センサーのゴミを取ってほしかっただけなのに。
「───円になります」
「・・・もう一度お願いします。できるだけ、ゆっくりと」
「はい。IQ160のセンサー清掃の見積もりですが、約75,000円(税抜)になります」
中古価格は崩れてきたといっても元は数百万円の業務機。点検費用もレベチだった───。
IQ160を購入してから半年ほど経ったころ、センサーのゴミが目立つようになってきた。そこまで数が多いわけではないが、春の桜シーズンに備えてセンサー清掃をお願いすることにした。
Phase Oneは国内メーカーのようなオフィシャルショップは無いため、代理店経由で依頼をする必要がある※
(※ 2024/10/16追記:X(旧Twitter)で記事を共有したところ、Phaseユーザーの方から「Phase One Japanの事務所でセンサー清掃は可能」と教えていただきました。
Phase One Japanに問い合わせたところ、クリーニングキットを使った簡単な清掃なら可能とお返事いただけました(平日のみ。要予約)。いつかお願いしてみようと思います)
マップカメラの地下1階でIQ160のセンサー清掃を相談したところ、Phase Oneはセンサー清掃のみを希望した場合でも修理の時と同様、見積もりを取らなくてはいけないとのことだった。
<点検の流れ>
①ショップに機材を預ける
②Phase Oneで見積もり
③金額をユーザーに提示し、実施の可否を確認後、作業開始
センサー清掃にしては大袈裟だなと思いつつ、高くてもPENTAX645Z※の点検費用の2倍から3倍程度だろうと見込み、見積もりを依頼した。
(※PENTAX クリーニングパック(中判):7,560円)
ちなみに、デジタルバックの状態によって代金も変動するため、店員さんも金額はわからないとのことだった。
というわけで、マップカメラから「見積りの結果約75,000円(税抜)」と連絡があった。645Zの清掃費用の約10倍、RFマウントの撒き餌レンズが2本くらい買えそうな金額である。
作業内容を質問したところ、センサーの清掃だけでなく、デジタルバックのキャリブレーションやIRフィルターの交換等も発生するため、高額になってしまうそうだ。
正直「高っ!」と思ってしまったが、デジタルバックを安心して使えるなら安いものと納得し、作業を依頼した。
2ヶ月後、デンマークから戻ってきたIQ160はPhase Oneの箱に収められ、センサーもゴミ1つ無い、綺麗な状態になっていた。
なお、作業中に追加で修理箇所が見つかった場合は費用が更に上乗せされてしまうため、中古品のメンテナンスにしてはお得だったのかもしれない。
IQシリーズは過酷な現場でも使えるよう頑丈に作られていると聞いているが、過信せず大事に使っていこうと誓った出来事だった。