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この不運が全部、ラッキーに生まれ変わって……/2024.06.16

今週は小説『青のビスクドールはかぼちゃのタクシーに乗って』の推敲やあらすじ作成、ヘッダー画像の作成などでバタバタしていた。

このときのあたしは、すごくツイていなかった。

朝。
あたしは平日昼間は会社員をしている。
会社に行くために乗ろうとしていた電車が人身事故や線路に人が侵入したなどで、運転見合わせになって、始業時間から30分遅れての出社になってしまった。
これが次の日の朝にも、同じようなことが起きて、今のあたしは1時間分の給料を失っている。

その2日間とは別の日の朝。
電車の座席は満席で、あたしは吊り革に掴まっていた。
駅に着くと、そこから乗ってきた中年の女性が肩にかけていた荷物がパンパンに詰まったトートバッグであたしに体当たりして後ろを通った。
「痛っ!」
と声をあげても、その女性は無視して、あたしの隣に立った。
そして、トートバッグをあたしの方にグイグイ押してきて、腕が痛かった。

ある日のお昼。
コーヒーを買いに、コーヒーショップへ行った。
この日はすごく暑かったので、アイスコーヒーを注文した。
しかし、出てきたのはホットコーヒー。

あたし、アイスコーヒーっていったよね?

注文したのと違います、といおうか迷っていると、あたしの隣で待っている人が咳払いしてきたので、諦めてホットコーヒーが入った紙コップを受け取り、店を出た。(ちなみに、アイスコーヒーとホットコーヒーは同じ値段である)

その日の夕方。
新作小説の推敲をするため、近所のコーヒーショップに入った。
レジでは注文中のお客さんがいた。
待っている人はいなかったので、注文中のお客さんの左隣に並んだ。

そのお店は、注文する人はレジの左側に並ぶルールになっている。
待っていると、1人の女性客がお店に入ってきて、席を取りにお店の奥に行った。
そして戻ってきたその女性はレジの右側に並んだ。
その女性からすぐ見えるところには、注文する方はレジの左側にお並びください、の張り紙があった。

先に注文していたお客さんがコーヒーを受け取り、席の方に行くと、右側にいた女性がレジの前に立ち、
「アイスティー1つ」
と注文をするので、びっくりした。

ちょっと待って。
先に並んでいる人がここにいますけど!

店員さんが注意するのかなと思ったら、
「かしこまりました。300円です」
と答えた。

店員さんはあたしが先に並んでいることに、わかっていると思うけど……。
今日のあたしの存在、そんなに薄い? 

その女性がアイスティーが入ったグラスを受け取って、席に行ってしまった。

あたしは暗い顔で、レジの前に立つ。
「大変お待たせして、申し訳ございませんでした。ご注文伺います」

店員さんは、あたしの存在には気づいていたみたいだ。
でも、でも……。

お昼のこともあって、怒りたい気持ちはマックスだったが、
「すみません。アイスコーヒー1つお願いします」
とグッと堪えて注文した。

ここではホットコーヒーではなく、アイスコーヒーが出てきた。


ツイていない1週間だった。
こんなに不運が続いたのは、去年の11月にあった風邪とコバエ発生、イヤホン故障の三重苦に遭ったとき以来だ。

大事なことが控えているとき、人生がウキウキするようなアイデアが思いついたときは悪いことが起こりがちだ。

凹む。
こんなことを考えていると、気持ちが暗くなる。
でも新作小説を公開する日は延期はしない。
小説の推敲に集中しよう。
明日の朝に公開するんだから。

小学生のとき。
学校で嫌なことがあって、大泣きしながら帰ってくると母に、
「そんなこと、相手はもう忘れているから、あんたもそんなことで泣かないで宿題しなさい。宿題が終わったときには忘れているから」
と叱られたことがある。

めそめそ泣きながら宿題をしていると、いつの間にか涙は引っ込んでいて、問題の解答のことしか考えていなかった。
そして宿題が終わったとき、今日の夕飯のことを考えていた。

今やるべきことに集中したり、別のことを考えたりしていると、不思議なことに嫌なことは忘れている。

小説の推敲をしている時間。
小説のことしか考えないので、さっきまで頭の中を支配していた嫌なことは消えていた。

もちろん完全には消えない。
何もしない時間があると、忘れていた嫌なことはよみがえってくる。
完全に忘れるには、あたしは少々時間がかかってしまう。


いつかは忘れたが、インスタのおすすめで出てきた投稿で、不運なこと、嫌なことがあったとき、その時間は良いことが起こるための助走をしている時間だから、これから良いことが必ず起こる! と書いてあった。

去年の三重苦のあと、今年の3月にあたしの推しのアイドルグループのファンミーティングのチケットが当選した。
その会場で、CDデビューの発表を聞かされるという最高な時間を過ごすことができた。
これ以外に、小さなラッキーが何度もあった。

今回の不運も、いつか大きなラッキーに生まれ変わって、すごいことが起こるってことだよね?
なにが起こるんだろう。
創作大賞2024で賞を受賞して、本を出版するが良いなあ。

そうなるように、小説を完成させるぞ!

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