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基礎を見直し!「マジシャンズ・ロッド」に関するあれこれ

こんにちは、海馬ハルトです(/・ω・)/
今回は「ブラック・マジシャン」デッキでもエンジンとなっている「マジシャンズ・ロッド」に関する記事になります。

長いことデッキのメインギミックを支えているカードですが、一度改めて見直すことで新たな運用方法の発見や動きの改善につながればいいなと思います。
また、カードプールの差異などで現在(2022年3月1日)、マスターデュエルでは運用方法がまた異なっていますので、その一助になれば幸いです。

〇効果などの確認

効果モンスター
星3/闇属性/魔法使い族/攻1600/守 100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、
自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合、
自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを手札に加える。

遊戯王カードwiki より引用

まずは念入りにカードそのものをよく確認しておきましょう。
レベル3の闇属性魔法使い族モンスターです。「マジシャンズ・ナビゲート」で特殊召喚できるモンスターになります。

それぞれの効果は1ターンに1度ですが、②の効果が相手ターン限定なだけに、よほどのことがない限り両方使うことは少ないでしょう。

①効果は召喚に成功した時に、「ブラック・マジシャン」がカード名として記載されたカードを手札に加える誘発効果です。
この効果はかなり強力であり、デッキを回していくためには必須になります。似たような効果である「黒魔術の継承」に比べると、コストがないだけに使い勝手はかなり良いでしょう。

②効果は相手ターンに発動する誘発効果で、フィールドの魔法使い族モンスターをリリースすることで、墓地から自身を手札に加える効果になります。
このカードを使いまわすことが肝になる以上、この効果を使いこなせるかどうかは重要になります。

〇各効果の性質

続いて各効果の性質について紐解いていきます。

①効果
こちらは召喚に成功することで発動する効果です。「ブラック・マジシャン」デッキにおいては召喚を行うことが少なく、このカードのみでその権利を占有することを計算しても良いほどになっています。
無論デッキを回すキーカードを加えるカードになるため、優先度を上げてこのカードを召喚していくことが大事になります。

このカードは「ブラック・マジシャン」に関する魔法罠を加えることが可能ですが、一方でモンスターに直接アクセスする手段には触りにくくなります。確実な手段を取るには「イリュージョン・マジック」の採用が必須ですし、多くのカードに触れる「魂のしもべ」こそ手札に加えられどもドロー効果の併用が必須になります。
そのためあくまで魔法罠の充実は図れますが、「ブラック・マジシャン」含めモンスターに変換する手段としては使いにくい面があることは要注意です。
別視点から見ると、「イリュージョン・オブ・カオス」によって魔法罠を加える方法の変換先になるという面もあります。「イリュージョン・オブ・カオス」はモンスターを加える効果になり、このカードと逆で魔法罠を加えることができません。そのため、このカードを手札に加えることで魔法罠を加える方法を確保することができます。この関係性を持てるカードは現状「マジシャンズ・ロッド」のみなので、その点を意識して構築、運用をしていくといいでしょう。

②効果
相手ターンに魔法罠の効果を発動することで発動条件を満たし、フィールドの魔法使い族をリリースすることでこのカードを手札に加えることができます。
魔法罠の効果の発動というのは、フィールドで発動する効果のみならず、「黒の魔導陣」の②効果のようなものや「マジシャンズ・ナビゲート」の②効果といった墓地で発動する効果なども含みます(詳細はこちらの記事で)。

この効果を適宜使用していくことで、毎ターン①効果を発動していくことがこのデッキでは肝になります。特に発動タイミングが限定的な魔法罠を採用している場合、的確なタイミングで手札に加えられるようになるため、この効果を利用していくことはデッキをスムーズに回していくことに繋がります。
「永遠の魂」で毎ターン「ブラック・マジシャン」を特殊召喚できる状況であれば、
「永遠の魂」の①効果を発動し「ブラック・マジシャン」を特殊召喚、その処理後に発動条件を満たした「マジシャンズ・ロッド」の②効果を先ほど出したばかりの「ブラック・マジシャン」をリリースすることで発動
という流れが出来上がります。「黒の魔導陣」もフィールドにあれば②効果で相手のカードを除外することができますし、強力な永久機関が完成します。
何より「黒の魔導陣」の除外効果を自分相手ターン絶えず利用することにも貢献できるため、手元にあるギミックをフルに活かすためにも利用したい効果になります。

〇①効果はどう使う?

