ハウルの実家/2023.12.31,2024.01.01
最近、推しが19歳のときの動画を見た。
今に比べて、幼い顔をしていた。
最近の宣材写真を見ると、顔つきが男らしくなっていた。
時が経つと、人の顔つきって結構変わるんだなあ、と思った。
そのとき、親の顔って、今はどんな感じかな、と思った。
あたしは6年前に上京した。
それ以来、一度も帰省していなかった。
実家に帰るのは、東京で暮らすのが限界になったときか、夢を叶えるのを諦めたときだと思っていた。
しかし、もしそのときがこなければ、あたしはもう親に会わないことになってしまう。
……一瞬だけ、帰ってみようかな。
そんなことを考えたのは、11月30日。
このとき年末年始の新幹線の切符の販売が開始された。
大晦日の分の指定席って、まだあるのか調べてみると、まだ残っていた。
とりあえず切符を買い、親にメールで帰省して大丈夫かきいた。
もしダメだったらどうしようと思っていたら、
「大丈夫だよ。何時に〇〇駅に着くか教えて」
と返ってきた。
良かった。
久しぶりに故郷に帰るのか。
そう思うと、急に緊張してきた。
ソワソワした気持ちでいると、きょうだいから、
「帰ってくるなら、メープルマニアのフィナンシェ買ってきて。お金払うから」
とLINEがきた。
そして、大晦日。
ご所望のお土産を抱えて、故郷に帰った。
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