、明らかに弱いです。(まあ強かったら、千鳥足の漂流者(ランダムウォーク)なんて絡め手を使う必要なんてないですし)そして、2週目に至っては本復活状態ではなかったとはいえ、アグレッサーのヘッジホックに真っ向勝負で負ける始末。
逆に言うと、女神ヴァハナト(兄嫁)の発狂状態ぐらいが、人間がなんとかできる限界(剣聖+聖剣特攻)ということになるわけで、そこから上は聖王システムを組まないと何ともなりませんし、多分組んでも何ともならない連中がゴロゴロしています。高遠夜霧くんが無双しているので麻痺しがちですが、「即死チート」がない「即死チート」世界のパワーバランスなんてそんなものです。
8.おわりに
「即死チート」書籍版の感想では、何回も女神アレクシアの挿絵がないと、書いてきたのですが、この記事を書くためにあらためて書籍版13巻を読み直していたら、表紙のカラーページの2枚目に普通に入ってました。いろいろとすいませんでした。
それでは、ごきげんよう。
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