ここでは①効果の利用のセオリーを紹介していきます。
このカードで手札に加えていく魔法罠の優先度を予め決めておくことで、デュエル中ミスなく選択できます。

・「永遠の魂」(「マジシャンズ・サルベーション」)
「永遠の魂」を加えたい場合は、基本的に長期的に戦っていく流れを作りたい場合に選びます。これは単純に「ブラック・マジシャン」を出すことのみならず、ターン数をかけてフィールドを整えていくことにも繋がります。
「マジシャンズ・ロッド」を何度も利用したい場合、リリースするモンスターだけでなく、相手ターンのに発動できる魔法罠の効果も必要です。
仮に①効果で「ブラック・マジシャン」を特殊召喚できなくても、表側にすることで「マジシャンズ・ロッド」の②効果の発動条件を満たすことになるため、次ターン以降の盤面形成や立て直しに利用しやすくなります。

「マジシャンズ・サルベーション」は「永遠の魂」をフィールドにセットできるため、一見役割は同じです。ですが「ブラック・マジシャン・ガール」が早めに活用できる見通しがある場合や、できなくとも「マジシャンズ・ソウルズ」の②効果でドローするためのコストに転用したい場合にはこちらが有利になります。

・「黒の魔導陣」
①効果を活かしていくために、「魂のしもべ」が使用できる場合は優先的に加えていいカードです。直接加えたい魔法罠カードを加えるよりも、「魂のしもべ」と併用することで、お互いの裏目をカバーしながら欲しいカードを揃えることができます。「黒の魔導陣」の①効果で加えたいカードがない、「魂のしもべ」の①効果で選んだカードを手札に加える効果がないといった面をカバーできるのは大きなメリットです。
単純に「黒の魔導陣」の①効果にチェーンする形で「魂のしもべ」を発動すれば、確実に魔法罠または「ブラック・マジシャン」を手札に加えることができることを活かしたいところです。

もし「魂のしもべ」の②効果が使用できる状況だと、デッキの上から1~3番目を選べる状況を活かして効果的なドローにすることができます。この場合はたとえ「黒の魔導陣」の①効果で加えられないカードも手札に加えられるようになることは大きなポイントです。

・「魂のしもべ」
上記の「黒の魔導陣」の組み合わせる場合に加えて、「マジシャンズ・ソウルズ」が関与してくる場合は狙ってもいいカードです。
「マジシャンズ・ソウルズ」の効果が発動できれば、②効果のドロー効果が1枚以上確保しやすくなりますし、先述したように「黒の魔導陣」でデッキの上の順番が見えている場合、引き込めるカードの都合がつきやすいため狙ってよいと思います。
注意したいのは意図的にこのカードを手札に加えに行く場合です。デッキの一番上に展開手段の罠カードを置いたとしても、それを加える方法を止められると先が窮する可能性が高くなります。
あくまでデッキの一番上を決めるだけであって、加えるまでの効果は別途要する上に、そこを止められると最悪自縄自縛になりかねません。
自分の墓地が潤沢でない場合は、実はあまり無理して加えに行かなくてもいいカードです。

〇「永遠の魂」が先か「黒の魔導陣」が先か

時折手札が悪く、「ブラック・マジシャン」もそれに関するカードも「マジシャンズ・ロッド」のみという場合があると思います。その場合は加えられても1枚になりますが、どのカードを加えていくべきなのか悩む方も多いと思います。
特に「永遠の魂」などの展開罠と「黒の魔導陣」の二択がその筆頭でしょうし、どちらを選んだとしても選んだで後悔するような気持ちになるようなもやもやした部分があると思います。その解決の糸口として、私なりにその選択へのヒントを記そうと思います。

私は先に展開手段、特に「永遠の魂」を加えることをオススメします。
理由はいくつかありますが、主なものは以下になります。

・単体で「マジシャンズ・ロッド」の②効果を発動可能にする
・「増殖するG」などで「ブラック・マジシャン」を引き込めれば、そのまま特殊召喚に繋がる
・デッキの上のカードが悪くてもシャッフルする手段になり得る
・罠であり、発動にラグが生じてしまう

まず「永遠の魂」は表側にするだけでも「マジシャンズ・ロッド」の②効果の発動条件になるため、再度使いまわす算段が付きます。次のターンに「黒の魔導陣」を加えても、比較的早い段階で理想的なフィールドに近づけることができます。そういった意味でも特に「永遠の魂」を加えることをオススメしています。

また、「増殖するG」などで相手ターンに「ブラック・マジシャン」をドローした場合、即座に使用することが可能であることも十分なメリットになります。「黒の魔導陣」のような召喚に際しての効果などはありませんが、「魂のしもべ」の②効果のためにフィールドや墓地に「ブラック・マジシャン」を用意できることも、後続のためには大きな一手になります。

