WCS2020予選を終えて 師弟ブラマジの備忘録
こんにちは、海馬ハルトです。
今回は趣向を変えて、私自身のことについて書きたいと思います。今年のWCS予選はコロナウィルスの影響で思わぬ形で終わってしまい、残念な部分もありました。10期も終わるこの区切りに、吐き出しきれなかった構築や運用をここに記録しておきたいと思います。
メイン42、サイド15、エクストラ15です。
掲載したTwitter
https://twitter.com/kaiba_haru/status/1230444188824506368?s=19
〇メインデッキ
師弟の絆を介した瞬間的爆発力を活かした構築です。ブラックバーニングマジックだけでなく、ブラックツインバースト、黒魔術の秘儀でも火力を稼げるので、比較的攻撃的なブラマジになると思います。
今までは展開札に罠カードがほぼ必要だった関係上、先攻を取ること前提でしたが、マジシャンズソウルズ、融合派兵のおかげで後攻からでも出遅れにくくなりました。そのためサイドチェンジ以降、相手との相性次第では、あえて後攻を選択して勝負するということも可能になりました。
・仮想敵
ドラグーン、オルフェゴール、オルターガイストをメインに見据えたうえで、ワンショットやメタビートなどにも強く出られる部分を意識しています。
・必殺技の選定
仮想敵から逆算すると、パワーの高いバーニングマジックが通りにくかったり効果的でなかったりする場面が多く、同時にブラックマジックもバーニングもメインを張れるような状況ではありませんでした。
逆にツインバーストに関しては追い風でした。融合派兵が登場したことで、ほぼ無条件で師弟をどちらか出せるため、絆に繋げることが容易になったほか、ガールの頭数を揃えるのにも向いています。もちろん従来通りマジシャンズソウルズやマジシャンズナビゲート、超魔導師ブラックマジシャンズもいるため、絆を介せずにツインバーストで高火力を生み出しやすくなり、ライフを削り切るために運用することが現実的になりました。
また、捕食植物ヴェルテアナコンダによって、ライフが6000以下になる場面も増えました。ドラグーンさえなんとかすれば、ツインバーストの射程圏で勝負ができるのもプラス要因です。
バーニングマジックも、決して弱いわけではなく、相手の動きのボトルネックになる部分を的確に撃ち抜ければ、そのままゲームを取れるポテンシャルは顕在です。
したがって、今回はバーニングマジックとツインバーストをメインにし、サイドにブラックマジックを選択しました。
・サブギミックの固め方
利用しやすい超融合とスキルドレインをメインデッキの脇差としました。
前者はなんといっても、ドラグーンを除去しながらドラグーンを出し返すことが出来るのが今期の最大の魅力でしょう。真紅眼融合効果で出てくることがほとんどであるため、正規の融合召喚としてドラグーンを出せるのはブラマジにのみ許された特権といっても過言ではないでしょう。もちろんスターヴヴェノムフュージョンドラゴンが出しやすいこともありますが、例え闇属性でなくても、ドラゴン、魔法使いのいずれかであれば対策札として十分な役割を果たせるのが強力です。
後者は吐くソースが少ない上にメタ範囲が広く、自分への影響がほぼないのが魅力です。マジシャンズロッドへの配慮がほとんどで、ガールの攻撃力上昇+ツインバーストの上昇値が減ることも、運用によっては関係なくなります。融合モンスターへの影響も、引導火力を計算できれば問題ないです。最悪マジシャンズソウルズで墓地に送ってしまえばいいので、メリットが有り余るほどあります。また、このカードが存在すると除去の優先度がこちらになりやすく、自分のメインギミックを守りやすくなるほか、ボトルネックを作りやすくするため、黒の魔導陣やバーニングマジックでの迎撃を効果的に行いやすくするというメリットまであります。モンスターの展開が薄くなれば、その分師弟の瞬間的火力をぶつけやすくなるため、メインギミックの補助としてとても優秀です。
・エクストラデッキ
黒魔術の秘儀の採用を多めにしているため、融合召喚で不自由しないようなエクストラデッキにしてみました。
融合モンスターに関しては、師弟絡み+スターヴの6枚で固めました。超魔導師ブラックマジシャンズは、素材も軽くいつでも使いやすい効果のため、複数積みました。あとは先述した超融合の範囲を広げつつ、黒魔術の秘儀を追撃に利用しやすいカードを選定しました。
