文昭さんが息子に「高校には行かないで」と頼む理由
「願わくば、高校には行かないでくれ」
講演家 中村文昭さんは、3人の息子さんにそう頼んだ。
一般的な家庭なら、親は子に真逆の言葉をかけるだろう。
しかし中村家では、子どもにこんなふうに教えるらしい。
例えば、「どうしても甲子園に行きたいから」と、日大三高に行くのはいいと思う。
けれど、「みんな行ってるから」と、行く理由がないのに高校に行ったって意味がない。
高校3年間、本気で頑張れと言われたって、理由がなかったら本気で頑張ることなんてできないから。
高校に行くなら、理由が見つかってからにしてほしい。
何をするかよりも、何のためにするのかの方が大事だ。と、
そう語るのは、ご自身の経験から、
文昭さんが高校時代に、理由が見つからないまま、大人に進路を決めるよう迫られた経験があったからだ。
文昭さんは3年間の高校生活で、夢も目標も何一つ決まらなかったと言う。
それでも、周りの大人からはこう言われた。
「お前の夢はなんなんだ」
「お前の目標はなんなんだ」
「わからん」と答えても、また言葉が返ってくる。
「なんか考えろ」
「なんか決めろ」
なぜ無理やり決めなければならないのか。
無責任な大人の問いかけに、文昭さんは嫌気が差していた。
夢も目標もわからなかった文昭さんが、一つだけわかっていたことがあった。
それは、“勉強が嫌いなこと”
だから、大学にはいかないと、担任の先生に伝えた。
同じ進学にしても、専門学校も選べなかった。
夢が見つかってないのにその道のことを学ぶのも納得がいかない。
と、専門学校への進学も断った。
隣の席の人は、歯科技工士の専門学校に願書を出していたらしい。
でもその人は、歯が好きだからその専門学校を選んだわけではなかったようだ。
資格をとったら就職率96%だから願書を出した。と、文昭さんは語る。
文昭さんは学生ながらに思っていた。
進路を決めるのに、就職率は関係ないんじゃないか。
その職が好きで学びにいくのはいいと思うけど、就職率がいいからその職を学びに行くのは違うと思う。
文昭さんは、高校の3年間で5回も停学を受けていた。
そのため就職しようにも、地元の企業はどこも面接すら受けされてくれなかったようだ。
文昭さんが最終的に取った選択は、“何も決めない”ということだった。
「何も決めないということを決めました。」
そう、担任の先生に伝えたらしい。
ご両親は、文昭さんに大学へ行ってほしかったようだ。
「行きたくなったら、自分で月謝払って大学に行くから。理由を見つけてからいかなかったら意味がないから」
ご両親にそう伝えて、文昭さんは家出同然で上京した。
文昭さんは、その後すぐに知り合った焼き鳥屋の店長に魅了され、その場で弟子入り。
彼の人間性に心打たれた文昭さんは、「こんな大人になりたい」と強く思ったようだ。
よほど魅了されたのだろう。
その思いを抱いてから行動が劇的に変わり、人生が大きく変化していった。
19歳で六本木に飲食店を開店。お店を任され、5店舗まで拡張した。
21歳で、地元伊勢に10席の飲食店「クロフネ」(一号店)オープン。お客様を徹底的に喜ばせ大繁盛。
26歳で、リビングカフェ「クロフネ」(二号店)をオープン。若者が、本当に楽しく、みんなに祝福されるようなレストラン・ウエディングを始め、伊勢でダントツの人気No.1店となった。
現在は、自身の経験を活かした講演活動を行い、年間300を超える講演をこなしている。
人が何かを“決めた”ときの熱量は凄まじい。
やりたいこと、なりたい自分、到達したい場所、
それらが決まったときに湧き出る熱量は、人生を簡単に変えてしまう。
文昭さんのお話を聴いていると、そう思えて仕方がない。
その道を進むために、時間もお金もかけているのだから、同じ対価を払うなら、エネルギーが高いときに歩みたいものだ。
焦らなくていいのかもしれない。
流れに任せているだけでいいのかもしれない。
いろんな場所に足を運んで、いろんな人と触れ合って、そうやって生きていたら出逢うだろう。
自分を心の底から突き動かす何かに。
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中村文昭さんの講演が、1月15日(日)に大分で開催されます。
中村文昭講演会
『出逢いは一瞬、ご縁は一生』
日にち:1月15日(日)
時間:13時開場 14時開演
場所:J:COMホルトホール大分
チケットはこちらからお買い求めいただけます▼
https://oitatsumugi.official.ec/items/64090058
生で聴く中村文昭の言葉に、きっと魂を揺さぶられるはず。
ご興味あればぜひこの機会にどうぞ。
主催 #おおいた大縁隊
@goentsumugioita
#清瀬健太郎
@kentaro_oita
#後藤健太郎
中村文昭さんのYouTubeチャンネル▼