シャッフルに関してはどちらかというと、「黒の魔導陣」側の問題なので後述しますが、このカード自体に「黒・魔・導」や「千本ナイフ」を加えるといった効果によってデッキをシャッフルできるという面があります(その二枚の採用が前提ですが)。
何と言っても罠カードは発動には1ターンラグが生じることも大きいです。すぐに発動できない上に展開が遅れている状況では少しでも詰めたい時間差です。

逆に「黒の魔導陣」を選ぶ場合、かなりリスキーなギャンブルになってしまいます。

もしデッキの1~3番目が「黒の魔導陣」の①効果に対応していないカードの場合、後続展開を半ばシャットアウトしてしまい、その絶望的な順番をシャッフルするカードすら加えることを許されなくなる可能性が高まります。「ブラック・マジシャン」に関するカードがこのカードしかない状況では、「イリュージョン・オブ・カオス」や「魂のしもべ」などもなく、容易にシャッフルもできなくなってしまうことは気を付けたいです。
また、仮に加えることに成功しても、恐らく何か一枚足りない状況は変わらないでしょう。

そもそもこのデッキは「ブラック・マジシャン」+その展開札という2枚が前提であり、そこに展開手段ではない「黒の魔導陣」を挟んでも結果的に展開に必要な2枚を確保することに貢献しにくいのが現状です。あくまで召喚特殊召喚時の影響力を増すカードとして「黒の魔導陣」を利用するのであって、序盤の厳しい立ち上がりに最初から飛びつくのはやや危険です。

しかしながら、後半お互いにカードが尽きてしまい、立て直しの速さがカギになる状況になる場面だと、このカードを持ってきて一気に「黒の魔導陣」+「永遠の魂」を狙うことも悪くないですし、それが勝負を決するターニングポイントになることもあります。「ブラック・マジシャン」などが墓地にあれば「魂のしもべ」で解決できる場面も増えますし、立ち上がりと違って「永遠の魂」で特殊召喚する準備もひと手間省けます。

まとめると、特殊召喚までの過程を早めたいのであれば「永遠の魂」、一発逆転に持ち込みたい状況なら「黒の魔導陣」といった感じでしょうか。

〇②効果を効率よく使うために

②効果で自身を回収し再度利用する流れは非常に魅力的ですが、墓地に送る方法、リリース要員、発動に必要な魔法罠の効果をどのようにクリアするのかが同時に課題にになってきます。
ここではそれらを効率よくクリアするための方法を記そうと思います。

・「聖魔の乙女アルテミス」は最高に相性がよい!
「マジシャンズ・ロッド」と相性が抜群なのが、「聖魔の乙女アルテミス」です。このカードは魔法使い族であり、リンク召喚も「マジシャンズ・ロッド」1体でできます。つまりリンク召喚するだけで、先ほどの課題を2つクリアすることになります。
「マジシャンズ・ロッド」を素材にリンク召喚すれば墓地に送ることができますし、リリースするための魔法使い族を用意することも可能です。他に追加でモンスターを召喚する必要がないのが非常に大きなメリットであり、無駄がありません。

・「増殖するG」に注意せよ!
注意したいのは「増殖するG」を発動された時の立ち回りになります。「聖魔の乙女アルテミス」のリンク召喚自体にチェーンされることはありませんが、問題は既に発動されてしまった場合です。
いくら簡便な方法で準備できるとはいえ、元々苦手でない「増殖するG」で相手にわざわざ1ドローを献上してしまうのは少々勿体ないです。この場合は無理にリンク召喚を狙わないのも手です。
特に「永遠の魂」で「ブラック・マジシャン」が特殊召喚できるのであれば、「マジシャンズ・ロッド」がフィールドを離れた後にそのギミックを利用することで補えるので、そういった場合は無理をしなくてもよいでしょう。
逆にギミックが全く追いついておらず、次のターンも確実に使いたい場合などはリンク召喚を行ってもよいと思います。