エクシーズは念のためといった利用頻度ですが、想定しうる範囲で引導火力を用意できる、もしくは蓋をできるといったものを選びました。真紅眼の鋼炎竜は手数の多い相手には狙ってもいいのですが、エクシーズ素材にブラマジを抱え込んで能動的に落とせないため、使用するタイミングはほぼ仕上げの段階になります。
リンクは足りないものを埋める感覚でチョイスしています。リンクリボーは汎用性の高い防御カードですし、混沌の戦士カオスソルジャーは閃刀姫などにおいて詰めに使いやすいカードです。見習い魔嬢は攻撃力を底上げしてくれるため、ワンショットを狙いやすくなります。星杯竜イムドゥークは超魔導竜騎士ドラグーンオブレッドアイズの素材に利用できます。
シンクロの二枚に関しては、ほぼおまけみたいなものですが、いずれも強力な効果を持っています。天威の龍鬼神は攻撃回数を稼げるほか、ドラグーンに対して対象を取らない除外を当てることができます。ドラグーン以外でも、場から連続して繋げるタイプのデッキには、強く出られます。魔王龍ベエルゼに関してはやぶ蛇で出す専門ですが、表側の永遠の魂と一緒にやぶ蛇が除去された場合、意外と出すものがないため、このカードが役に立ちます。ドラグーンや融合マジシャンズでもいいのですが、戦闘破壊も視野に入れるのであれば、このカードが最適です。闇ドラゴンなのも評価点です。
〇サイドデッキ
サイドデッキは先述した環境勢をケアしつつ、先攻後攻どちらでも自分の理想的な展開に持っていけるものを中心にチョイスしました。
対策札としての効力はもちろん、先述したメインギミックのキーになる、ボトルネックの誘導、キルラインの引き下げを補助してくれるという点も考慮してチョイスしてみました。
時械神サンダイオンは、今までの思考の積み重ねにおいて、非常に相性のいい一枚です。
ドラグーン対策に向いている、召喚権を余らせない、基本ステータスの高さと影響の少ないデメリット、メインギミックを邪魔せずに利用しやすいと、いいことづくめです。
光るのがバーン効果と基本ステータスの高さです。前者は相手の真紅眼融合に依存せずにキル圏内までライフを削ることになるため、気兼ねなく使用しに行けます。後者はサブギミックのスキルドレインを併用しても、高打点高火力のモンスターに変貌するというデメリットの影響をほぼ考えなくていい(むしろダメージが通り、デッキに戻さなくてよくなる)という、両方においてデッキとの親和性の高さを強調します。センサー万別が致命傷になりかねないこのデッキでは、その影響を受けずに盤面を崩しに行けるため、かなり重要度が高いです。
ドラグーン相手のみでなく、後攻を取れる時や高火力の妨害持ちモンスターが立ちふさがる場合、破壊以外の除去が苦手な相手の場合など、広い範囲で積極的に採用していいカードになります。ターンのラリーが多く、+1枚が大きい場合、このカードを考慮して、自ら後攻を選んでもよいくらいです。
スキルドレイン、ソウルドレインは前述したボトルネックを作るカードになります。相手の得手不得手に合わせることや、先後に応じて増減させる枠です。
冥王結界波は後攻から捲るのには非常に使いやすく、除去を当てるところと戦闘破壊するところを絞り込めます。ただし後手ワンショットには向かないので、それに合わせたゲーム運びを考える必要があります。
神の宣告は正直今期はそこまで強くないので、不採用も考えたのですが、P召喚や起点となる通常召喚やリンク召喚、バック除去など当てどころによってはそのまま決めきれる点や、先から動いた時のバックの厚みを増す意味で2枚採用しました。守備範囲の広いカウンター罠である神の宣告は、後から引いてきても当てどころを意識しておけば効果的に使えますし、単体除去を受けても他のカードを守ったと考えると、悪くはないカードです。とはいえ、ここは違うカードでもいいかなという感じも最後までありました。
やぶ蛇は全体除去への強力な保険になります。融合体の竜騎士たちやマジシャンズ、ベエルゼを出せるほか、メインデッキから師弟を供給することもできます。ライトニングストームやハーピィの羽根箒を無理に防ぎにいってソースを無理に吐かなくてもいいですし、魂のしもべとともに伏せて、相手の除去の質を落とす方法も使えるため、今期は採用してみました。
ライトニングストームやハーピィの羽根箒、黒魔導は多対1除去のできるカードのため、相性に応じて差し替えて使うカードになります。前を空ければワンショットの準備ができますし、後ろを空ければ見えているカードにケアを集中しやすくなります。
○で、ドラグーンは使わないの?
