「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」のWEB版が即死したから、書籍版を読み直すよ。第7巻（ネタバレ注意）

１．即死チート7巻の感想

書籍版は全14巻なので、ついに折り返し地点まで来ました。さて書籍版7巻ですが、賢者ヨシフミから賢者の石をもらうためにエント帝国に上陸したよ編です。メインストーリーとしては恐るべきことですが、2巻も使っていながら、いまだに高遠くんは賢者ヨシフミに出会えていません。

ちなみに賢者ヨシフミは、為政者としては率直に言って落第で、これは酷いなあという描写がてんこ盛りです。即死チート世界では、賢者の加護を失うと、１カ月ぐらいで普通に都市が滅びる世紀末な世界なので、賢者が人々の暮らしを支えているのは間違いないのですが、だからと言って意図的に悪政を敷くのは擁護できません。

一方で、第7巻では大きな動きが無いわけでもなく、具体的には主神マルナリルナが消えます。賢者の石探しはほとんど進まないけど、主神は交代してしまうのが、即死チートの凄いところですね。

とりあえず、7巻でまず思ったのは巻頭のキャラクター紹介に重要情報がさらっと書かれていたことです。旧神が十二人いたとか、降龍がリルナに封印されていたとかというのは、書籍版6巻までを読んだ私でも知らなかったので、いきなり7巻本編のネタバレを食らってしまいました。降龍はリルナに力を封印されていたということで、書籍版6巻時点では多分賢者にも勝てなかったと思います。

即死チート書籍版7巻キャラクター紹介「降龍とマルナリルナ」

WEB版でも降龍の復讐譚は、読み応えがあるなあと思っていたのですが、書籍版7巻を読んで改めて良く書けていると思いました。ちなみに、WEB版ではマルナリルナは片方だけが即死チートされて、もう片方が逃げ隠れてしまった感じだったと記憶していたので、ここは書籍版で変更が入った可能性があります。

書籍版でのマルナリルナ消滅の流れをざっくりと書きます。

①マルナリルナが高遠くんへに嫌がらせしまくる。
②色々あって直接対峙した結果、リルナが即死チートされる。
③逃げたマルナを、降龍が漆黒の魔女ミランダの力を借りて倒す。

書籍版5巻の感想で、即死チートされたのはマルナだったような気がすると書いたのですが、ここは私の勘違いでした。そして③でいきなり新キャラの「漆黒の魔女ミランダ」が登場しますが、書籍版で追加されたのが彼女のはずです。ちなみに、漆黒の魔女ミランダは超天盤級ですね。天盤喰らいと同格の存在です。

漆黒の魔女ミランダが降龍に協力したのは、高遠くんを殺害するためマルナリルナに召喚されて対峙した結果、「こんな怖い存在（即死チート）にぶつけられて超ビビった」からですね。個人的には、超天盤級で高遠くんと対峙して生存するのは、相当に優秀なのではと思いました。

ちなみに、超天盤級と天盤級は、確かに活動範囲とかでは超天盤級の方が上回っているのですが、天盤級は天盤内なら十分対抗することができるイメージです。主神ならなおさらプラス補正がかかる感じ。

書籍版5巻から暗躍しまくっていた、性悪主神マルナリルナもついに退場ですね。お疲れさまでした。

２．剣聖スキルの位階とテレサさんの話

書籍版7巻で、剣聖スキルの剣士の序列が書かれていたので、書き残しておくのと、個人的にお気に入りの登場人物であるテレサさんの話を書きます。

特別：剣聖（リチャードが継承）
１位：絶剣
２位：崩剣
３位：轟剣（テレサ）
４位：響剣
５位：天剣（黒騎士ゲイル）
６位：龍剣　　　　　　　ギフトを得て到達できる人外の領域
７位：王剣（リチャード）人が努力で到達できる領域の上限
８位：獣剣
９位：鋼剣

私は、剣聖の試練編に出てくるテレサさんがかなり好きなのですが、改めて剣士の序列を見ると、テレサさんはかなり強かったはずです。少なくとも、リチャードさんが即死しなかったのは、顔見知りかつテレサさんが手を抜いていたのは間違いないですね。

テレサさんは、元剣聖の騎士ということでギフト持ち（多分糸使い「ストリングマイスター」とかそういうの）だからこそ3位の轟剣位まで到達できていたことが分かりますし、リチャードさんが剣聖の試練に挑戦してギフトを手に入れようとしたのも、剣士として努力で到達できる上限まで到達してしまったためだと分かります。

まあ、剣士の序列についてはWEB版では記憶になかったので、書籍版にあたり後付けで設定を整理したのでしょうが、他の記載内容と整合性を取ろうとしているのは良いなと思いました。

テレサさんは、即死チートされてしまったので、今後再登場することは絶対に無いのですが、個人的にはその立ち位置がかなり気になっています。テレサさんは剣聖の騎士以外にも、マニー王国の元王族という属性を持っているわけです。マニー王国の元王族と言えば、ギフト無効化能力ですが、第一王子や現剣聖のリチャードさん、門番のデイヴィッド、他にも書籍版6巻に出てきた元王族の海賊が能力を使っているのが確認できます。

ということを踏まえると、ギフト無効化能力は、マニー王族の血筋によるものだと思うので、テレサさんがいくら王族を除外されても、消えたりはしないのかなと。王族を除外された理由は多分、大量殺人だと思いますけど。

元王族ということはリチャードさんの親戚ということですが、兄弟なら流石にそういうやり取りがあると思うので、デイヴィッドと同じく従姉妹くらいの間柄かなと、個人的には想像しています。

即死チートにもしはありませんが、テレサさんが書籍版4巻のクラスメートの魔神討伐に協力していたら、なかなか面白いことになりそうです。テレサさんは剣の達人かつギフト無効化能力持ちかつシリアルキラーなので、魔神マナには絶対に勝てないとしても、クラスメートの死因上位には食い込めそうです。この場合でも、多分即死チートされそうですけどね。

私がテレサさんをこれほど気に入っているのは、即死チートの登場人物の中で、一番殺人を楽しんでいるからです。戦うのが好きとか、強者として蹂躙するのが好きみたいなのは沢山出てくるのですが、殺人そのものが好きというのは、テレサさんほどの逸材はいません。後はもちろんビジュアルです。私はコミック版のテレサさんが好きです。

即死チートコミック版17話より

それでは、ごきげんよう。