そもそも「増殖するG」を発動される前にリンク召喚が通ることが最善です。そのため、動かし方の順番はかなり大切になります。
先攻1ターン目など「黒の魔導陣」の除外を「マジシャンズ・ソウルズ」と併用して利用する場合などを除き、「マジシャンズ・ロッド」から入るのが得策です。
特に「マジシャンズ・ソウルズ」と併用した展開を行う場合、先に「マジシャンズ・ソウルズ」から入ると、「増殖するG」を発動される危険があります。この展開順で行くと、「マジシャンズ・ソウルズ」の①効果と「聖魔の乙女アルテミス」で2枚のドローを許すことになり、そこそこのリターンを与えてしまうことになります。
「マジシャンズ・ロッド」を召喚し「聖魔の乙女アルテミス」をリンク召喚すれば、その後に「マジシャンズ・ソウルズ」の効果を使用しても最悪1ドローに抑えることができます。

・「永遠の魂」が破壊されてもあきらめるな!
発動条件となる魔法罠の効果ですが、実は比較的発動機会が多く用意されています。先述したリンク先に詳細は記載していますが、魔法罠の効果が発動する機会は恵まれており、タイミングも比較的多く用意されています。
「ブラック・マジシャン」を特殊召喚しないで表側にするだけの「永遠の魂」の発動でも良いですし、汎用的な魔法罠でも問題ありません。

さらに覚えておいていただきたいのが、「ハーピィの羽根箒」などで魔法罠を一気に破壊されてしまう場合です。自分のフィールドにモンスターが充実しておらず、魔法使い族がいるor「ブラック・マジシャン」が辛うじて出せる場合はあえて「永遠の魂」の効果を発動することで、「マジシャンズ・ロッド」の②効果を発動させることができます。

表側の「永遠の魂」が破壊されると③の効果で自分のモンスターがすべて破壊されてしまいますし、あえて裏側のものを発動して全滅させる必要があるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
もちろんフィールドにモンスターが多い場合は裏側のまま破壊されてしまってもよいと思います。ですが既に表側だったり、フィールドに魔法使い族がいない場合は、「永遠の魂」を発動することで「マジシャンズ・ロッド」の②効果を発動させることが可能です。
その処理後に破壊された「永遠の魂」の③効果が発動しますが、それにチェーンする形で「マジシャンズ・ロッド」の②効果が発動できるため、破壊効果にモンスターが巻き込まれる前に魔法使い族をリリースすることができます。どうせ破壊されてしまう「ブラック・マジシャン」を特殊召喚する意味はここにあります。早期立て直しを図るためにも覚えておきたい方法です。

〇「イリュージョン・マジック」は最強のサポート

「マジシャンズ・ロッド」の頼もしい味方は何といっても「イリュージョン・マジック」でしょう。

「マジシャンズ・ロッド」は様々な妨害を受けやすいカードです。「灰流うらら」はもちろん、「無限泡影」や「エフェクト・ヴェーラー」などを受けてしまうと①効果が無効になってしまいます。
「灰流うらら」こそ対応できませんが、後者2枚に関して有効に働くのは「イリュージョン・マジック」です。

この方法はフィールドのモンスターを対象にしてその効果を無効にする効果に対して有効なものです。やり方も簡単で、「マジシャンズ・ロッド」の効果発動に対して妨害効果を当てられた場合、それにチェーンする形で「マジシャンズ・ロッド」をリリースし、「イリュージョン・マジック」を発動するだけです。結果「マジシャンズ・ロッド」のモンスター効果を無効にする効果を避けつつ、「ブラック・マジシャン」2体と「ブラック・マジシャン」の魔法罠を1枚手札に加えることができます。
応用するならば、「スキルドレイン」が既に適応されている場合に「マジシャンズ・ロッド」を召喚し①効果を発動、チェーンする形で「マジシャンズ・ロッド」をリリースして「イリュージョン・マジック」を発動すれば、「スキルドレイン」の影響を受けずに先述したようなことが可能になります。

同様のことが可能なカードは「黒魔術の秘儀」です。融合召喚を行えることが必要になりますが、「マジシャンズ・ロッド」のモンスター効果を無効にされる前にフィールドから離すという意味では狙う動きは同じです。
こちらは最終的に融合召喚と「ブラック・マジシャン」の魔法罠を加えることが可能になります。こちらは消費がやや激しくなりますので、立ち上がりにいきなり狙っていくのは危険ですが、状況次第では狙っていける手段です。

〇転ばぬ先の「ロッド」を入念に

以上が「マジシャンズ・ロッド」に関する考察になります。
メインギミックとなる魔法罠を手札に加える効果を担っているだけに、どのように運用していくかはかなり重要になります。突き詰めていくとかなり多くのことが詰め込まれているカードですので、基礎をしっかり見直すことで転ばぬ先の杖として活用できるようにしたいですね!

ここまで読んでいただきありがとうございます(^^♪
ご意見ご感想お待ちしておりますm(__)m




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