ここからは、恐らく皆さんが気になっていることにお答えします。質問箱にもよく投稿があったのですが、ドラグーンギミックは採用しないの?というお声がいくつかありました。
答えはずばり、採用しない、です。
理由はいくつかありまして、個人的に使いたくないという部分があるにしろ、無理して採用するにはあまりおいしくない点も小さくないことです。
まず、師弟軸で構築する場合に抱える問題です。師弟軸の場合、師匠軸に加えてガールの増量と絆、必殺技の採用が大事になります。この上で全体のバランスを整えるとなると、枠がかなり窮屈になります。メイン42枚と言うのも、必殺技などを過剰に引きすぎないことだけでなく、動かせる枠や誘発などを効果的に使うための増枠分という理由があります。
仮にコンパクトに真紅眼融合と真紅眼の黒竜だけにしたとしても、今度は捕食植物ヴェルテアナコンダを出すことと、ソースの維持という点で相反します。ロッド、見習い、ソウルズのうち二体を組み合わせることになりますが、ソウルズはメインギミックの起点となるカードになるため、むやみにどんどん使うカードではありません。見習いは今は戦闘補助や、ランク6からのラッシュに役割を意識した方が効果的に運用できます。
ドラグーンで勝ちきれてしまえる場面も少なくないため、狙っても損ではないのですが、環境での風当たりが強い中(しかも専用構築に対して)に、単騎で向かうには正直心もとないところもあります。
背伸び気味で展開し、ハンドを減らしたうえで返されるといよいよじり貧で、勝ちパターンには到底届きません。この師弟軸は特に流れを意識しないといけないため、ドラグーン依存はとてもリスキーです。
最終的に、積極的に出すのではなく、流れの中で差し込んで運用する方が効果的かつ効率的だという結論に至りました。イムドゥークとブラマジを秘儀で融合させる、相手のドラグーンとブラマジを超融合するなど、次の流れを作りやすい形で使うことで最大限のパワーを発揮していくスタイルが最適だと思います。
○終わりに
10期から大会に出始め、師弟軸を色々模索しながら突き詰めてここまで来ました。師弟の絆が実装さらるまでは雛型がなかったため、構築の軸を固めるのにかなり苦労しました。ですが、交流に恵まれてたくさんの方のご意見、ご指摘をいただき、現在の構築を産み出すことができました。研究室を通して、色んなブラマジユーザーと深く話を掘り下げることができたので、フィードバックの早さ、ブラッシュアップの精度が上がったことも大きかったです。嬉しいことに、たくさんのご質問や御相談を承ることができました。
正直私自身CSベスト○とか、店舗代表とか大きな実績はありません。ですが、師弟軸でそういった環境に挑み続けたことで見えてきたものを、何かしらの形で残しておきたいなと思い、このnoteを始めました。ブラマジを握りたいけど、どんなことを参考にしたらいいのかわからないという方のための手引きになればという思いで書き続けています。
色んな方にブラマジ、とりわけガール込みの師弟を楽しんでいただくための一助になれば幸いです。
これから11期が始まり、ルールも変わります。新しい環境で師弟はどのように変わるのか、研究は続けていきたいと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^)v
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